夏の太陽が輝き、心地よい潮風が吹く7月。東京湾は、一年で最も活気に満ち溢れる季節を迎えます。都会の喧騒を忘れさせてくれる広大な水面、遠くに見える摩天楼、そして竿先に伝わる生命の躍動。この時期の東京湾は、まさに釣りの「黄金シーズン」です。多種多様な魚たちが岸辺に寄り、初心者の方でも驚くほどの釣果に恵まれるチャンスが広がっています。
「釣りを始めてみたいけど、何から手をつければいいかわからない…」
「7月の東京湾では、どんな魚が釣れるの?」
「初心者でも安心して楽しめる場所や、簡単な釣り方を教えてほしい」
そんなあなたのための、決定版ガイドがこの記事です。この記事を読めば、7月の東京湾で釣れる魅力的な魚たち、初心者でも簡単に真似できる釣り方の手順、安心して楽しめる釣り場の選び方、そして安全に楽しむための注意点まで、すべてがわかります。さあ、このガイドを手に、忘れられない夏の思い出作りの冒険へと出発しましょう。
- 7月の東京湾は魚種の宝庫!初心者におすすめのターゲット7選
- アジ (Aji – Horse Mackerel): 初心者の味方!数釣りも楽しめる万能選手
- シロギス (Shirogisu – Sillago): 家族で楽しむ夏の風物詩
- タチウオ (Tachiuo – Cutlassfish): 夏の夜を彩る幻想的なターゲット
- シーバス (Seabass / Suzuki): ルアー釣りの王道!エキサイティングなファイトが魅力
- マゴチ (Magochi – Flathead): 砂地の高級魚!食べて絶品のターゲット
- クロダイ・キビレ (Kurodai/Kibile – Black/Yellowfin Sea Bream): 駆け引きが面白い!奥深き湾奥のターゲット
- マダコ (Madako – Octopus): ユニークな夏の楽しみ!エギで狙う
- 【釣り方別】初心者でも釣果が出せる!東京湾7月の釣り方入門
- どこで釣る?初心者向け東京湾7月の釣り場ガイド
- 夏の釣りを安全・快適に!必須の持ち物と注意点
- まとめ
7月の東京湾は魚種の宝庫!初心者におすすめのターゲット7選

7月の東京湾は、まるで魚たちのレストラン。豊富なエサを求めて、さまざまな魚種が集まってきます。ここでは、特に初心者の方におすすめで、釣って楽しく、食べて美味しい人気のターゲットを7種類、ご紹介します。ご自身の興味や「どんな一日を過ごしたいか」に合わせて、狙う魚を選んでみてください。
アジ (Aji – Horse Mackerel): 初心者の味方!数釣りも楽しめる万能選手
釣りの入門といえば、まず名前が挙がるのがアジです。特に7月は、簡単な「サビキ釣り」という方法で、初心者や家族連れでも数釣りが楽しめる絶好のシーズン。早朝の時間帯(朝マヅメ)には特に活性が高く、入れ食い状態になることも珍しくありません。釣れるサイズは15cm前後の「豆アジ」から、時には30cmを超える「尺アジ」まで期待できます。一年を通して狙える魚ですが、夏は特に岸からでも釣りやすく、釣りの楽しさを実感するには最適なターゲットです。釣った後の調理法も多彩で、塩焼き、唐揚げ、南蛮漬け、そして新鮮ならお刺身やタタキも絶品です。
シロギス (Shirogisu – Sillago): 家族で楽しむ夏の風物詩
アジと並んで、夏の釣りの代表格がシロギスです。透き通るような美しい魚体から「海の女王」とも呼ばれ、その上品な味わいは天ぷらのネタとして最高級品とされています。釣り方は「ちょい投げ釣り」というシンプルなもので、砂浜や堤防から気軽に楽しめます。特に夏は水深5mから10mほどの浅場に集まるため、遠投する必要がなく、お子様や女性でも簡単に釣ることができます。のんびりと夏の海辺で過ごしたい、そんなリラックスした一日にぴったりのターゲットです。
タチウオ (Tachiuo – Cutlassfish): 夏の夜を彩る幻想的なターゲット
夏の東京湾を象徴する、エキサイティングなターゲットがタチウオです。その名の通り、刀のように銀色に輝く美しい魚体は、釣り人の憧れの的。7月はまさにハイシーズンで、岸からも船からも盛んに狙われています。主な活動時間は夜。電気ウキや光るルアーが夜の海に浮かぶ光景は幻想的で、非日常的な雰囲気を味わえます。鋭い歯を持つため、仕掛けには一工夫必要ですが、その独特の引き味と、塩焼きや刺身にしたときの格別の美味しさは、一度味わうと病みつきになること間違いなしです。
