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タコ釣り入門!初心者でも爆釣できる始め方・時期・仕掛け・ポイントをプロが徹底解説

海底に張り付いたタコを「よいしょ!」と引き剥がす、あの重量感。グニグニと独特のファイトを楽しみ、釣り上げた後には絶品の味覚が待っている。それがタコ釣りの魅力です。他の釣りにはない、この独特の楽しさにハマる人が後を絶ちません。

しかし、初心者にとっては「いつ、どこで、何を使って、どうやって釣ればいいの?」と疑問だらけかもしれません。

ご安心ください。この記事一本で、タコ釣りのすべてが分かります。ベストシーズンやポイント選びの基本から、初心者でも扱いやすいタックル(釣り道具)、釣果を左右する仕掛けと釣り方のコツ、さらには釣ったタコを美味しくいただくための下処理方法まで、プロが徹底的に解説します。

この記事を読み終える頃には、あなたも自信を持ってタコ釣りに挑戦できるはずです。さあ、奥深いタコ釣りの世界へ一緒に踏み出しましょう!

タコ釣りの基本:ベストシーズンとタイミングを知ろう

タコ釣りで釣果を出すために最も重要なのは、「いつ釣りに行くか」というタイミングです。タコの生態を理解し、ベストな時期と時間帯を狙うことが成功への一番の近道です。

数釣りなら夏、大物狙いなら秋冬

タコ釣りは、狙うサイズによってベストシーズンが大きく二つに分かれます。これは単なるカレンダー上の事実ではなく、初心者がステップアップしていくための、いわば「天然のトレーニングプログラム」のようなものです。

  • 夏(6月~8月):初心者に最適な数釣りの季節春から初夏にかけて産卵したタコが成長し、「新子(しんこ)」と呼ばれる若くて小さなタコが非常に活発にエサを探し回る時期です。この時期のタコは好奇心旺盛で警戒心も薄いため、比較的簡単に釣ることができます。初心者の方がタコ釣りを始めるなら、まずはこの夏シーズンが断然おすすめです。アタリ(タコが仕掛けに乗る感覚)の回数が多いため、タコ釣りの最も難しく、そして最も重要な「アタリと根掛かり(仕掛けが海底の障害物に引っかかること)の違い」を体で覚える絶好の機会となります。ここで経験を積むことが、のちの大物への挑戦に繋がります。
  • 秋冬(10月~1月):経験を活かして大物を狙う季節夏を乗り越え、大きく成長したタコが狙えるのがこの時期です。釣れる数は夏に比べて減りますが、1kgを超える「キロオーバー」や、時には3kgクラスのモンスター級が釣れることもあり、一発大物の夢があります。夏の数釣りでアタリの感覚を掴んだアングラーが、次のステップとして挑戦するのに最適なシーズンです。ただし、タコは賢く、大きくなるほど警戒心も強くなるため、より丁寧な誘いやテクニックが求められます。

タコが活発になる時間帯と潮回り

タコは本来、夜行性の生き物です。そのため、彼らが最も活発にエサを探し回る時間帯を狙うことが釣果アップの鍵となります。

  • 時間帯:朝・夕マズメと夜がゴールデンタイムタコが最も活発になるのは、夜間、そして太陽が昇る前の「朝マズメ」と、日が沈む頃の「夕マズメ」です。これらの薄暗い時間帯は、タコが隠れ家から出てきて積極的に捕食活動を行うため、釣れる確率が格段に上がります。日中でも釣れないわけではありませんが、物陰に潜んでいることが多いため、障害物の周りをピンポイントで狙う必要があります。期待度は「夜>朝・夕マズメ>日中」と覚えておきましょう。
  • 潮回り:潮の流れが緩やかな時が狙い目潮の満ち引きも釣果に大きく影響します。基本的には、潮の流れが速すぎる「大潮」の満潮・干潮時は、仕掛けが流されてしまい底を取りにくくなるため、初心者には少し難しいかもしれません。おすすめは、潮の流れが比較的緩やかな「小潮」や「中潮」です。また、どんな潮回りでも、満潮や干潮の前後で潮の流れが緩む「潮止まり」前後の時間帯は、タコの活性が上がりやすく絶好のチャンスタイムとなります。
  • 天気:雨の後は要注意タコは真水を嫌う性質があります。そのため、大雨が降った後などは、川の水が流れ込む河口付近や浅場では釣果が落ちる傾向にあるので注意しましょう。

