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鮎釣り完全ガイド:初心者向け釣り方4種と始め方、道具、コツを徹底解説!

鮎(アユ)釣りは、日本の夏を彩る風情豊かな釣りの一つです。「清流の女王」とも称される美しい鮎を追い求め、自然と一体となる時間は、釣り人にとって格別の喜びをもたらします。一見、専門的で敷居が高いように感じられるかもしれませんが、基本的な知識とコツさえ押さえれば、初心者の方でも十分に楽しむことが可能です。この記事では、鮎の生態から、代表的な4つの釣り方、必要な道具、そして安全に楽しむための注意点まで、鮎釣りの魅力を余すところなく、そして分かりやすく解説していきます。さあ、鮎釣りの奥深い世界への第一歩を踏み出しましょう。

鮎(アユ)ってどんな魚?生態と魅力を知ろう

鮎釣りを楽しむためには、まず対象となる鮎について知ることが大切です。鮎の生態を理解することは、釣果を左右する重要な要素となります。

鮎の一生と食性

鮎は、その多くが1年で一生を終える年魚です。秋に川で生まれた稚魚は海や河口域へ下り、そこで冬を越します。春になると川を遡上し始め、成長するにつれて食性が変化します。初期は動物性プランクトンなどを捕食していますが、川を上るうちに、川底の石に付着した良質な藻類(アカ)を主食とするようになります。この藻類を食べることで、鮎特有のスイカやキュウリにも似た芳香を身にまとうため、「香魚(こうぎょ)」とも呼ばれます 。

そして、鮎の最も特徴的な性質の一つが、良質なエサ場である石に対して強い縄張り意識を持つことです。自分の縄張りに侵入してきた他の鮎に対して激しく体当たりをして追い払おうとします。この習性を巧みに利用したのが、鮎釣りの代表的な釣法である「友釣り」なのです。縄張りを持つ活きの良い鮎は、体側に鮮やかな黄色の斑点「追い星(おいぼし)」が現れることも特徴です。鮎は最大で30cmほどにまで成長し、特に大きなものは「尺アユ」として珍重されます。

この生態を理解することで、なぜ特定の時期に特定の場所に鮎が集まるのか、そしてなぜ友釣りが成立するのかが見えてきます。例えば、春から夏にかけて鮎が川を遡上し、石のコケを食べるようになるため、コケ付きの良い石がある場所がポイントになるのです。そして、その縄張りを守ろうとする本能が、友釣りの巧妙な戦略の根幹を成しています。

鮎釣りのシーズンはいつ?

鮎釣りのシーズンは、一般的に6月から9月または10月頃までです 。多くの河川では、鮎の資源保護のために禁漁期間が設けられており、解禁日は地域や河川によって異なりますが、通常は6月上旬頃にシーズンが開幕します。釣行前には、必ず管轄の漁協や釣具店で情報を確認しましょう。

シーズン中の鮎は、時期によってその特徴や味わいが異なります。

  • 若鮎(わかあゆ): シーズン初期の6月~7月頃に釣れる鮎です。比較的小型で、骨も柔らかく、丸ごと塩焼きなどで楽しむのに適しています。
  • 成魚(せいぎょ): 夏真っ盛りの8月~9月頃の鮎は、十分に成長し、脂がのって風味も豊かになります。力強い引きも魅力です。
  • 落ち鮎(おちあゆ)/ 子持ち鮎(こもちあゆ): シーズン終盤の9月~10月頃になると、鮎は産卵のために川を下り始めます。この時期の鮎は「落ち鮎」と呼ばれ、特にメスは卵を抱えているため「子持ち鮎」として珍重されます。この時期には、産卵のために集まった鮎を狙う「コロガシ釣り」なども盛んになります。

多くの河川では放流が行われていますが、天然遡上の鮎が釣れる場所も存在します。季節の移り変わりと共に変化する鮎の状態を理解することは、釣り方や狙い方、そして釣った後の楽しみ方をより豊かなものにしてくれるでしょう。

鮎釣りを始める前に:基本装備と準備

鮎釣りを始めるにあたっては、専用の道具を揃える必要があります。ここでは、初心者がまず用意すべき基本的なタックルと、安全かつ快適に釣りを楽しむための服装や装備について解説します。

これだけは揃えたい!鮎釣り基本タックル

鮎釣り、特に友釣りには独特の道具が必要です。

  • 鮎竿(あゆざお): 鮎専用の竿は、7mから9m程度の長さが一般的です。川幅や水量に合わせて選びますが、初心者には8.5m程度のものが扱いやすいでしょう 。非常に長く軽量に作られているのが特徴です。毛鉤釣りなどではさらに長い竿も使われます。
  • 仕掛け類(しかけるい): 天井糸、水中糸、目印、ハナカン、サカサ針、イカリ針など、多くのパーツで構成されます 。初心者にとっては複雑に感じられるかもしれませんが、釣具店ではこれらの仕掛けが全てセットになった「完全仕掛け」が販売されており、これを利用するのが最も簡単で確実です 。
  • タモ(たも): 釣れた鮎をすくい入れるための網です。鮎用のタモは、網目が細かく、枠がしっかりしており、柄が短いのが特徴で、腰のベルトに差して携帯します 。初心者の方は、鮎をキャッチしやすいように39cm程度の大きめの枠がおすすめです 。
  • 引き舟(ひきふね): 釣った鮎や予備のオトリ鮎を生かしておくための、舟形の容器です。川に浮かべて曳きながら釣りをします 。
  • オトリ缶(おとりかん)&エアーポンプ: オトリ鮎を釣り場まで運び、生かしておくための容器です。エアーポンプで酸素を供給します 。
  • 鮎ベルト(あゆべると): 腰に装着し、タモや引き舟のロープなどを取り付けるためのベルトです 。