シーバス (Seabass / Suzuki): ルアー釣りの王道!エキサイティングなファイトが魅力
「ルアーフィッシングに挑戦してみたい!」という方にまずおすすめしたいのがシーバスです。スズキという名前でも知られるこの魚は、その力強い引きで釣り人を魅了する、ルアー釣りの代表的なターゲット。7月は、朝夕の涼しい時間帯に活発にエサを追い求めます。特に、大雨が降って川から濁った水が流れ込むと、警戒心が薄れた大型の「ランカーサイズ」が釣れる絶好のチャンスとなります。魚の模型であるルアーを投げて巻くだけで、ガツン!とくる衝撃的なアタリは、一度体験したら忘れられない興奮を与えてくれます。
シーバス釣りについてより詳細に知りたい方はこちらの記事も参考にしてください
【2025年版】シーバス釣りの完全ガイド!初心者向け釣り方(ルアー・餌)の種類とコツを徹底解説
東京湾ボートシーバス攻略ガイド!爆釣ポイントから必須タックル、釣果アップの秘訣まで徹底解説
マゴチ (Magochi – Flathead): 砂地の高級魚!食べて絶品のターゲット
砂地に潜むハンター、マゴチ。ヒラメと並ぶ高級魚として知られ、その味は絶品です。7月は東京湾の奥まったエリア(湾奥)でもシーズンが開幕し、水深1m台の浅場でも狙えるようになります。釣り方はルアーが主体で、海底をズルズルと引いたり、跳ねさせたりして誘います。まるで宝探しのような感覚で、釣れた時の喜びは格別。薄造りや唐揚げにすると、その上品な白身の旨味を堪能できます。少しテクニカルな釣りに挑戦して、美味しい魚をゲットしたいという方におすすめです。
クロダイ・キビレ (Kurodai/Kibile – Black/Yellowfin Sea Bream): 駆け引きが面白い!奥深き湾奥のターゲット
警戒心が強く、釣り上げるのが難しいことから、ベテラン釣り師を夢中にさせてきたクロダイ。近年は東京湾で個体数が増え、ルアーで気軽に狙えるターゲットとして人気急上昇中です。7月は特に高活性で、よく似たキビレと共に多くの「アタリ」(魚が食いつく反応)を楽しめます。カニやエビを模したルアーで海底を探るのが基本ですが、夏は水面を意識することも多く、トップウォータープラグに派手に飛び出してくることもあります。魚との知恵比べのような、戦略的な釣りを楽しみたい方にはたまらないターゲットです。
クロダイ釣りについてより詳しく知りたい方は以下記事も参考にしてください
クロダイ(チヌ)のルアー仕掛けの紹介!チニングのコツも伝授します。
マダコ (Madako – Octopus): ユニークな夏の楽しみ!エギで狙う
魚ではありませんが、夏の東京湾で忘れてはならないユニークなターゲットがマダコです。6月に解禁され、7月も引き続きシーズン真っ只中。タコ専用の疑似餌「タコエギ」を使って、海底を丁寧に探ります。根掛かり(仕掛けが海底の障害物に引っかかること)と、タコが乗った時の重みの違いを聞き分けるのがこの釣りのキモであり、面白さでもあります。釣れたてのマダコで作るタコ飯や唐揚げは、まさに絶品。いつもとは一味違った釣りを楽しみたい方は、ぜひ挑戦してみてください。
【釣り方別】初心者でも釣果が出せる!東京湾7月の釣り方入門

「釣りたい魚は決まったけど、どうやって釣ればいいの?」そんな疑問にお答えするのがこのセクションです。ここでは、初心者の方が最初に覚えるべき3つの基本的な釣り方「サビキ釣り」「ちょい投げ釣り」「ルアー釣り」を、必要な道具から手順まで、一つひとつ丁寧に解説します。なぜその道具が必要で、なぜそのように動かすのか、その理由まで理解すれば、釣果は格段にアップします。
手軽さNo.1!アジを狙う「サビキ釣り」の基本
サビキ釣りは、アジやイワシ、サバといった回遊魚を釣るための、最も簡単で効果的な釣り方です。特に家族連れや、初めて釣竿を握る方に最適。この釣りをマスターすれば、クーラーボックス満タンの釣果も夢ではありません。
サビキ釣りとは?
