6月の多摩川上流域、特に奥多摩エリアは、新緑が目に眩しい最高の渓流釣りシーズンを迎えます。清冽な流れに潜むヤマメやイワナ、そして管理釣り場ではニジマスなど、美しい渓魚たちがアングラーの挑戦を待っています。この記事では、6月の奥多摩川(多摩川上流域)での渓流釣りの魅力、ターゲットとなる魚種、おすすめのポイント、効果的な釣り方、そして安全に楽しむための注意点や遊漁券について、詳細に解説します。
6月の奥多摩川:清流のターゲットたち
奥多摩の豊かな自然に抱かれた渓流には、魅力的な魚たちが生息しています。
ヤマメ – 美しき渓流の女王を追う
ヤマメは、その美しいパーマーク(幼魚斑)から「渓流の女王」とも称され、多くの渓流釣り師を魅了するターゲットです 。6月はヤマメの活性も高く、エサ釣り、ルアーフィッシング、フライフィッシングのいずれでも狙うことができます。奥多摩漁協の管轄内では、サイズ制限(12cm以下リリース)や匹数制限(1日20尾までなど)が設けられているため、ルールを守って楽しみましょう 。
実績のあるポイントとしては、川苔谷(かおのりだに)や本流の淵尻、トロ場などが挙げられます 。

イワナ – 源流の力強いファイターに挑戦
イワナは、ヤマメよりもさらに上流の、水温が低く岩が多い環境を好む傾向があります 。そのため、源流部や支流の奥深くで出会えることが多い魚です。岩陰や落ち込みの下、倒木の下などに潜んでいることが多く、ポイントを丹念に探る必要があります 。
エサ釣りでは川虫やミミズ、ルアーではスピナーや小型ミノー、フライではニンフなどが有効です。イワナも奥多摩漁協の管轄内ではサイズ制限(15cm以下リリース)や匹数制限があります 。

ニジマス – 管理釣り場と自然渓流での楽しみ方
ニジマスは、奥多摩フィッシングセンターをはじめとする管理釣り場で放流されており、手軽に渓流釣りの雰囲気を楽しめる魚です 。これらの管理釣り場では、エサ釣り専用区画やルアー・フライ専用区画が設けられていることが多く、初心者や家族連れにも人気です 。
また、放流されたニジマスが自然渓流に定着したり、大雨などで管理釣り場から逃げ出したりして、本流や支流で釣れることもあります 。ニジマスもヤマメ・イワナ同様のサイズ・匹数制限が適用される場合があります 。
奥多摩川 6月のおすすめ渓流釣りポイント
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奥多摩エリアには、本流から支流、管理釣り場まで多様なポイントがあります。
奥多摩フィッシングセンター周辺 – 初心者からベテランまで楽しめる
奥多摩フィッシングセンターは、JR御嶽駅から徒歩圏内にあり、アクセスが良い管理釣り場です 。ニジマスを中心に、ヤマメやイワナも放流されており(季節による )、エサ釣り、ルアー、フライと様々な釣り方で楽しめます 。6月はイブニング営業(土日祝)もあり、日中とは異なる雰囲気で釣りを楽しめるかもしれません 。レンタルタックルもあるため、手ぶらでも楽しめます 。
周辺の自然渓流(センターの管轄外)でも、センターからの放流魚が釣れることがあります 。
奥多摩フィッシングセンターについては以下のブログも参考にしてみてください!!
奥多摩フィッシングセンターで学ぶ育児と教育!自然が教えてくれる○○の大切さ!
奥多摩フィッシングセンターを攻略!ルアーのおすすめもブログで紹介!
奥多摩フィッシングセンターの持ち帰りやレギュレーションに混雑は?
日原川(にっぱらがわ) – 本格的な渓流釣りを満喫
日原川は、奥多摩駅からバスでアクセス可能な本格的な渓流です 。日原渓流釣場という管理釣り場もあり、ニジマス、ヤマメ、イワナが放流されています 。自然渓流区間も変化に富んだ渓相で、上級者も満足できるでしょう。
駐車場やトイレも整備されている箇所があります 。ただし、一部トイレが使用不可の場合もあるため、事前に確認が必要です 。氷川漁業協同組合の管轄となります 。
大丹波川(おおたばがわ) – 魚影の濃さとアクセスの良さ
大丹波川も奥多摩漁協の管轄で、ヤマメやニジマスが放流されています 。大丹波川国際ます釣場という管理釣り場があり、家族連れにも人気です 。比較的アクセスしやすく、駐車場やトイレも整備されています 。
自然渓流区間も魚影が濃く、先行者がいても竿抜けポイントが見つかることがあります 。ただし、一部区間ではリール竿でのエサ釣りが禁止されるなど、独自のルールがある場合もあるため注意が必要です 。
その他の支流・源流部 – 冒険心をくすぐる秘境
奥多摩には、上記の他にも数多くの支流や源流部が存在します。海沢川(うなざわがわ)、水根沢(みずねさわ)、平溝川(ひらみぞがわ)、入川(いりかわ)、越沢(こえさわ)などが奥多摩漁協や氷川漁協の管轄下にあります 。これらのエリアは、より自然豊かで静かな釣りが楽しめますが、入渓が困難な場所や、熊との遭遇リスクが高い場所もあります。十分な装備と情報収集、そして単独釣行を避けるなどの安全対策が不可欠です。
奥多摩川上流域 6月の渓流釣りテクニック