これらの道具は専門性が高いですが、釣具店によってはレンタル品を用意している場合もあります。初期投資を抑えたい場合は、そうしたサービスを利用するのも良いでしょう。「完全仕掛け」の存在は、特に友釣りを始める際のハードルを大きく下げてくれます。各道具がなぜそのような形状や機能を持っているのかを理解すると、鮎釣りの奥深さの一端に触れることができます。

服装と安全装備

川の中に入って行う鮎釣りでは、服装と安全装備が非常に重要です。

  • 動きやすい服装: 特別な決まりはありませんが、動きやすく、濡れても乾きやすい素材のものが良いでしょう 1
  • ウェーダーまたは鮎タビ: 川に立ち込むためには必須です。特に「鮎タビ」は、川底のコケで滑りやすい石の上を安全に歩くために、靴底がフェルト素材やピンフェルト素材になっています 。これは単なる履物ではなく、転倒を防ぐための重要な安全装備です。
  • 偏光サングラス: 水面のギラつきを抑え、水中の様子や鮎の姿、石の状態(ハミ跡など)を見やすくします 。また、針やオモリなどから目を保護する役割も果たします。
  • 帽子: 日差し対策として必須です 。
  • 鮎ベスト: 小物を収納するのに便利ですが、必須ではありません 。
  • ライフジャケット: 万が一の落水に備え、特に流れのある場所や水深のある場所で釣りをする際には、必ず着用しましょう。

快適なだけでなく、安全に釣りを楽しむために、これらの装備は軽視できません。特に足元の装備は、鮎釣りの安全性を大きく左右します。

遊漁券とオトリ鮎の購入

鮎釣りを行う河川のほとんどは漁業協同組合によって管理されており、釣りをするためには「遊漁券(漁業券)」の購入が必要です。

  • 遊漁券(ゆうりょうけん): 「日釣り券」と「年券」があり、釣具店や現地のオトリ鮎販売店(オトリ店)で購入できます 。無許可での釣りは密漁にあたりますので、必ず購入しましょう。
  • オトリ鮎(おとりあゆ): 友釣りに不可欠な生きた鮎です。これもオトリ店で購入します 。1匹あたり300円~600円程度が相場です。初心者の方は、まず2~3匹購入すると良いでしょう 。オトリ鮎を選ぶ際は、元気が良く、鼻先が赤くなっていないものを選びましょう。

オトリ店は、単に遊漁券やオトリ鮎を販売しているだけでなく、その日の川の状況や釣れているポイントなど、貴重な情報源でもあります。初心者であることを伝え、積極的に情報を尋ねてみましょう 。これは釣果への近道となるでしょう。

初心者向けポイントの選び方

初めて鮎釣りをする場合、ポイント選びは釣果だけでなく、安全にも関わってきます。

  • 水深: 膝下程度の浅場で、流れが比較的緩やかな場所を選びましょう 。鮎の姿を目で確認しやすく、万が一根掛かりしても対処しやすいです。
  • 川幅: 鮎竿は長いため、川幅が広く、岸際に草木が少ない開けた場所の方が竿を扱いやすく、仕掛けが引っかかるトラブルも減らせます 。
  • 足場: 川底の石が比較的安定していて、歩きやすい場所を選びましょう。急に深くなっていたり、流れが強くなっている場所は避けます 。
  • 苔付きの良い石: 鮎のエサとなる良質なコケが付いた石が多い場所が有望です。石の表面に鮎がコケを食べた跡である「ハミ跡」が見られれば、そこに鮎がいる可能性が高いです。
  • オトリ店の情報: オトリ店で初心者向けのポイントを教えてもらうのが確実です 。
  • 駐車スペース: 釣り場へのアクセスが良い、駐車スペースが近い場所も便利です 。

初心者のうちは、大物を狙うよりも、安全に釣りができ、鮎釣りの基本を学べるような場所を選ぶことが大切です。まずは1匹釣る喜びを味わうことから始めましょう。

【代表的な釣法】友釣り(ともづり)の魅力とテクニック

鮎釣りといえば「友釣り」を思い浮かべる人が多いでしょう。この独特で奥深い釣法は、多くの釣り人を魅了してやみません。

友釣りの基本原理:アユの縄張り本能を利用

友釣りの最も基本的な原理は、前述した鮎の強い縄張り本能を利用することです 。釣り人は、生きたオトリ鮎にハナカンや掛け針といった仕掛けを装着し、野鮎(天然の鮎)がいそうな縄張りに送り込みます。すると、縄張りを守ろうとする野鮎が、侵入者であるオトリ鮎に猛然とアタックしてきます。この体当たりしてきた野鮎を、オトリ鮎の近くに付けられた掛け針(イカリ針など)に引っ掛けて釣り上げるのが友釣りです。野鮎がオトリ鮎をエサとして捕食するのではなく、あくまで攻撃行動によって針掛かりするという点が、他の多くの釣りと異なるユニークな点です。この「なぜ釣れるのか」という仕組みを理解することが、友釣りをマスターする上での第一歩となります。