サビキ釣りは、「コマセ」と呼ばれるエサをカゴに詰めて海中に撒き、魚の群れを寄せ集めます。そして、集まってきた魚に、エサに似せた擬餌針(ぎじばり)が付いた「サビキ仕掛け」を食わせるという、非常に合理的な釣り方です。
必要な道具(タックル)
- 竿とリール: 釣具店で売られている安価なセットで十分です。長さ3m前後の「万能竿」や「コンパクトロッド」が扱いやすいでしょう。
- サビキ仕掛け: 針がたくさん付いた仕掛けです。最初は針の数が3本から5本程度の、全長が短いものを選ぶと、仕掛けが絡まるトラブルが少なくて済みます。
- コマセカゴ: コマセを入れるためのカゴです。仕掛けの一番下に取り付ける「下カゴ式」が、シンプルで絡みにくいため初心者には断然おすすめです。
- コマセ(アミエビ): 冷凍された小さなエビのブロックです。釣具店で必ず売っています。釣りを始める前に、海水などで解凍して使います。
サビキ釣りの手順
- 準備: リールを竿に取り付け、リールの糸(道糸)を竿のガイド(輪っか)にすべて通します。糸の先端に、サビキ仕掛けを結びます。
- エサを詰める: コマセカゴに、スプーンなどを使ってアミエビを8分目ほど詰めます。詰めすぎるとエサが出にくくなるので注意しましょう。
- 仕掛けを投入: 周りの安全を確認し、仕掛けをゆっくりと足元の海に入れます。オモリの重さで仕掛けが海底まで沈んでいきます。
- 魚を寄せる(コマセを撒く): 仕掛けが海底に着いたら、竿を上下に1、2回大きく振ります。するとカゴからコマセが煙幕のように広がり、魚が寄ってきます。
- アタリを待つ: コマセを撒いたら、仕掛けを少しだけ巻き上げて、コマセの煙幕の中に仕掛けが漂うようにします。そして、竿先が「プルプルッ!」と震えるアタリを待ちます。
- 追い食いを待つ: 1匹目が掛かっても、すぐにはリールを巻かないのがコツ。少し待っていると、群れでいるアジが次々と針に掛かり、一度に複数匹釣ることができます(これを「追い食い」と言います)。
- 取り込み: 竿を立て、ゆっくりと一定のスピードでリールを巻きます。慌てて巻くと魚が外れてしまうので注意しましょう。
- 針を外す: 魚から針を外す際は、仕掛けがたるまないようにピンと張っておくと、絡まりにくくなります。ヒレに毒を持つ魚(アイゴ、ゴンズイなど)が釣れることもあるので、魚を直接手で触らず、プライヤー(ペンチ)を使いましょう。
夏の風物詩!キスを狙う「ちょい投げ釣り」の教科書
ちょい投げ釣りは、その名の通り、仕掛けを「ちょいっ」と軽く投げて、海底にいるシロギスやハゼなどを狙う釣り方です。本格的な投げ釣りのように専門的な道具や体力は必要なく、手軽に始められるのが魅力です。
ちょい投げ釣りとは?