エサ釣り – 自然のエサで渓魚を誘う
渓流のエサ釣りでは、川虫(キンパク、ヒラタなど)が最も効果的なエサとされています 。釣具店で購入できるブドウ虫やミミズ、イクラなども有効です 。
仕掛けは、目印、オモリ、ハリス、ハリとシンプルな構成です。流れの筋や岩陰、淵尻などに仕掛けを自然に流し込み、魚のアタリを待ちます。アタリは小さく、目印のわずかな動きや手元に伝わる感触で判断します。
ルアーフィッシング – スプーンやミノーで攻略
渓流ルアーでは、スピナー、スプーン(2g~5g程度)、小型ミノー(シンキング、フローティング)などが主に使われます 。
アップストリーム(上流に向かって投げる)やアップクロス(斜め上流に投げる)でキャストし、ルアーを流れに乗せながらリトリーブしたり、トゥイッチを加えて魚にアピールします。ヤマメは淵尻の開きや流芯脇のヨレ、イワナは岩盤際や沈み石の陰などが好ポイントです。
フライフィッシング – 毛鉤で誘う知的なゲーム
フライフィッシングでは、ドライフライ(水面に浮く毛鉤)やニンフ(水中に沈む毛鉤)、ウェットフライなどが状況に応じて使われます。6月はカゲロウやトビケラなどの水生昆虫のハッチ(羽化)が見られる時期であり、ドライフライへの反応が良いこともあります 。
ポイントの見極めと正確なキャスティング、そして自然なフライの流し方(ナチュラルドリフト)が釣果を左右します。
安全最優先!奥多摩の渓流釣りの注意点と遊漁券

奥多摩の自然と安全対策 – 熊・天候・装備
奥多摩の渓流は自然が豊かである一方、危険も伴います。
- 熊対策: 奥多摩エリアでは熊の目撃情報や遭遇事例があります 。熊鈴やラジオを携帯して人の存在を知らせる、食べ物の管理を徹底する、複数人で行動するなどの対策をしましょう 。万が一遭遇した場合は、慌てず騒がず、ゆっくりと後退し、背中を見せて逃げないようにします 。クマ撃退スプレーの携帯も推奨されます 。
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遊漁券はどこで買う?奥多摩漁協のルール
奥多摩川上流域(羽村堰~小河内ダム下500mおよびその支流)でヤマメ、イワナ、ニジマスなどを釣る場合は、奥多摩漁業協同組合の遊漁券が必要です 。
- 対象魚種: ヤマメ、イワナ、ニジマス、コイ、フナ、ハヤ、カジカなど。
- 遊漁料金(2025年情報例):
- 渓流魚(ヤマメ・イワナ・ニジマス): 日釣券 2,500円(現場売り 3,500円)、年券 8,000円(写真要)。
- 雑魚(コイ・フナ・ハヤ等): 日釣券 700円(現場売り 1,000円)、年券 3,000円 。
- 小学生以下は無料、中学生や77歳以上、身体障害者は割引がある場合があります 。
- 購入場所: 奥多摩フィッシングセンター、周辺の釣具店(金子釣具店、わたや釣具店など )、一部コンビニエンスストア(セブンイレブンなどで当日券購入可 )。
- 主な規則:
- 禁漁期間: ヤマメ・イワナは10月1日~2月末日(または3月解禁日まで)、ニジマスは1月1日~2月末日(または3月解禁日まで)など魚種により設定 。支流は9月30日までなど別途規定あり 。
- サイズ制限: ヤマメ・ニジマス12cm以下、イワナ15cm以下はリリース 。
- 匹数制限: ヤマメ・イワナ・ニジマスの1日総捕獲数20尾以下など 。
- 漁具: 竿釣りのみ(ルアー、フライ含む)。アミは禁止 。
- その他: 日没から日の出までの夜釣りは禁止 。禁漁区あり 。キャッチ&リリース区間の設定は明記されていませんが、管理釣り場では独自のルールがある場合があります 。
表5:奥多摩漁協 渓流釣り遊漁券概要(6月)
対象魚種 | 遊漁期間(目安) | 日釣券料金(目安) | 年券料金(目安) | 主な購入場所 | 主な規則・注意点 |
---|---|---|---|---|---|
ヤマメ、イワナ、ニジマス | 3月解禁日~9月30日(ニジマスは12月31日まで延長の場合あり) | 2,500円 | 8,000円 | 釣具店、奥多摩FC、コンビニ(当日券)、監視員 | サイズ制限、匹数制限、禁漁期間、禁漁区あり。夜釣り禁止。年券は写真必要。詳細は必ず漁協HPやパンフレットで確認。 |
コイ、フナ、ハヤ等(雑魚) | 通年(カジカ等一部魚種に禁漁期間あり) | 700円 | 3,000円 | 同上 | エサ釣りに限る場合あり。アユ・マス類は釣れない。夜釣り禁止。詳細は必ず漁協HPやパンフレットで確認。 |
Google スプレッドシートにエクスポート
表5は、奥多摩漁協の遊漁券に関する一般的な情報をまとめたものです。料金や規則は変更されることがあるため、必ず釣行前に奥多摩漁業協同組合の公式情報(ウェブサイト、パンフレット、釣具店掲示など)で最新情報を確認してください。
まとめ

6月の多摩川上流域(奥多摩)は、美しい自然の中で本格的な渓流釣りが楽しめる絶好のシーズンです。ヤマメ、イワナ、ニジマスといった魅力的な渓魚たちとの出会いを求め、多くの釣り人が訪れます。
しかし、その美しい自然には熊の出没や天候の急変といったリスクも潜んでいます。事前の情報収集と準備を怠らず、安全装備を整え、遊漁規則をしっかりと守ることが、この素晴らしいフィールドで釣りを楽しむための絶対条件です。
本記事が、皆様の奥多摩での釣行計画の一助となれば幸いです。安全で楽しい釣りを!レポートに使用されているソース