表1:地域別タコ釣りシーズン目安

地域数釣りの盛期大物狙いの時期
関東(東京湾など)7月~8月頃11月~1月頃
関西(明石・大阪湾)6月~8月頃10月~1月頃
中部(太平洋側)5月~7月頃11月~1月頃
四国7月~9月頃10月~12月頃
九州6月~8月頃11月~1月頃

※上記は一般的な目安です。年や地域の状況によって変動します。

タコはどこにいる?陸っぱり&船の必釣ポイント

タコは身を隠せる障害物が大好きです。彼らの隠れ家であり、エサ場でもある場所を知ることが、タコと出会うための第一歩です。

堤防・漁港(陸っぱり)の基本戦略

堤防や漁港でのタコ釣り(陸っぱり)には、絶対に外せない鉄則があります。それは「壁際を狙え」ということです。

  • タコのハイウェイ「壁際」堤防の足元、つまり壁際は、タコのエサとなるカニや貝類が豊富に生息しており、タコにとっては格好の狩場です。まずはここを丁寧に探るのが基本中の基本です。
  • 狙うべき具体的なストラクチャー(障害物)
    • 堤防の継ぎ目やスリット: コンクリートブロックの隙間は、タコにとって最高の隠れ家です。
    • 敷石・ゴロタ石: 堤防の基礎部分に積まれた石や岩の周りも、タコが潜む一級ポイントです。
    • 漁港内の変化点: 船を係留するロープの下、船と岸壁の間、角になっている場所、排水口の周りなど、少しでも変化のある場所はタコが潜んでいる可能性が高いです。

ここで重要なことをお伝えします。タコが好む最高のポイントは、同時に最も根掛かりしやすい場所でもあります。これは偶然ではありません。タコは外敵から身を守るため、そしてエサを待ち伏せるために、複雑な地形に身を潜めます。私たちが狙うのは、まさにそのタコの砦の中なのです。

ですから、根掛かりで仕掛けを失うことは、失敗ではなく「正しい場所を攻めている証拠」と捉えることが大切です。もちろん、根掛かりを減らす工夫は必要ですが、それを恐れていてはタコには出会えません。この「リスクとリターン」の関係を理解することが、タコ釣り上達の秘訣です。

船釣りのポイント選び

船釣りでは、陸からは届かない沖のポイントを狙うことができます。船長は魚群探知機や長年の経験を頼りに、海底の地形が変化する場所や、岩や石が点在する「根」周り、砂地と岩場が混じる場所などを船で流していきます。

船釣りの場合、釣り人自身がポイントを探すというよりは、船の動きに合わせて常に仕掛けを海底にコンタクトさせ続けることが最も重要な仕事になります。

具体的なポイント例

信頼性を高めるために、実績のある有名な釣り場をいくつかご紹介します。

  • 関東(東京湾): 若洲海浜公園、大黒海づり施設、東扇島西公園、木更津港などが有名です。
  • 関西(大阪湾・明石): 大阪南港の沖堤防や、タコ釣りの聖地として知られる明石海峡周辺は、全国から釣り人が集まる超人気エリアです。

ゼロから揃える!初心者向けタコ釣りタックル

「どんな道具を揃えればいいの?」という初心者のために、陸っぱりと船釣りに分けて、おすすめのタックル構成をご紹介します。最初は手持ちの道具で代用することも可能ですが、タコ釣りの特殊な負荷に耐えられる専用タックルを揃えることが、快適な釣りと釣果への最短ルートです。