友釣りの仕掛けとオトリ鮎の扱い方

友釣りの仕掛けは一見複雑に見えますが、基本を理解すれば大丈夫です。

  • 仕掛け: 初心者の方は、必要なパーツが全てセットになっている「完全仕掛け」を選ぶのが最も簡単で確実です 。これにより、仕掛け作りの手間を省き、すぐに釣りを始めることができます。主な構成要素は以下の通りです。
    • 天井糸(てんじょういと): 竿の先端に接続する糸。水中糸(すいちゅういと): 水中に入るメインライン。ナイロン、フロロカーボン、複合メタルラインなど素材は様々です。一般的に、警戒心の強い鮎には細い糸が有利ですが、大鮎や流れの速い場所ではある程度の強度が求められます。目印(めじるし): 水中糸に取り付け、仕掛けの動きやアタリを視認しやすくするためのもの。ハナカン(はなかん): オトリ鮎の鼻に通す小さなリング状の金具。オトリ鮎の大きさに合わせてサイズを選びます。中ハリス(なかはりす): ハナカンとサカサ針を繋ぐ糸。サカサ針(さかさばり): オトリ鮎の尻ビレ付近に掛け、掛け針をセットするための逆向きの針。掛け針(かけばり): 野鮎を実際に掛けるための針で、「イカリ針」と呼ばれる3本や4本の針が束になったものが一般的です。初心者には7号前後がおすすめです。背針(せばり): (オプション)オトリ鮎の背中に打つ小さな針。オトリ鮎が潜りやすくなり、流れの中で安定させる効果があります。初心者にも扱いやすく、根掛かり軽減にも繋がるため推奨されます 。
    表:友釣り基本仕掛けの構成要素(初心者向け)
部品名 (Component)初心者向け推奨スペック (Recommended Spec for Beginners)目的・役割 (Purpose/Role)
天井糸 (Tenjo-ito)ナイロン/フロロ 0.8~1.2号程度、長さは竿に合わせる (Nylon/Fluoro ~0.8-1.2, length matches rod)竿先と水中糸を接続 (Connects rod tip to underwater line)
水中糸 (Suichu-ito)フロロ 0.175~0.25号 / 複合メタル 0.05~0.07号 (Fluoro 0.175-0.25 / Composite Metal 0.05-0.07)オトリを操作し、アタリを伝える主要ライン (Main line to control Otori and transmit bites)
目印 (Mejirushi)見やすい色、3~4個 (Bright color, 3-4 pieces)水中糸の動きやアタリを視認する (Visual indicator of line movement and bites)
ハナカン (Hana-kan)6.0~6.5mmオトリ鮎の鼻に通し、仕掛けを接続 (Passes through Otori’s nose to connect rig)
中ハリス (Naka-harisu)フロロ 0.8~1.0号 (Fluoro 0.8-1.0)ハナカンとサカサ針を接続 (Connects Hana-kan and Sakasa-bari)
サカサ針 (Sakasa-bari)2~3号オトリ鮎の尾びれ付近に掛け、掛け針をセット (Hooks near Otori’s tail fin to set trailing hooks)
掛け針 (Kakebari – イカリ針)3本または4本イカリ 6.5~7.0号 (3 or 4 barb anchor hooks, size 6.5-7.0)野鮎を掛けるための針 (Hooks the wild Ayu)
背針 (Sebari) – (推奨)狐型など (Fox shape, etc.)オトリを潜らせ安定させる (Helps Otori dive and stabilize)
  • オトリ鮎の準備:
    • 水合わせ(みずあわせ): オトリ店と釣り場の川の水温に3℃以上の差がある場合、オトリ鮎が弱らないように「水合わせ」を行います。オトリ缶や引き舟の水を半分ほど捨て、釣り場の川の水を少しずつ加えながら慣らしていきます 。これはオトリ鮎の活力を維持するための非常に重要な手順です。
  • オトリ鮎の付け方:
    • ハナカンをオトリ鮎の鼻の穴に慎重に通し、ストッパーで固定します 。
    • 次に、サカサ針を尻ビレの付け根あたりに、皮一枚をすくうような感じで浅く掛けます 。深く刺しすぎるとオトリ鮎が弱ってしまうので注意が必要です。
    • 慣れないうちは、オトリ鮎が逃げないようにタモの中で作業すると良いでしょう。事前に練習しておくことも上達への近道です 。
    • オトリ鮎を弱らせないためには、手早く、かつ優しく扱うことが何よりも大切です 。元気なオトリ鮎こそが、友釣り成功の最大の鍵となります。

