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2025年版・最初のショアジギングロッド選び:最適な長さと硬さ(M/MH)で釣果が変わる!

Contents
  1. 2025年、ショアジギングの世界へようこそ!「最初の一本」で後悔しないための完全ガイド
  2. なぜ「9.6ft~10ft」が最初の”黄金律”なのか?長さの謎を徹底解剖
  3. パワーの選択:MとMH、あなたの釣り場とスタイルに最適なのはどっち?
  4. 【2025年版】プロが厳選!初心者におすすめのショアジギングロッド決定版3選
  5. ロッドだけでは魚は釣れない!完璧なタックルバランスを組むための知識
  6. 釣果を左右する「+α」の知識:失敗談から学ぶ、初心者が知るべきこと
  7. さあ、大海原へ!最初の一本と共に最高のショアジギングライフを

2025年、ショアジギングの世界へようこそ!「最初の一本」で後悔しないための完全ガイド

紺碧の海に向かってメタルジグをフルキャストし、着水と同時に始まる魚との駆け引き。突如として訪れる強烈なアタリ、鳴り響くドラグ音、そして水面に姿を現す銀色に輝く魚体。ショアジギングは、そんなダイナミックな釣りの醍醐味を陸から手軽に味わえる、非常にエキサイティングなソルトルアーフィッシングです。

しかし、その第一歩を踏み出そうとする初心者の前に立ちはだかるのが、「タックル選びの壁」です。釣具店に並ぶ無数のロッドには、「9.6ft」「10ft」「M」「MH」といった謎の記号が並び、どれが自分にとって最適なのか判断するのは至難の業でしょう。この最初の選択を誤ると、「ロッドが重すぎて一日持たない」「ルアーがうまく飛ばない」「魚を掛けてもすぐにバラしてしまう」といった失敗につながりかねません。

この記事は、そんなショアジギング初心者が「最高の一本」と出会い、後悔のないスタートを切るための完全ガイドです。20年以上にわたり日本のあらゆる海岸で竿を振り続けてきた専門家として、複雑なロッド選びの要点を「なぜそうなのか?」という理由と共に徹底的に解説します。

この記事を最後まで読めば、あなたは自信を持って自分に最適なロッドを選び抜き、胸を張って釣具店へ向かうことができるでしょう。さあ、最高のショアジギングライフへの扉を開きましょう。

なぜ「9.6ft~10ft」が最初の”黄金律”なのか?長さの謎を徹底解剖

ショアジギングロッド選びで最初に直面する最大の疑問は「長さ」です。この長さこそが、釣りの快適さと釣果を大きく左右する最初の分かれ道となります。結論から言えば、初心者にとっての黄金律は「9.6ft(約2.9m)から10ft(約3m)」です。この理由を理解するために、まずはロッドの長さがもたらす根本的なトレードオフ、「飛距離」と「操作性・疲労度」の関係から解き明かしていきましょう。

短いロッド(9.6ft未満):操作性の化身、しかし飛距離に泣く

9ft前後の短いロッドは、その軽さと取り回しの良さが最大の武器です。一日中キャストとジャーク(竿をしゃくる動作)を繰り返すショアジギングにおいて、ロッドが軽いことは体への負担を劇的に軽減します。特に、まだ重いルアーを投げ慣れていない初心者や、体力に自信のない方、小柄な方にとっては、この「軽さ」が釣りを続けるための生命線となります。

また、ロッドが短いことでルアーに細かなアクションをつけやすく、テトラポッドの間など、後ろに障害物があって大きく振りかぶれない場所でもキャストしやすいというメリットがあります。

しかし、その代償として「飛距離」が出にくいという明確なデメリットが存在します。ショアジギングでは、沖で発生したナブラ(小魚の群れが大型魚に追われて水面が沸き立つ状態)を直撃できるかどうかが釣果を分けます。短いロッドでは、あの「届きそうで届かない」もどかしい思いをすることが増えるかもしれません。

長いロッド(10ft超):飛距離は正義、だが初心者には”暴れ馬”

「飛距離は正義」という言葉があるように、誰よりも遠くにルアーを飛ばせることは、ショアジギングにおいて絶大なアドバンテージです。10ftを超える長いロッドは、遠心力を最大限に活かせるため、圧倒的な飛距離を生み出します。また、足場の高い堤防や、手前に根(岩などの障害物)が張り出している磯場では、ロッドが長いことでラインを障害物からかわしやすくなり、ラインブレイクのリスクを減らすことができます。