竿(ロッド):専用ロッドが最強な理由と代用できる竿

タコ釣り用の竿は、繊細さとパワーという相反する要素を両立させているのが特徴です。

  • 専用ロッドがおすすめな理由タコ専用ロッドは、タコがエギに触れるだけの「サワリ」と呼ばれる微かなアタリを感知できる繊細な穂先(ティップ)と、海底に張り付いたタコを強引に引き剥がすための強靭な胴から根本部分(バット)を持っています。
    • 陸っぱり(キャスティング)用: 長さは7~8ft (約2.1m~2.4m) が標準です。
    • 船用: 長さは1.8m前後で、手返し良く操作しやすいものが主流です。
  • 代用できる竿いきなり専用ロッドを買うのは…という方は、硬めのバスロッド(ビッグベイト用など)、ショアジギングロッド、船用の硬い竿などで代用することも可能です。ただし、タコを掛けて引き剥がす際には想像を絶する負荷がかかるため、竿が破損するリスクがあることは覚悟しておきましょう。

リール:パワーが命!ベイトとスピニングの選び方

リール選びで最も重要なのは「パワー」です。

  • ベイトリール(船・陸っぱり両方におすすめ)巻き上げる力が非常に強く、重い仕掛けの操作や、タコとの強引なファイトに向いています。船釣りではこちらが主流です。ダイワやシマノの150番~300番クラスで、巻き上げトルクを重視したローギア(PG/パワーギア)モデルがおすすめです。ドラグ力(ラインを引き出す力に耐える強さ)は最低でも5kg以上あるものを選びましょう。
  • スピニングリール(陸っぱり初心者におすすめ)キャスト(投げる動作)がしやすく、トラブルが少ないため、陸っぱりで釣りを始める初心者にはスピニングリールも良い選択です。サイズは3000番~4000番が目安。タコの引きに負けない頑丈なボディと、強力なドラグ性能を持つモデルを選びましょう。

ラインとリーダー:太さと長さの黄金比

タコ釣りでは、伸びが少なく感度と強度に優れた「PEライン」の使用が必須です。

  • PEラインの太さ
    • 船釣り: PEライン2号~3号が標準です。乗合船では、他の釣り人との仕掛けの絡み(オマツリ)を防ぐため、船宿からラインの太さが指定されていることが多いので、事前に必ず確認しましょう。
    • 陸っぱり: PEライン1号~2号が一般的です。根掛かりの多い場所で、仕掛けの回収率を上げるためにあえてPE8号などの極太ラインを使うエキスパートもいます。
  • リーダーの太さと長さPEラインは摩擦に非常に弱いため、岩や牡蠣殻などで擦れて切れてしまう「根ズレ」を防ぐために、先端に「リーダー」と呼ばれる太い糸を結びます。素材は根ズレに強いフロロカーボンがおすすめです。
    • 太さ: 8号~12号(30lb~50lb)の太いものを選びます。
    • 長さ: 50cm~1m程度が一般的です。

表2:初心者向けタコ釣りタックル構成例

タックル陸っぱり(堤防) おすすめ構成船釣り おすすめ構成予算目安(セット)
竿7~8ftのタコエギ専用ロッド (MHクラス以上)1.8m前後の船タコ専用ロッド (オモリ負荷50号対応)7,000円~20,000円
リールスピニングリール3000~4000番 or ベイトリール150~200番ベイトリール150~300番 (パワーギアモデル)8,000円~25,000円
PEライン1.5号~2号を100m~150m2号~3号を150m~200m1,500円~3,000円
リーダーフロロカーボン8号~10号 (約30~40lb)フロロカーボン10号~12号 (約40~50lb)1,000円~2,000円
仕掛けタコエギ、タコジグ、オモリ10~20号タコエギ、タコスッテ、オモリ40~60号3,000円~ (消耗品)

3大仕掛けを完全マスター!【エギ・テンヤ・ジグ】

タコ釣りの仕掛けは大きく分けて3種類あります。どれか一つだけあれば良いというわけではなく、状況に応じて使い分けることで釣果は大きく変わります。これは、単にルアーを選ぶのではなく、その日のタコの活性や釣り場の状況に合わせた「戦術」を選ぶということです。