オトリ鮎の泳がせ方とアタリの取り方

仕掛けをセットしたら、いよいよオトリ鮎を泳がせます。

  • 泳がせ方:
    • 狙うポイント(良質なコケが付いた石の周辺など)の上流側に、オトリ鮎をそっと放します 。
    • 竿の角度や操作でオトリ鮎をコントロールします。一般的に、竿を寝かせるとオトリ鮎は上流へ泳ごうとし、竿を立てるとその場で留まったり下流へ流れやすくなったりします 。
    • 水中糸に適度な張りを持たせ、オトリ鮎の動きを感じながら、野鮎の縄張りへ自然に侵入するように誘導します 。
    • 代表的な泳がせ方には、オトリを積極的に操作してポイントを探る「引き釣り」 や、オトリの泳ぐ力に任せる「泳がせ釣り」があります。初心者はまず、オトリが弱らないように優しく流れに乗せ、狙った石の周りを泳がせることから始めましょう。
  • アタリの取り方:
    • 野鮎がオトリ鮎にアタックしてくると、竿先に「ガツン」「ゴンッ」といった明確な衝撃が伝わってきたり、目印が勢いよく横に走ったり、水中に引き込まれたりします 。
    • 友釣りの場合、野鮎が自ら針掛かりすることが多いため、強いアワセ(フッキング)は基本的に不要です 。アタリを感じたら、竿の角度を保ち、野鮎の重みを感じながら対応します。

オトリ鮎をいかに自然に、かつ効果的に野鮎の縄張りに送り込めるかが腕の見せ所です。アタリの瞬間は、鮎釣りの醍醐味の一つと言えるでしょう。

釣れた鮎の取り込み方

野鮎が掛かったら、慌てずに取り込みます。

  • 竿が大きく曲がり、野鮎の強い引きが伝わってきます。竿を立てて、魚の引きに耐えながら寄せます。
  • 代表的な取り込み方には、「引き抜き」と「引き寄せ」があります。
    • 引き抜き(ひきぬき): 竿の弾力を利用して、掛かった野鮎(とオトリ鮎)を空中へ抜き上げ、タモでキャッチする方法です。熟練を要しますが、手返しが早いのが特徴です。
    • 引き寄せ(ひきよせ): 無理に抜き上げず、竿を操作して掛かった鮎を自分の近くまで引き寄せ、水中でタモに入れて取り込む方法です 。初心者にはこちらの方が安全で確実です。
  • 無事に取り込んだ野鮎は、元気であれば次のオトリ鮎として使うことができます。これを「循環の釣り」といい、常に元気なオトリ鮎を使い続けることが釣果を伸ばすコツです 。弱ったオトリ鮎は、引き舟で休ませるか、新しいものと交換しましょう。

ランディングは一連の動作であり、スムーズに行うことが大切です。特に引き抜きは華麗ですが、初心者はまず確実にキャッチできる引き寄せからマスターしましょう。そして、釣れた野鮎を次の戦力とする「循環」の考え方は、友釣りの効率を格段に上げる重要なポイントです。

友釣りでの根掛かり対策

友釣りで初心者が悩まされやすいのが「根掛かり(ねがかり)」です。

  • 原因: オトリ鮎が石の隙間に入り込んだり、掛け針が川底の障害物に引っかかったりすることが主な原因です。特に、水中糸がたるんでいると起こりやすくなります 。
  • 対策:
    • オトリのコントロール: 竿操作でオトリ鮎が障害物に近づきすぎないようにコントロールします 。
    • 水中糸の張り: 常に水中糸に適度な張りを持たせることで、オトリ鮎の位置を感じ取りやすくなり、根掛かりを予防できます。
    • 背針の活用: 背針を使用すると、オトリ鮎が浮き上がりにくくなり、川底の障害物をかわしやすくなるため、根掛かり軽減に効果的です 。
    • ポイント選び: 初めのうちは、川底が比較的平坦で、障害物の少ない場所を選びましょう 。
    • 根掛かりした場合: 無理に強く引っ張ると竿や仕掛けを破損する可能性があります。まずは軽く竿を上下させたり、水中糸を緩めたり張ったりして、外れないか試してみましょう。オモリを使っている場合は、オモリの種類や重さも根掛かりに影響することがあります。例えば、重いオモリ1個よりも、軽めのオモリを2個付けた方が根掛かりしにくいと感じる人もいます。また、竿の穂先が柔らかいと、オモリが石の間に入りやすく根掛かりしやすい傾向があるとも言われます。

根掛かりは避けられないトラブルの一つですが、原因を理解し、対策を講じることで頻度を減らすことができます。オトリ鮎や高価な仕掛けを失わないためにも、慎重な操作を心がけましょう。

【伝統釣法】ドブ釣り・毛鉤(けばり)釣りの奥深さ

友釣りと並んで古くから行われてきた鮎の伝統釣法に「ドブ釣り(どぶづり)」または「毛鉤釣り(けばりづり)」があります。その名の通り、川の深み(ドブ)や淵(ふち)などを狙う釣りです。