しかし、この飛距離という魅力は、初心者にとっては諸刃の剣です。ロッドが長くなるほど重くなり、一日中振り続けるには相当な体力を要求されます。さらに、その長さを活かしてルアーを遠投するには、しっかり竿を曲げるための技術が必要です。初心者が無理に長いロッドを扱うと、 제대로竿を振り切れずに逆に飛距離が落ち、すぐに疲れて釣りが嫌になってしまうという本末転倒な結果に陥りがちです。

結論:9.6ft~10ftこそが初心者の”スイートスポット”

これらのメリット・デメリットを踏まえた上で、ショアジギングの世界が導き出した初心者のための最適解が「9.6ftから10ft」という長さです。

この長さは、遠投に必要十分な飛距離を確保しつつも、初心者が扱いきれる操作性と重量のバランスが最も優れています。多くのメーカーがこの長さを「スタンダード」として最も多くのモデルをラインナップしていることからも、その万能性がうかがえます。

最初の一本を選ぶなら、まずは「9.6ft」を基準に考えてください。 堤防、サーフ、小規模な磯など、あらゆるフィールドで高い次元で対応できる、最も汎用性の高い長さです。もし、あなたのメインフィールドが広大なサーフで、少しでも遠投性能を重視したいのであれば「10ft」を選ぶと良いでしょう。逆に、体力に不安があったり、操作のしやすさを最優先したい場合は、迷わず「9.6ft」を選ぶのが賢明です。

重要なのは、理論上の最大飛距離よりも、一日を通して快適に釣りを続けられる「実用性」です。初心者が最初に挫折する最大の原因は「釣れないこと」ではなく、「疲れて楽しめないこと」にあります。9.6ft~10ftという長さは、その「楽しさ」を維持しつつ、釣果を出すための性能を両立させた、まさに黄金のバランスなのです。

パワーの選択:MとMH、あなたの釣り場とスタイルに最適なのはどっち?

ロッドの長さを決めたら、次に選ぶべきは「硬さ(パワー)」です。一般的に「M(ミディアム)」や「MH(ミディアムヘビー)」といった記号で表記されます。ここで初心者が陥りがちな最大の過ちが、「大物を釣りたいから、硬くて強いロッドを選んでおこう」と考えてしまうことです。

大原則:パワーは「魚の大きさ」ではなく「ルアーの重さ」で選ぶ

ロッドのパワー選びにおける絶対的なルールは、「主に使うルアーの重さに合わせる」ということです。ロッドにはそれぞれ快適にキャストし、操作できる「適合ルアーウェイト」が設定されています。

硬すぎるロッドで軽いルアーを投げようとすると、キャスト時に竿が十分に曲がらず(これを「ロッドにウェイトが乗らない」と表現します)、反発力を活かせないため飛距離が全く出ません。逆に、柔らかすぎるロッドで重いルアーを投げると、竿が負けてしまい、キャストが不安定になるだけでなく、最悪の場合は破損につながります。

「念のためワンランク硬いものを」という選択は、結果的にキャストしづらく、ルアーのアクションも悪くなり、疲労を増大させるだけの「失敗の元」だと覚えておきましょう。

「M(ミディアム)」パワー:軽快さと食わせのスペシャリスト

  • 最適なルアーウェイト: 20g~40gのメタルジグを最も得意とします。特に30g前後のジグを軽快に操作するのに最適です。また、ロッドティップ(竿先)が比較的しなやかなため、ミノーやシンキングペンシルといったプラグ系のルアーも扱いやすいのが特徴です。
  • 得意なフィールド: 関東や大阪近郊など、都市部の堤防や港湾部。これらのエリアはベイトフィッシュ(エサとなる小魚)が小さいことが多く、重すぎるジグには反応が悪い傾向があります。Mパワーは、こうした状況にマッチした軽量ルアーを扱うのに最適です。
  • 主なターゲット: 40cm~60cmクラスの青物(イナダ・ハマチ、サゴシなど)がメインターゲットです。しかし、その汎用性の高さからヒラメやマゴチといったフラットフィッシュ、大型のシーバス(スズキ)狙いにも非常に有効です。
  • Mパワーを選ぶべき人:
    • 都市近郊の堤防をメインに釣りを考えている方
    • メタルジグだけでなく、プラグなど多様なルアーを使いたい方
    • 体力的な負担を減らし、軽快な操作感を楽しみたい方