オモリと針だけのシンプルな仕掛けを10mから30mほど投げ、海底を引きずって魚を誘う釣り方です。砂浜や堤防から楽しめ、特に夏のキス狙いの定番となっています。
必要な道具(タックル)
- 竿とリール: シーバスロッドやエギングロッドなど、手持ちのルアーロッドでも代用可能です。これから揃えるなら、長さ3m前後で、オモリ負荷10号から15号程度の「コンパクトロッド」や「投げ竿」がおすすめです。
- 仕掛け: 「天秤オモリ」と「投げ釣り用仕掛け」を使います。天秤オモリは、仕掛けが絡まるのを防ぎ、魚のアタリを分かりやすくする役割があります。「ジェット天秤」という種類が、根掛かりしにくく初心者におすすめです。仕掛けは、針が2本付いていて全長が1m以下の短いものを選ぶと、投げやすくて扱いやすいです。
- エサ: キス狙いなら、細くて食い込みの良い「イシゴカイ」が最適です。虫エサが苦手な方は、「パワーイソメ」などの人工エサでも釣ることができます。
ちょい投げ釣りの手順
- 準備: 竿とリールをセットし、糸をガイドに通したら、糸の先端に天秤オモリを結びます。そして天秤の先にあるスナップに、市販の投げ釣り仕掛けを接続します。
- エサを付ける: イシゴカイの頭の硬い部分から針を刺し、まっすぐになるように通します。針の長さ以上に垂れ下がった部分は、1cmほど残してちぎります。
- 投げる(キャスティング): 後ろに人や障害物がないか、必ず確認します。竿を振りかぶり、頭の上を通して、しなやかに前に振り抜くように投げます。最初は力まず、軽く投げることから始めましょう。
- 魚を誘う: 仕掛けが海底に着底したら、リールをゆっくりと巻いて、海底をズルズルと引きずってきます。これを「ズル引き」と言います。
- アタリとアワセ: ズル引きの途中で「ブルブルッ!」という小気味よいアタリが竿先に伝わります。アタリがあったら、巻くのを止め、魚にしっかりとエサを食わせる「間」を作ってあげます。その後、竿を軽く立てて合わせ(フッキング)、リールを巻いて魚を寄せます。
ゲーム性が魅力!ルアーで人気魚種に挑戦
エサを使わず、魚の形をしたルアー(疑似餌)で魚を騙して釣るのがルアーフィッシングです。そのゲーム性の高さと、道具の格好良さから、近年非常に人気が高まっています。ここでは、7月の東京湾でルアーで狙える代表的な魚「シーバス」「タチウオ」「マゴチ」の基本的なタックルをご紹介します。
なぜこのルアーを選ぶのか?
釣具店に行くと、無数のルアーが並んでいて圧倒されてしまうかもしれません。しかし、ルアー選びには明確な理由があります。それは、その時期に魚が何を食べているか(ベイト)、そして、どんな場所で、どのように泳いでいるか(習性)に合わせることです。7月の東京湾では、シーバスはイワシやイナッコ(ボラの稚魚)を追いかけて水面近くを意識し、マゴチは海底のハゼなどを待ち伏せ、タチウオは暗闇の中で光るものに強く反応します。この「理由」を理解すれば、ルアー選びは格段に簡単で、楽しくなります。
シーバス用タックル
- 竿とリール: 長さ8.6フィート(約2.6m)から9フィート(約2.75m)で、硬さがML(ミディアムライト)からM(ミディアム)のシーバス専用ロッドが標準です。リールは2500番から4000番のスピニングリールを選びましょう。
- ライン: 飛距離が出てアタリが分かりやすい「PEライン」の1号がおすすめです。その先に、根ズレに強い「フロロカーボン」のリーダー(20ポンド前後)を1mほど結びます。
- おすすめルアー:
- フローティングミノー (9cm~12cm): 水面直下を泳ぐ小魚を模した、最も基本的なルアー。イワシやイナッコを捕食している時に絶大な効果を発揮します。
- バイブレーション: ブルブルと震えながら沈んでいくルアー。広い範囲を素早く探ったり、深い場所を攻めたりするのに適しています。
- トップウォーター: 夏の朝夕、シーバスが水面を意識している時に使います。水面を滑るようにアクションさせると、水面を割ってシーバスが飛び出してくる様は圧巻です。
タチウオ用タックル
- メタルジグ: 金属製のルアーで、遠投してさまざまな水深を探るのに適しています。岸からなら20gから30g、船からなら60gから150gと、場所によって重さを使い分けます。夜釣りでは、蓄光して光る「グロー系」カラーが必須です。
- テンヤ: オモリと針が一体になった仕掛けに、キビナゴなどのエサをワイヤーで巻き付けて使います。ルアーの効率性とエサの集魚力を兼ね備えたハイブリッドな釣り方で、初心者でも釣果を出しやすいのが特徴です。基本は投げてゆっくり巻くだけ(ただ巻き)でOKです。
マゴチ用タックル
- ジグヘッド+ワーム: オモリ付きの針(ジグヘッド)に、エビやカニ、ハゼを模したソフトプラスチック製のワームをセットします。ジグヘッドの重さは14gから30g程度が基準です。
- 釣り方: 海底まで沈めたら、竿を軽くしゃくり上げては落とす「リフト&フォール」や、海底をズルズルと引いてくるアクションで誘います。
どこで釣る?初心者向け東京湾7月の釣り場ガイド

釣りの成否を分ける大きな要因の一つが「場所選び」です。しかし、初心者にとってどこへ行けばいいのかは大きな悩みどころ。ここでは、初心者の方が安心して楽しめる「陸っぱり(おかっぱり)」と、本格的な釣果が期待できる「船釣り」の2つのスタイルに分けて、おすすめの場所をご紹介します。
陸っぱり(おかっぱり)編:手ぶらでも行ける!おすすめ海釣り公園
「陸っぱり」とは、陸地から釣りをするスタイルのことです。その中でも、初心者の方が最初に訪れるべきなのが「海釣り公園」です。
なぜ海釣り公園がおすすめなのか?