ドブ釣り・毛鉤釣りの基本

ドブ釣りは、鮎が捕食する水生昆虫などを模した「毛鉤(けばり)」と呼ばれる特殊な擬似餌を使用する釣り方です 。友釣りが鮎の縄張り本能を利用するのに対し、ドブ釣りは鮎の捕食行動に訴えかける釣りと言えます。特に、鮎の遡上初期でまだ動物性プランクトンなどを捕食している時期や、水温が低い時、あるいは友釣りが成立しにくい濁りが入った状況などで効果を発揮することがあります。主に川の流れが緩やかで水深のある「トロ場」や「淵」がポイントとなります 。この釣り方は、友釣りとは異なるアプローチで鮎に挑む、趣のある釣法です。

仕掛けと毛鉤の種類

ドブ釣りの仕掛けと毛鉤には、独特の工夫が見られます。

  • 竿: ドブ釣り専用の竿は、10mを超えるような非常に長いものも使われます。これは、ポイントに仕掛けを正確に届けるためです。硬調の渓流竿や友釣り竿を代用することもあります。特定の状況では6.4mクラスの短い竿が操作しやすいこともあります。
  • 仕掛け: 友釣りの仕掛けに比べると比較的シンプルです。道糸(みちいと)の長さを水深に合わせて調整できるように、糸巻き器が付いていることが一般的です。毛鉤をポイントの底まで沈めるためのオモリ、そして毛鉤を複数付けるための天秤(てんびん)や枝ス(えだす)などが用いられます。
  • 毛鉤: ドブ釣りの核心とも言えるのが毛鉤です。その種類は数千とも言われ、地域や釣り人によって様々な秘伝のパターンが存在します 。代表的なものとしては、「茶熊(ちゃぐま)」「青ライオン(あおらいおん)」「赤金ラメ(あかきんらめ)」などが「御三家」として知られています。その日の状況や鮎の活性に合わせて毛鉤を選び、ローテーションしていくのが釣果を伸ばすコツです。

毛鉤の膨大なバリエーションは、この釣りの長い歴史と、各地域で培われてきた経験の深さを物語っています。仕掛けは、これらの毛鉤を効果的に鮎の目の前に届けるための工夫が凝らされています。

竿の操作と誘い方

長い竿を巧みに操り、毛鉤に生命を吹き込むのがドブ釣りの技術です。

  • 竿の構え方: 長くて重い竿を安定して持つために、竿尻を肘や太ももに当てて支えるなど、しっかりとした構えが重要です。
  • 操作と誘い:
    • 仕掛けをポイントの上流や対岸に振り込み、オモリを静かに着底させます。
    • 道糸は常に張らず緩めずの状態を保ち、アタリを取りやすく、根掛かりしにくいようにします。
    • 竿先をゆっくりと上下させながら(提灯釣りとも呼ばれます)、毛鉤を川底付近で漂わせるように誘います。この動作を繰り返しながら、扇状に下流へと探っていきます。
    • 時には誘いの途中で動きを止める「止め」を入れるのも効果的です。

ドブ釣りは、派手なアクションよりも、じっくりとポイントを探り、鮎に毛鉤を見せる忍耐と集中力が求められる釣りです。

アタリの取り方とアワセのコツ

ドブ釣りのアタリは非常に繊細で、それを見極めるのが醍醐味の一つです。

  • アタリ:
    • 竿先に「チョン」とお辞儀するような小さな変化や、「コツコツ」「ゴソゴソ」といった感触として伝わってきます 。
    • 時には、鮎が毛鉤を咥えてフワッと持ち上げるような感じで、道糸が僅かにたるむ「糸ふけアタリ」として現れることもあります 。
    • 特に大型の鮎ほど、最初の反応は小さいことが多いと言われます 。
  • アワセ(フッキング):
    • 微かなアタリを感じたら、すぐに大きく合わせるのではなく、まず竿先をピタッと「止める」ことが重要です 。これにより、鮎が毛鉤をしっかりと咥え込む時間を与えます。
    • 鮎は毛鉤を咥えた後、しばらく首を振るように「もぐもぐ」と味わうような動きを見せることがあります 。
    • その後、ググッと下に引く本格的なアタリ(「三段引き」などと呼ばれることもあります)が出たら、竿をゆっくりと立てて合わせます 。毛鉤にはカエシ(バーブ)がないものが多いため、強引なアワセは禁物です。
  • 取り込み: 掛かった鮎は、竿を縮めながら慎重に手元に寄せ、タモで確実にすくいます 。友釣りのような「引き抜き」は行いません。

ドブ釣りのアタリは、経験と集中力によって感じ取れるようになる、まさに職漁師の技とも言える領域です。アワセのタイミングも絶妙で、魚との駆け引きが楽しめます。

【手軽な釣法】コロガシ釣りの楽しみ方

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鮎の釣り方には、より手軽に楽しめる「コロガシ釣り」という方法もあります。特に秋、産卵のために川を下る「落ち鮎」が特定の場所に集まる時期に効果的な釣法です。