「MH(ミディアムヘビー)」パワー:信頼のオールラウンダー

  • 最適なルアーウェイト: ショアジギングで最も使用頻度の高い40g~60gのメタルジグがまさにど真ん中です。ロッドに十分なパワーがあるため、空気抵抗の大きいダイビングペンシルなどの大型プラグも安心してキャストできます。
  • 得意なフィールド: 堤防、サーフ、地磯、沖堤防まで、あらゆるフィールドに対応できる万能選手です。Mパワーでは扱いにくい少し深場や、潮の流れが速い場所でも、重めのジグでしっかりと底を取ることができます。
  • 主なターゲット: 60cm~80cmクラスのブリ・ワラササイズがメインターゲット。ロッドの根本(バット)に強靭なパワーがあるため、不意の大物が掛かっても主導権を渡さず、根に潜られるのを防ぎながら強引なファイトが可能です。
  • MHパワーを選ぶべき人:
    • どのロッドを選べばいいか分からない、最初の一本で失敗したくない方
    • 様々な釣り場に行く可能性があり、一本で幅広く対応したい方
    • ワラサクラス以上の本格的な青物をメインターゲットに据えたい方

M vs MH 決断のための比較マトリクス

あなたの釣りスタイルにどちらが合うか、以下の表で最終確認してみましょう。

パワークラス最適なジグ重量メインフィールド主なターゲットメリットデメリット
M (ミディアム)20g~40g都市近郊の堤防、サーフイナダ、サゴシ、サワラ、ヒラメ、シーバス軽量で疲れにくい、プラグも扱いやすい、汎用性が高い60g以上のジグは扱いにくい、超大物とのファイトは少し不安
MH (ミディアムヘビー)40g~60g堤防、サーフ、地磯、沖堤防ワラサ、ブリ、中~大型青物全般パワーがあり大物も安心、対応できる状況が広いMクラスより重い、軽量ルアーの操作性は劣る

ここで重要なのは、自分の「理想の釣り」と「現実の釣り」を冷静に見極めることです。多くの初心者はブリを釣る夢を見てMHパワーを選びがちです。しかし、実際に通うことになる近所の堤防では、イワシなどの小さなベイトを追うイナダやサゴシがメインターゲットかもしれません。その状況で60gのジグを投げても、魚は口を使ってくれないでしょう。

それならば、Mパワーのロッドで30gのジグを使い、確実に釣果を重ねる方が、はるかに釣りの楽しさを実感でき、上達への近道となります。最初の1本は、あなたの「最も可能性の高い一日」に備えるための道具です。成功体験こそが、この釣りを長く続けるための最大のモチベーションになるのです。

【2025年版】プロが厳選!初心者におすすめのショアジギングロッド決定版3選

理論を理解したところで、いよいよ具体的なモデル選びです。ここでは、数々のロッドを現場で使い込んできた専門家の視点から、「コストパフォーマンス」「耐久性」「初心者の扱いやすさ」「信頼性」を基準に、2025年現在、自信を持っておすすめできる3つのモデルを厳選しました。予算1万円~2万円台は、性能と価格のバランスが最も優れた激戦区であり、最初の一本として最適な選択肢が揃っています。

1. 王道のスタンダード:シマノ コルトスナイパーBB

  • 概要: ショアジギング入門~中級ロッドの絶対的ベンチマーク。パワーと扱いやすさのバランスに優れ、「迷ったらコレ」と言えるほどの信頼と実績を誇るシリーズです。
  • 注目技術「ハイパワーX」: これは、ロッドの背骨であるブランクスをカーボンテープでX状に締め上げた強化構造です。キャスト時やファイト時に発生するロッドの「ネジレ」を強力に抑制します。これにより、キャストの方向性が安定して飛距離が伸び、大型魚とのファイトでもパワーロスなく、安定したやり取りが可能になります。
  • おすすめモデル: S96MH または S100MH。特にS96MHは、あらゆる状況に対応できる万能モデルとして最初の一本に最適です。パワフルでありながら、プラグも比較的扱いやすい柔軟なティップを持つと評価されており、汎用性の高さも魅力です。
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2. 信頼のチャレンジャー:ダイワ ジグキャスター / ショアジギングX