【現代の主流】タコエギ

今やタコ釣りのスタンダードとなったのが「タコエギ」です。エビやカニに似せたルアーで、手軽さと高い実績から多くの釣り人に愛用されています。

  • 特徴: イカ用のエギと似ていますが、タコ用はより重く、海底に張り付いたタコを掛けるために、根掛かりしにくい上向きの大きな針(カンナ)が付いているのが特徴です。
  • 使い方: 投げて底まで沈め、ズルズルと引いてきたり、小刻みに揺らして誘います。アピール力を高めるために2個付けするのが主流です。タコエギは、広範囲を効率よく探る「サーチベイト」としての役割が大きいです。
  • カラー選択の理論: タコは色盲で、色の濃淡(コントラスト)で物を認識していると言われています。したがって、カラー選びの基本は「海の色や明るさに対して、いかに目立たせるか」です。
    • ローライト時(朝夕、曇り、濁り潮): 白、黄色、ピンク、グロー(夜光)などの膨張色や明るい色がシルエットを際立たせ、効果的です。
    • ハイライト時(日中、晴天、澄み潮): 緑、赤、黒などの濃い色や、水中ではっきりとしたシルエットを出す色が有効です。

【伝統の大物狙い】タコテンヤ

昔ながらの伝統的な仕掛けが「タコテンヤ」です。特に大型のタコを狙う際に絶大な効果を発揮します。

  • 特徴: オモリと一体になった板状の土台に大きな針が付いており、ここにエサを巻き付けて使います。
  • 使い方と強み: タコテンヤの最大の武器は「匂いと味」です。タコは非常に優れた嗅覚と、吸盤にある味覚センサーを持っています。豚の脂身やアジなどのエサから出る匂いでタコを寄せ、一度抱きついたら味で離しにくくさせるため、警戒心の強い大物にもじっくりとアピールできます。タコテンヤは、活性が低い時や、特定のポイントでじっくり大物を待つ「待ち」の釣りに向いています。
  • 代表的なエサ: 豚の脂身(白くて目立ち、脂の匂いが強い)、アジ、カニ、鶏皮などが使われます。

【岸壁の探り屋】タコジグ

堤防の壁際など、垂直なストラクチャーを攻略するための専門的な仕掛けが「タコジグ」です。

  • 特徴: タコに似せた形状のシンプルなルアーで、足元を縦に探る釣りに特化しています。
  • 使い方: 遠投はせず、堤防の真下に落とし込み、上下にチョンチョンと動かしながら壁際を歩いて探っていきます(ラン&ガン)。堤防の継ぎ目や基礎石の穴など、ピンポイントを正確に狙う「探り釣り」のエキスパートです。

このように、状況に応じて「広く探るならエギ」「じっくり待つならテンヤ」「壁際を攻めるならジグ」と使い分ける戦略的な思考が、釣果を伸ばす鍵となります。

釣果に差がつく!プロが教えるタコ釣りの極意

タックルと仕掛けを揃えたら、いよいよ実践です。ここでは、あなたの釣果を格段にアップさせるための、最も重要なテクニックを解説します。

基本の誘い方:海底を「シェイク&ステイ」で攻略

タコ釣りの基本にして奥義、それは「底から仕掛けを離さないこと」です。タコは海底を這って生活しているため、仕掛けが宙に浮いていては釣れません。

  1. 底取り: まず仕掛けを投入し、オモリが「トンッ」と海底に着くのを感じます。着底したら、糸のたるみを取ります。これが全ての基本です。
  2. シェイク(誘い): 竿先を小刻みに、リズミカルに揺らします。ポイントは、オモリを底から離さず、海底で「トントン」と叩くイメージです。これにより、エギが海底で踊り、タコにアピールします。
  3. ステイ(止め): 10秒ほどシェイクしたら、ピタッと動きを止めます。この5~10秒ほどの「間」が非常に重要です。タコがエギに抱きつくチャンスを与える時間です。この「シェイク&ステイ」の繰り返しが、タコ釣りの基本アクションです。

「根掛かり?」タコのアタリを見極め、力強くアワセる!