コロガシ釣りの基本と仕掛け

コロガシ釣りは、その名の通り、仕掛けを川底で転がして鮎を引っ掛ける釣法です。

  • 基本: エサやオトリ鮎は使わず、複数の針が付いた仕掛けを川底にいる鮎の群れの中を通し、引っ掛けて釣り上げます 。主に、産卵期に集まった鮎を効率よく釣るために用いられます。
  • 竿: 長めの延べ竿(6.4mクラスなど、川によって異なる)が使われます。
  • 仕掛け: 非常にシンプルで、道糸にオモリと多数の掛け針が付いたものです 。
    • オモリ: 川底を転がるのに適した重さのものが使われます。自作する人もいます。
    • : 「ギャング針」とも呼ばれる引っ掛け専用の針を、ハリス(リーダー)に複数(4本~8本程度)取り付けます。針の号数や間隔、ハリスの太さは、時期や鮎のサイズによって調整されます。例えば、6月頃の皮の柔らかい鮎には8号~8.5号の針を18cm~21cm間隔で7~8本、ハリスは1号~1.2号。8月頃の警戒心の強い鮎には7号の針に0.6号のハリス。産卵期の大型狙いでは10号の針を30cm~40cm間隔で4本程度、ハリスは2号といった具合です。釣具店では、完成品のコロガシ仕掛けも販売されています。

コロガシ釣りは、その直接的なアプローチと、時に数釣りが期待できる手軽さから、特定の時期や条件下で人気があります。仕掛けのシンプルさとは裏腹に、時期に応じた針やハリスの選択には経験が反映されます。

表:コロガシ釣り仕掛けの時期別調整例

時期 (Season)針号数 (Hook Size)針数 (No. of Hooks)針間隔 (Hook Spacing)ハリス号数 (Leader Strength)備考 (Notes)
初期 (6月頃 – Early June)8~8.5号7~8本18~21cm1~1.2号皮が柔らかいため (Soft skin)
盛期 (8月頃 – Mid Aug)7号(状況による – Varies)(状況による – Varies)0.6号警戒心高い、中層狙いも (Wary, mid-layer target)
終盤 (産卵期 – Late/Spawning)10号4本程度30~40cm2号大型狙い、太仕掛け (Target large Ayu, heavy rig)

コロガシ釣りのポイントと釣り方

コロガシ釣りで釣果を上げるには、鮎が集まる場所を見極め、効果的に仕掛けを操作することが重要です。

  • ポイント:
    • 中流域から下流域で、特に秋に産卵のために鮎が集まる場所が狙い目です 。
    • 川底にこぶし大程度の石が詰まっていて、流れが比較的緩やかな場所が良いとされます 。
    • 水深は膝下から腰の高さ程度が目安です 。
    • 渇水期でも最後まで水が流れているような「魚の道」と呼ばれる筋は、鮎の移動経路となるため、重点的に狙うと良いでしょう。
  • 釣り方:
    • オモリの付いた仕掛けを、流れに対して対岸側や上流側に投げ入れます 。
    • オモリが川底に着いたら、竿を操作して仕掛けを下流側へ扇状に引いてきます 。
    • この時、オモリが川底を「ゴロゴロ」と転がるように竿を操作するのがコツです 。
    • 鮎が針に掛かると、「ガツン!」という手応えがあります。
    • 群れに当たれば、一度に複数の鮎が掛かることもあります。

コロガシ釣りは、繊細さよりも、鮎のいる場所を効率よく探るダイナミックな釣法です。特に落ち鮎シーズンには、その威力を発揮するでしょう。

【新しい潮流】アユルアーフィッシングに挑戦!

近年、鮎釣りの世界にも新しい波が訪れています。それが「アユルアーフィッシング」です。手軽に始められることから、注目度が高まっています。

アユルアーフィッシングとは?

アユルアーフィッシングは、生きたオトリ鮎や毛鉤の代わりに、鮎を模した専用のルアー(疑似餌)を使って鮎を釣る方法です 。友釣りと同様に、縄張りを持つ鮎の攻撃本能を刺激して釣る場合が多いですが 、ルアーの形状やアクションによっては捕食行動に訴えかけることもあります。一般的なルアーフィッシングで使われるような竿やリール、ラインといったタックルで楽しむことができ、オトリ鮎の管理が難しいと感じる方や、より手軽に鮎釣りを楽しみたいという方にとって魅力的な選択肢となっています。各メーカーから様々なアユルアーが開発・販売されており、その人気ぶりがうかがえます 。この新しいスタイルの鮎釣りは、伝統的な釣法とは異なるアプローチで、鮎との駆け引きを楽しむことができます。