  • 概要: シマノのコルトスナイパーBBに対する、ダイワの鉄板エントリーモデル。堅牢で扱いやすく、多くの入門者に支持されています。「ショアジギングX」は、基本コンセプトを共有しつつ、よりコストを抑えた兄弟モデルです。
  • 注目技術「ブレーディングX」: ロッドの根元部分(バット)をカーボンテープでX状に締め上げるダイワ独自の強化構造。ハイパワーXと同様にネジレを抑制し、パワーロスを防ぐことで、アングラーの操作をダイレクトにルアーや魚に伝えます。
  • おすすめモデル: 96MH。コルトスナイパーBBの直接のライバルとなるスペックで、非常にバランスの取れた一本です。同クラスのロッドの中でも特に軽量に設計されており、長時間の釣りにおける疲労軽減という点で大きなアドバンテージがあります。

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3. 究極のコストパフォーマンス:メジャークラフト ソルパラ / ファーストキャスト

  • 概要: 「価格以上の性能」で圧倒的な支持を得るメジャークラフト。特に1万円以下で手に入る「ソルパラ」や「ファーストキャスト」シリーズは、予算を抑えたいアングラーにとって最高の選択肢です。
  • 特徴: 最大の特徴はその価格ですが、決して安かろう悪かろうではありません。Fuji製のガイドなど信頼性の高いパーツを採用し、初心者が快適に使えるように設計されています。上位機種のような最新カーボン技術は搭載されていませんが、ショアジギングの基本性能は十分に満たしています。
  • おすすめモデル: SPX-962MH。ソルパラシリーズにおけるショアジギングの基軸となるモデルで、60g前後のジグをしっかり扱えるパワーを備えています。

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初心者向けロッド スペック比較表

3つのモデルの主要スペックを一覧で比較してみましょう。自分の優先順位(価格、重さ、ブランドなど)と照らし合わせて、最適な一本を見つけてください。

モデル名おすすめモデル長さパワー適合ルアー (g)適合PE (号)自重 (g)注目技術実売価格(目安)
シマノ コルトスナイパーBBS96MH2.90mMHジグ: MAX 80, プラグ: MAX 65MAX 3約280ハイパワーX約17,000円
ダイワ ジグキャスター96MH・N2.90mMHジグ: 20-80, プラグ: 15-651.5-3約230ブレーディングX約15,000円
メジャークラフト ソルパラSPX-962MH2.90mMH60±20 (40-80)1.0-3.0約257約9,000円

この表を見ると、例えばダイワのジグキャスターが他モデルに比べて際立って軽いことが分かります。一日中キャストを続けるショアジギングにおいて、この50gの差は夕方の集中力に大きく影響します。一方で、コルトスナイパーBBはプラグの適合ウェイトも明記されており、プラグも多用したいアングラーには安心材料となるでしょう。ソルパラの圧倒的な価格は、初期投資を極力抑えたい方にとって何よりの魅力です。

ロッドだけでは魚は釣れない!完璧なタックルバランスを組むための知識

最高のロッドを選んでも、それだけでは魚は釣れません。ロッドはあくまでタックルシステムの一部であり、リールやラインとのバランスが取れて初めてその性能を100%発揮します。バランスの悪い組み合わせは、高価なロッドの性能を殺し、トラブルや疲労の原因となります。

リール:ロッドの心臓部

  • 種類: 初心者は迷わず「スピニングリール」を選びましょう。ライントラブルが少なく、誰でも簡単に遠投できるため、ショアジギングに最適です。
  • サイズ(番手): 9.6ft~10ftのM~MHクラスのロッドには、シマノなら4000番~6000番、ダイワならLT4000~LT6000番が標準的なサイズです。特に4000番~5000番は、ライトな釣りから本格的な青物狙いまで幅広く対応できるため、最初の一個として最も汎用性が高い選択肢です。
  • ギア比: ハンドル一回転あたりの糸巻き量を示すギア比は、「HG(ハイギア)」または「XG(エクストラハイギア)」をおすすめします。ルアーの回収が速いため手返しが良く、魚がヒットした際に素早く糸フケを巻き取れるため、バラシを減らすことにも繋がります。
  • 剛性とドラグ性能: ショアジギングではリールに強大な負荷がかかります。ボディがたわまない「金属ボディ」のモデルや、ソルトウォーター専用に設計された「SW」モデルが理想的です。また、魚の強い引きに応じて滑らかにラインを送り出す「ドラグ性能」も重要。最大ドラグ力は最低でも8kg、できれば10kg以上のモデルを選ぶと安心です。
  • おすすめリール: ダイワの「レガリス」「レブロス」や、シマノの「ナスキー」「ストラディック」などは、手頃な価格ながら十分な性能を持つ、信頼性の高いモデルです。