海釣り公園は、安全に釣りが楽しめるように整備された施設です。足場が良く、安全柵が設置されている場所が多いため、小さなお子様連れのファミリーでも安心。トイレや売店、駐車場といった設備も充実しており、中には釣具のレンタルサービスを行っているところもあるため、「手ぶら」で気軽に釣りを体験できます。また、魚が居着きやすいように漁礁が設置されていることも多く、釣果が期待しやすいのも大きな魅力です。
初心者におすすめの海釣り公園
東京湾周辺には優れた海釣り公園が数多く存在します。ここでは特におすすめの施設をいくつかご紹介します。
施設名 | 所在地 | 7月に狙える主な魚 | レンタル | 料金(大人1名) | 注意事項 |
若洲海浜公園 | 東京都江東区 | シーバス, クロダイ, メジナ, サッパ, コノシロ, ハゼ | あり | 無料(海釣り施設) | 投げ釣り禁止エリアあり。都心からのアクセス良好。 |
本牧海づり施設 | 神奈川県横浜市 | アジ, サバ, イワシ, シロギス, クロダイ, スズキ | あり | 900円 | 関東を代表する人気施設。魚影が非常に濃い。 |
大黒海づり施設 | 神奈川県横浜市 | アジ, サバ, イワシ, シロギス, クロダイ, カサゴ | あり | 900円 | 潮流が速く、多彩な魚種が狙える。景色も良い。 |
市原市海づり施設 | 千葉県市原市 | アジ, イワシ, クロダイ, シーバス, カレイ | あり | 920円 | レストラン併設。7-10月は無休で営業。 |
横須賀市うみかぜ公園 | 神奈川県横須賀市 | アジ, サバ, シロギス, クロダイ, タチウオ | なし | 無料 | 釣りは平日のみ可能。土日祝日は禁止。 |
この表を見れば、ご自身の住んでいる場所や、狙いたい魚、予算に合わせて、最適な釣り公園を選ぶことができます。例えば、初めての釣り体験で道具がない方はレンタルが充実している「本牧」や「大黒」へ。週末にしか行けない方は「若洲海浜公園」へ、平日に休みが取れるなら「うみかぜ公園」へ、といった具体的な計画が立てやすくなります。
また、価格も変更になっている可能性がありますのでご留意ください。
船釣り(ふなづり)編:釣果アップを狙うなら沖へ!
「もっとたくさんの魚を釣りたい!」「大きな魚を釣ってみたい!」という気持ちが芽生えたら、次は船釣りに挑戦してみましょう。
なぜ船釣りがおすすめなのか?
船釣りには、陸っぱりにはない大きなメリットがあります。最大の利点は、魚がたくさんいる沖のポイントへ直接行けること。経験豊富な船長が、その日の状況に合わせて最も釣れる場所へ案内してくれるため、釣果が格段に上がります。また、多くの釣り船では、竿やリール、仕掛けなど、必要な道具一式をレンタルできるため、専門的な道具を持っていなくても大丈夫です。船長が釣り方を丁寧に教えてくれるので、初心者でも安心して参加できます。
船釣りの選び方と予約方法
東京湾では、アジ、タチウオ、シーバスなど、魚種専門の乗合船が数多く出船しています。多くは午前便・午後便といった半日コースがあり、気軽に楽しむことができます。
船宿(ふなやど)を探すには、インターネットで「東京湾 釣り船 アジ」や「横浜 釣り船 タチウオ」のように、「エリア+釣り船+釣りたい魚種」で検索するのが簡単です。各船宿のウェブサイトには、最新の釣果情報が掲載されているので、それを見て今何が釣れているかを確認してから予約するのが良いでしょう。
陸っぱりの手軽さか、船釣りの釣果か。これは初心者にとって一つの選択です。まずは海釣り公園で釣りの楽しさを知り、次のステップとして船釣りに挑戦するというのが、王道の楽しみ方と言えるでしょう。
夏の釣りを安全・快適に!必須の持ち物と注意点

釣りの楽しさは、安全と快適さがあってこそ。特に夏の釣りは、暑さとの戦いでもあります。ここでは、最高の釣り体験のために、絶対に知っておくべき持ち物とマナーを解説します。釣果以上に、ここでの準備が「また釣りに行きたい!」と思えるかどうかの鍵を握っています。