アユルアーの種類と選び方

アユルアーには様々なタイプがあり、それぞれ特徴や得意な状況が異なります。

  • リップ付きルアー: ルアーの先端に「リップ」と呼ばれる板状のパーツが付いているタイプで、これが水の抵抗を受けてルアーを潜らせたり、アクションを生み出したりします 。リップの大きさや角度によって潜行深度や動きが変わり、一般的にリップが大きいほど深く潜りやすくなります 。現在のアユルアーの主流とも言えます。
  • リップレスルアー: リップが付いていないタイプで、比較的浮き上がりにくく、しっかりと底を取りたい場面で有効です 7
  • フローティングタイプ: 水に浮くタイプで、リールを巻くと潜り、止めると浮き上がります 7。野鮎は水面近くに浮いているルアーには反応しにくいことが多いため、川底を這わせるように操作する必要があります 。根掛かりしにくいというメリットもあります。
  • シンキングタイプ: 何もしなくても水に沈んでいくタイプです。素早く底を取ることができますが、流れによっては根掛かりしやすいため注意が必要です 。
  • カラー: 「この色が一番釣れる」という絶対的な法則はありません。鮎の体色に似せたナチュラル系、派手なアピール系、キラキラと光るフラッシング系など、数種類用意しておき、状況に合わせてローテーションするのが良いでしょう 。ルアーの背中にチャートカラーや蛍光色が施されているものは、釣り人からの視認性が高まるというメリットもあります 。
  • サイズ: 釣り場の鮎の平均サイズや、川の規模に合わせて選びます。
  • 代表的な製品: DUOの「流鮎(りゅうき)」シリーズ、パームスの「エスケード」シリーズ、ダイワの「アユイングミノー」、ジャッカルの「オトリミノー」などが人気です 。初心者には、入手しやすく扱いやすいダイワの「アユイングミノー」などが推奨されることもあります 。

ルアー選びは、釣り場の水深や流れの強さ、そして鮎の活性などを考慮し、ルアーを効果的に鮎の縄張りに送り込めるものを選ぶことが重要です。

表:代表的なアユルアーの種類と特徴

ルアータイプ (Lure Type)主な特徴 (Key Characteristics)適した状況・使い方 (Ideal Conditions/Use)代表的な製品例 (Example Products)
リップ付きフローティング (Lipped Floating)潜行し、止めると浮上。多彩なアクション。 (Dives, floats when paused. Versatile action.)浅場~中層、根掛かり回避しやすい。 (Shallow to mid-depth, avoids snags easily.)DUO 流鮎110F, Palms エスケード
リップ付きシンキング (Lipped Sinking)素早く沈み、底を取りやすい。 (Sinks quickly, easy to keep on bottom.)深場、流れの速い場所。 (Deep spots, fast currents.)(各社から多様なモデル – Various models from manufacturers)
リップレスシンキング (Lipless Sinking)浮き上がりにくく、底をしっかりトレース。 (Resists surfacing, traces bottom well.)底を丹念に探りたい場合。 (When wanting to thoroughly search the bottom.)DUO 流鮎 VIB
ジョイントタイプ (Jointed)艶めかしいアクションでアピール。 (Appeals with a seductive action.)スレた鮎、喰わせのきっかけに。 (For wary Ayu, to trigger a bite.)Jackall オトリミノー, Daiwa アユイングジョイント130S

アユルアーの基本的な釣り方

アユルアーフィッシングの基本的なテクニックは、ルアーを鮎の縄張りに送り込み、攻撃を誘発することです。

  • キャスト: 通常、あまり遠投はせず、下流または斜め下流に軽くキャストします 。上流へのキャスト(アップストリームキャスト)は基本的には行いません。
  • 操作:
    • ルアーを川底近くで泳がせることが重要です。中層を漂っているルアーには野鮎が反応しにくいと言われています 。
    • 一般的なルアーフィッシングのように常にリールを巻き続けるのではなく、有望なポイントでルアーを留めたり、ゆっくりとドリフトさせたりして、縄張りを持つ鮎にアピールします 。
    • 「鮎は石を釣れ」と言われるように、ルアーを石に軽くコンタクトさせながら操作するのも効果的です。
    • ルアーがうまく沈まない場合は、シンカー(オモリ)を追加して調整します。
  • フッキング:
    • 鮎がルアーにアタックしてくると、手元に明確な衝撃が伝わります。しっかりと竿をあおってフッキングします。
    • ルアーで釣れる鮎は、友釣りに比べて針掛かりが浅いことがあるため、ファイト中はラインテンションを保ち、バラシを防ぐことが大切です。リールを一定の速度で巻き、竿を立てすぎずにためて、しっかりと針掛かりさせるのがコツです。

アユルアーフィッシングは、ルアーの選択と操作によって、鮎の反応を引き出す知的なゲームです。川底の地形や流れを読み、ルアーを巧みに操ることが釣果に繋がります。

アユルアーでの根掛かり対策

川底を攻めるアユルアーフィッシングでは、根掛かりはつきものです。

  • 原因: ルアーが石の隙間に深く入り込んだり、フックが障害物に引っかかったりすることが主な原因です。
  • 対策:
    • 釣り場の水深や底質に合ったルアーを選びましょう。
    • 根掛かりしたら、すぐに強く引っ張るのは禁物です。多くの場合、ルアーの頭が石の間に挟まっているだけなので、ラインテンションを緩めて流れの力で外したり、軽く竿先で揺すってみたりすると外れることがあります。
    • 下流側に移動して、ルアーを逆方向から引っ張るようにすると外れやすいこともあります。
    • 強く竿をあおると、かえってルアーやフックが石に食い込んで外しにくくなるので注意しましょう。
    • 浮力のあるフローティングタイプのルアーは、リトリーブを止めると浮上するため、根掛かりを回避しやすい場合があります。