ラインシステム:魚との命綱

  • メインライン(PEライン):
    • なぜPEか?: 強度の割に非常に細く、空気抵抗が少ないため遠投性に優れます。また、ほとんど伸びないため、遠くのルアーの動きや魚のアタリが明確に手元に伝わります。
    • 太さ: MHクラスのロッドにはPE1.5号~2.0号が標準です。強度と飛距離のバランスが最も良い組み合わせです。
    • 長さ: 最低でも200m、できれば300mリールに巻いておきましょう。大物が掛かると100m以上ラインを出されることも珍しくありません。
    • 編み数: 8本の原糸を編み込んだ「8本編み」がおすすめです。表面が滑らかで、キャスト時のガイド抜けが良く、飛距離が伸びやすいです。
  • リーダー(ショックリーダー):
    • なぜ必要か?: PEラインは直線強度に優れる一方、根ズレなどの摩擦に非常に弱いという弱点があります。リーダーは、その弱点を補い、魚の歯や海底の岩からPEラインを守るための重要なパーツです。
    • 素材: 摩擦に強く、水中で見えにくい「フロロカーボン」が一般的です。
    • 太さ: 簡単な目安として**「PEラインの号数 × 20 = リーダーのポンド(lb)数」**と覚えましょう。例えば、PE1.5号なら30lb、PE2.0号なら40lbが基準となります。
    • 長さ: 1.5m(両手を広げた長さ=一ヒロ)程度が標準です。
  • ノット(結び): PEラインとリーダーを結ぶ「ノット」は、初心者が最もつまずきやすいポイントです。ここが不完全だと、キャストしただけでルアーが飛んで行ったり、魚が掛かった瞬間に切れたりします。摩擦系のノットである**「FGノット」**が最も強度が高く信頼性があります。必ず動画サイトなどで習得し、釣り場に行く前に完璧に結べるように練習しておきましょう。

ロッドの自重だけでなく、リールと組み合わせた「総重量」を意識することが、長時間の釣りを快適にする秘訣です。例えば、コルトスナイパーBB S96MH(約280g)にストラディックSW 5000XG(約430g)を合わせると合計710g。一方、ジグキャスター 96MH・N(約230g)にレガリス LT5000D-CXH(約250g)を合わせると合計480g。その差は230gにもなります。購入前にロッドとリールの自重を足し算し、「スイング総重量」を計算する習慣をつけましょう。予算の許す限り、この数値を低く抑えることが、一日中快適にキャストを続けるための賢い選択です。

釣果を左右する「+α」の知識:失敗談から学ぶ、初心者が知るべきこと

メタルジグ

最高のタックルを揃えても、それだけではまだ万全ではありません。ここでは、釣果に直結する最後のピースと、安全に釣りを楽しむための必須知識をお伝えします。

最初のルアー選び

まずは基本となるメタルジグを数種類揃えましょう。重さは、あなたのロッドのパワーに合わせて30g、40g、60gを基本に用意します。カラーは、イワシなどの小魚を模したシルバー系や、アピール力の高いブルー/ピンク系があれば、多くの状況に対応できます。

基本のアクション:ワンピッチジャーク

ショアジギングの基本アクションは「ワンピッチジャーク」です。これは、「リールを1回転巻く」と「竿を1回しゃくり上げる」をリズミカルに繰り返す動作です。まずはこのアクションをマスターするだけで、十分に青物を釣ることができます。