タコ釣りの最大の難関であり、面白さでもあるのが「アワセ(フッキング)」です。タコのアタリは、魚のように「コンコン!」と明確なものではありません。

  • アタリの感覚: 竿先に「ヌゥ~ッ」とか「もぞもぞ」とした、まるで海藻かビニール袋が引っかかったような重みが伝わります。これがタコのアタリです。初心者は根掛かりと勘違いすることが非常に多いです。

ここからが、釣果を分ける最も重要なプロセスです。普通の釣りの常識は一旦忘れてください。

  1. 【重要】アタリを感じても、すぐにはアワセない!重みを感じると、反射的に竿を立ててアワセたくなるのが釣り人の性ですが、タコ釣りではそれが最大の失敗の元です。その重みは、タコが腕でエギに触れているだけの段階かもしれません。ここでアワセると、スッポ抜けてしまいます。
  2. 【極意】一呼吸おいて、しっかり抱かせる「ん?重くなったな」と感じたら、焦らずに、そのままシェイクを続けるか、ゆっくりと聞きアワセ(竿をゆっくり持ち上げて重みを確認する動作)をします。タコにエギをしっかりと抱き込む時間を与えるのです。この「一呼吸の間」が、タコを確実にかけるための秘訣です。
  3. 【全力で】海底から引き剥がすようにアワセる!タコが完全にエギを抱いたと確信したら、ありったけの力で、ロッドを天高く突き上げるように、力強く、そして大きくアワセます。中途半端なアワセでは、タコの強力な吸盤を海底から引き剥がすことはできません。ここで躊躇すると、タコは完全に張り付いてしまい、テコでも動かなくなります。

「重みを感じたら、焦らず一呼吸。しっかり抱かせてから、全力でアワセる!」 このリズムを体に叩き込みましょう。

絶対バラさない!取り込みのコツと注意点

力強いアワセが決まったら、勝利は目前です。

  • 一定のスピードでゴリ巻き: 竿を上下させるポンピングはせず、リールを一定の速度で力強く巻き続けます。テンションを緩めると、タコが再び海底や壁に張り付こうとするため、絶対に糸を緩めてはいけません。
  • 壁際での注意: 最後の取り込みの際、タコを船べりや堤防の壁に近づけすぎると、吸盤で張り付かれてしまいます。少し離した位置で、一気に抜き上げましょう。

秘密兵器を投入!集魚アイテムと匂いの効果

周りの人が釣れていない時に差をつけるのが、集魚アイテムです。

  • 視覚アピール: キラキラ光るブレードや、カラフルなビーズ、ヒラヒラと揺れるラバー(タコベイト)などを仕掛けに追加することで、タコの好奇心を刺激します。
  • 嗅覚・味覚アピール: 魚介系の匂いがついたスプレーや、エサ巻き用のエギに豚の脂身や鳥皮を巻き付けることで、タコの食欲を強烈に刺激します。特に活性が低い時に有効です。

釣った後のお楽しみ!絶品タコを味わうための締め方と下処理

苦労して釣り上げたタコは、最高の状態で持ち帰り、美味しくいただきましょう。釣った後の処理で、味は大きく変わります。

鮮度抜群で持ち帰る!締め方と保存方法

  • 脱走対策は最優先で!まず覚えておいてほしいのは、タコは信じられないほどの脱走の達人だということです。釣れたらすぐに、ファスナーがしっかり閉まる「洗濯ネット」に入れるのが鉄則です。1cm四方の隙間があれば、1kgのタコでも逃げ出してしまいます。ネットに入れてからクーラーボックスやバケツに入れましょう。
  • 締め方(鮮度と味のために)タコを美味しく食べるためには、素早く締めることが重要です。締めると、タコの体の色がサッと白く変わるのがサインです。
    1. ナイフやピックで締める: 最も簡単な方法は、目と目の間にある少し硬い部分(神経が集まっている急所)を、ナイフやハサミ、専用のピックなどで突き刺すことです。プラスドライバーを口から入れて、内側から急所を突くという裏技もあります。
    2. 頭を裏返して締める: 道具がない場合は、頭(胴体)を裏返し、内臓を取り出すことでも締まります。
  • 保存方法締めたタコは、真水や氷に直接触れると味が落ちてしまうため、ビニール袋などに入れてから、氷の入ったクーラーボックスで冷やして持ち帰りましょう。