高価なルアーを失わないためにも、根掛かりしにくい操作を心がけ、万が一根掛かりしても慌てずに対処することが大切です。

鮎釣りのマナーと安全のために

鮎釣りは多くの人々に愛される釣りですが、誰もが気持ちよく楽しむためには、マナーを守り、安全に配慮することが不可欠です。

他の釣り人への配慮

川は共有の場所です。お互いに思いやりを持って行動しましょう。

  • 先行者優先: すでに釣りをしている人がいるポイントには、後から入る場合は一声かけ、邪魔にならないようにしましょう。割り込みは厳禁です。
  • 適切な距離: 他の釣り人とは十分な距離を取りましょう。特に友釣りは竿が長いため、最低でも10m~20m程度の間隔を空けるのがマナーです。
  • 挨拶: 「こんにちは」「釣れますか?」など、気持ちの良い挨拶を心がけましょう。近くに入る際は、釣りをしても良いか確認するのが望ましいです。
  • 大きな音を立てたり、水面を不必要にバシャバシャさせたりするのは避けましょう。
  • 友釣りをしている人の近くでルアーを投げるなど、異なる釣法の場合は特に配慮が必要です。

これらのマナーを守ることで、釣り人同士のトラブルを防ぎ、誰もが快適に釣りを楽しめる環境が保たれます。

自然環境への配慮とゴミ問題

美しい清流で育つ鮎を守るためにも、自然環境への配慮は釣り人の大切な務めです。

  • ゴミは持ち帰る: 釣り糸の切れ端、空き缶、弁当の容器など、自分が出したゴミは必ず持ち帰りましょう。「来たときよりもきれいにして帰る」という心構えが大切です。
  • 冷水病対策: 鮎の病気である冷水病の蔓延を防ぐため、釣行後はウェーダー、タビ、タモ、引き舟などをしっかりと洗浄し、乾燥させましょう。特に、異なる河川で釣りをする場合は注意が必要です。オトリ鮎を他の河川へ持ち込まない、釣れた鮎はリリースせずに持ち帰る(漁協の指示に従う)、道具類をアルコール消毒するなどの対策も推奨されています。
  • 岸辺の草木を不必要に踏み荒らしたり、野生動物を驚かせたりしないようにしましょう。
  • 駐車する際は、私有地や農作業の邪魔になる場所、他の車の通行を妨げる場所を避けましょう。

未来の世代も鮎釣りを楽しめるように、釣り人一人ひとりが環境保全の意識を持つことが重要です。

安全に楽しむための注意点

川での釣りには、常に危険が伴います。安全対策を怠らず、無理のない釣りを心がけましょう。

  • 川の危険性:
    • 滑りやすい足元: 川底の石はコケで非常に滑りやすいため、転倒には十分注意が必要です。必ずフェルト底などの鮎タビを着用しましょう 。
    • 流れの強さ: 見た目以上に流れが速かったり、急に深くなっていたりすることがあります。不用意に深みに立ち入るのは危険です。
    • 増水: 上流で雨が降ると、急に川の水位が上昇することがあります。天気予報を常に確認し、川の状況変化に注意しましょう。
  • 天候:
    • : 鮎竿の素材であるカーボンは電気を通しやすいため、雷が鳴り出したり、積乱雲が近づいてきたりしたら、直ちに釣りを中断し、安全な場所に避難してください。
  • ライフジャケット: 万が一の落水に備え、着用を強く推奨します。特に初心者の方や、慣れない場所で釣りをする場合は必須です。
  • 単独釣行は避け、経験者と同行するか、少なくとも釣行場所や帰宅予定時刻を家族や友人に伝えておきましょう。
  • 自分の体力や技術を過信せず、無理のない範囲で楽しみましょう。

安全管理も釣りの技術の一つです。常に危険を予知し、万全の準備で臨むことが、楽しい一日を過ごすための基本です。

まとめ:鮎釣りの魅力と第一歩

鮎釣りは、美しい「清流の女王」を追い求め、日本の豊かな自然と深く触れ合うことができる、魅力あふれる釣りです。友釣り、ドブ釣り、コロガシ釣り、そして新しいアユルアーフィッシングと、多様な釣法があり、それぞれに奥深い世界が広がっています。

一見、専門的な道具や技術が必要で難しそうに感じるかもしれませんが、この記事で解説したように、基本的な知識を身につけ、適切な準備をすれば、初心者の方でも十分にその楽しさを味わうことができます。

何よりも大切なのは、安全に配慮し、マナーを守り、自然への感謝の気持ちを忘れないことです。さあ、この夏は勇気を出して、お近くのオトリ店を訪ね、必要な道具を揃え、鮎釣りの素晴らしい世界へ足を踏み入れてみてはいかがでしょうか。きっと、忘れられない感動と出会えるはずです。

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Shin
釣歴32年のパパアングラーで子供を連れて行ける釣り場やキャンプ場を日々探して巡っています。役に立つ情報満載でブログをお届けさせていただきます(^^♪
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