初心者が陥りがちな失敗談と回避策

  • 硬すぎるロッドの悲劇: 逸る気持ちでH(ヘビー)クラスのロッドを購入。しかし、重くて硬すぎてルアーの重みを乗せて投げられず、飛距離は出ない。魚が掛かっても竿が全く曲がらず、ファイトの楽しみも半減し、すぐにバラしてしまう。→ 対策: 本記事で解説した通り、自分の体力とフィールドに合ったMかMHパワーから始める。
  • 悪夢のノット抜け: 練習不足のFGノットで釣りを開始。会心の一投目で、新品の高価なルアーが結び目からすっぽ抜けて海の彼方へ。あるいは、ようやくヒットした大物の引きに耐えきれず、ノットがほどけてバラしてしまう。→ 対策: 釣り場に行く前に、FGノットを完璧に習得する。
  • 時合を逃す: 昼過ぎにのんびり釣り場に到着。周りの釣り人は帰り支度。魚の活性が最も高い朝まずめ・夕まずめ(日の出・日の入り前後)を逃し、一日中投げてもアタリすらない。→ 対策: 釣果を上げたければ、早起きして「まずめ時」を狙う。
  • タックルバランスの不一致: 重いロッドに軽いリールを付けてしまい、重心が竿先に寄って(先重り)、しゃくるたびに腕がパンパンに。すぐに疲れて釣りに集中できなくなる。→ 対策: ロッドとリールを実際に組み合わせて持ち、バランスを確認する。

安全は最優先事項:必須の安全装備

釣りは何よりも安全が第一です。特にショアジギングのフィールドは、危険と隣り合わせの場所も少なくありません。以下の装備は必ず揃え、常に着用してください。

  • ライフジャケット: あなたの命を守る最も重要な装備です。磯やテトラでは、岩に擦れて破れる可能性がある自動膨張式ではなく、固形浮力体の入ったベストタイプを選びましょう。
  • 磯靴(スパイクシューズ): 濡れた岩場やテトラポッドは、想像以上に滑ります。転倒・滑落を防ぐため、靴底に金属のピンが付いたスパイクシューズフェルトスパイクシューズは必須です。きれいな堤防以外では、普通のスニーカーは非常に危険です。
  • グローブと偏光サングラス: グローブは、ラインやフック、魚のヒレから手を守り、転倒時に手を保護する役割も果たします。偏光サングラスは、紫外線や飛んでくるルアーから目を守るだけでなく、水面のギラつきを抑えて水中の様子を見やすくする効果もあります。

釣行後のメンテナンス:相棒を長持ちさせるために

釣りが終わったら、簡単なメンテナンスを習慣にしましょう。これを怠ると、高価なタックルもすぐに錆びて性能が低下してしまいます。

最も重要なのは、釣行後に必ずロッド全体を真水(ぬるま湯が最適)のシャワーで洗い流すことです。特に塩分が残りやすいガイド周りやリールシートは念入りに洗いましょう。洗い終わったら、乾いた布で水分を拭き取り、風通しの良い日陰で乾かしてから保管します。このわずか5分の習慣が、あなたの愛するタックルの寿命を何倍にも延ばしてくれます。

さあ、大海原へ!最初の一本と共に最高のショアジギングライフを

ここまで、ショアジギングの最初の一本を選ぶための全ての知識を解説してきました。最後に、重要なポイントをもう一度おさらいしましょう。

  • 長さは「9.6ft~10ft」を基準に。 迷ったら最も万能な9.6ftを選ぶ。
  • 硬さは「M」か「MH」。 幅広い状況に対応したいならMH、都市近郊がメインで軽快さを求めるならMを真剣に検討する。
  • タックルはシステムで考える。 ロッドに合わせ、4000番~5000番クラスのHGリールと、PE1.5号~2.0号のラインを組み合わせる。
  • 安全装備は絶対に妥協しない。 ライフジャケットと磯靴は命を守る必須アイテム。

ロッド選びは、これからのあなたの釣りを共にする「相棒」を選ぶ作業です。この記事で得た知識を元に、じっくりと自分に合った一本を選び抜いてください。そして、その信頼できる相棒と共に、大海原へ繰り出しましょう。

あなたのショアジギングライフが、忘れられない素晴らしい一匹との出会いに満ちたものになることを心から願っています。

ABOUT ME
Shin
釣歴32年のパパアングラーで子供を連れて行ける釣り場やキャンプ場を日々探して巡っています。役に立つ情報満載でブログをお届けさせていただきます(^^♪
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