命を守るために!夏の釣りの熱中症対策
炎天下での釣りは、熱中症のリスクと隣り合わせです。万全の対策で、体を守りましょう。
- 服装: 「半袖・半ズボン」は実は危険です。直射日光から肌を守り、体力の消耗を防ぐために、「長袖・長ズボン」が基本です。綿のTシャツは汗を吸って乾きにくく、体を冷やしてしまうため避けましょう。「ラッシュガード」など、UPF50+といったUVカット機能があり、吸湿速乾性に優れたポリエステル系の素材が最適です。
- 帽子: 帽子は必須中の必須アイテム。特に黒髪は熱を吸収しやすいため、必ず着用してください。首の後ろまで日差しを避けられる、つばの広いハットタイプが理想的です。風で飛ばされないよう、あご紐付きのものを選びましょう。
- 水分補給: 「喉が渇いた」と感じた時には、すでに脱水が始まっています。こまめな水分補給を心掛け、1人あたり最低2リットルの飲み物を持参しましょう。汗で失われる塩分やミネラルを補給できるスポーツドリンクがおすすめです。ペットボトルを凍らせて持っていくと、保冷剤代わりにもなり、溶けたところから飲めるので一石二鳥です。
- 体を冷やすグッズ: 首には太い血管が通っているため、ここを冷やすと効率的に体温を下げられます。水に濡らして使う冷却タオルや、首に巻くネッククーラーは非常に効果的です。ウェアの上から使える冷却スプレーなども便利です。
- 時間帯と休憩: 最も日差しが強い日中(午前10時~午後2時頃)の釣りはできるだけ避け、朝夕の涼しい時間帯を狙いましょう。30分から1時間に一度は日陰で休憩し、意識的に水分を摂るようにしてください。
みんなで楽しむために。最低限守りたい釣りのマナー
釣り場は、自分だけでなく多くの人が利用する公共の場所です。全員が気持ちよく楽しむために、基本的なマナーを守りましょう。
- 挨拶と距離: 先に釣りをしている人がいたら、邪魔にならないように「隣、いいですか?」と一声かけましょう。お互いの仕掛けが絡まないよう、最低でも5mから10mは間隔を空けるのがマナーです。
- 騒音: 大きな声や物音は、魚を驚かせてしまい、自分だけでなく周りの人の釣果にも影響します。静かに楽しみましょう。
- ゴミは持ち帰る: 釣り場にはゴミ箱がないことがほとんどです。自分が出したゴミ(仕掛けのパッケージ、エサの袋、空のペットボトルなど)は、必ず持ち帰りましょう。「来た時よりも美しく」を心掛けるのが、真の釣り人です。
- 魚の扱い: 食べる分だけ持ち帰り、小さな魚や食べる予定のない魚は、優しく針を外して速やかに海へ返してあげましょう(リリース)。魚を地面に放置するのは絶対にやめましょう。
- 安全装備: 万が一の落水に備え、特に足場の悪い場所や船釣りではライフジャケットを着用しましょう。また、魚のヒレや針で怪我をしないよう、魚を掴むためのフィッシュグリップや、針を外すためのプライヤーは必ず用意してください。
まとめ
7月の東京湾は、まさに釣り人にとって楽園のような場所です。アジやシロギスといった手軽なターゲットから、タチウオやシーバスといったエキサイティングな大物まで、多種多様な魚たちがあなたを待っています。
この記事では、初心者の方が安心して釣りを始められるように、具体的な魚種、釣り方、場所、そして何よりも大切な安全対策まで、網羅的に解説しました。
- 初めての挑戦なら: まずは「サビキ釣り」でアジを、または「ちょい投げ釣り」でキスを狙ってみましょう。きっと釣りの楽しさを実感できるはずです。
- 場所選びに迷ったら: 設備が整い、レンタルも可能な「海釣り公園」から始めるのが最も確実で安心です。
- 一番大切なこと: 釣果も大事ですが、それ以上に熱中症対策と安全管理を徹底し、マナーを守って、一日を快適に過ごすことを最優先に考えてください。
このガイドで、あなたの釣りデビューの準備は万端です。さあ、釣竿を手に、都会のすぐそばに広がる大自然、東京湾へ出かけてみませんか?きっと、忘れられない夏の素晴らしい一日が、あなたを待っています。