面倒なヌメリはこう取る!塩揉みのコツ

タコの表面のヌメリは、臭みの原因になったり、食感を悪くしたりします。調理の前に必ず行いましょう。

  • 塩揉みの手順:
    1. ボウルにタコを入れ、粗塩をひとつかみ振りかけます。
    2. ゴシゴシと力を入れて、タコの足一本一本、特に吸盤の中まで揉み込みます。5~10分ほど揉んでいると、ヌメリが泡状になって取れてきます。
    3. 流水で綺麗に洗い流し、表面を触ってみて「キュッキュッ」という感触になれば完了です。まだヌメリが残っている場合は、再度塩揉みを繰り返します。
    • 裏技: 一度軽く冷凍してから塩揉みすると、驚くほど簡単にヌメリが取れます。

簡単レシピ:プリプリ食感の茹で方と絶品タコ飯

下処理が終われば、いよいよ調理です。まずはシンプルな茹でダコを味わってみましょう。

  • 美味しいタコの茹で方
    1. 大きな鍋にたっぷりのお湯を沸かし、塩を少し(お湯1Lに対し10g程度が目安)加えます。
    2. タコの頭を持ち、足の先からお湯に入れると、足が綺麗にクルンと丸まります。
    3. 全体をお湯に入れ、再沸騰してから3~5分茹でると、お店で売っているようなプリプリの食感になります。刺身のように柔らかい食感が好みなら、30~40秒ほどの短い時間で引き上げます。
    4. 茹で上がったらザルにあげ、うちわなどで扇ぎながら自然に冷ますと、水っぽくならず味が凝縮します。
  • 絶品タコ飯の簡単レシピ
    1. 研いだお米(2合)を炊飯器に入れ、通常の水加減より少し少なめに水を入れます。
    2. 醤油(大さじ2)、酒(大さじ2)、みりん(大さじ1)を加えます。
    3. 茹でてぶつ切りにしたタコ(150g程度)と、千切りにした生姜(1かけ)を米の上に乗せ、軽く混ぜてから炊飯スイッチを押します。
    4. 炊き上がったら、刻みネギや大葉を散らして完成です。

まとめ

タコ釣りは、知れば知るほど奥が深く、一度その魅力に取り憑かれると抜け出せない、非常に面白い釣りです。最後に、初心者が釣果を出すための最も重要なポイントをもう一度おさらいしましょう。

  • まずは夏に挑戦する: 活性の高い小さなタコで、アタリの感覚を掴みましょう。
  • とにかく壁際や障害物の近くを狙う: タコは物陰に潜んでいます。根掛かりは良いポイントを攻めている証拠です。
  • 仕掛けは常に底に: 「シェイク&ステイ」で、底から離さず丁寧に誘いましょう。
  • アタリは「重み」: 魚とは違う「ヌゥ~ッ」という重みを感じたら、焦らず一呼吸。
  • アワセは「全力」で: しっかりタコが乗ったのを確認したら、思い切り力強くアワセて海底から引き剥がしてください。

このガイドで得た知識があれば、あなたはもう初心者ではありません。あとは、安全に注意して釣り場へ向かうだけです。独特の重量感、そして最高の食味を、ぜひその手で掴み取ってください。安全に楽しんで、美味しいタコを釣り上げることを心から願っています!

ABOUT ME
Shin
釣歴32年のパパアングラーで子供を連れて行ける釣り場やキャンプ場を日々探して巡っています。役に立つ情報満載でブログをお届けさせていただきます(^^♪
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