釣り

2025年版・初めてのエギングロッド選び:予算別おすすめモデル徹底比較

「エギングを始めたい!でも、釣具店に並ぶ無数のロッドを前に、どれを選べばいいのか…?」

アオリイカを釣るエキサイティングな釣り、エギング。その魅力に惹かれて第一歩を踏み出そうとする誰もが、この大きな壁に直面します。専門用語が並ぶスペック表、ずらりと並んだロッドの列。その光景は、期待と同時に大きな戸惑いを生むものです。

ご安心ください。この記事は、あなたのそんな戸惑いを確かな自信に変えるための、2025年最新版「エギングロッド選びの完全ガイド」です。単に製品を羅列するのではなく、なぜそのロッドを選ぶべきなのか、その「理由」を徹底的に解説します。ロッド選びの心臓部である「長さ」と「硬さ」の基本から、予算別に選び抜いた最高のモデルまで、この一本で全てが分かります。

釣り具の世界は日進月歩。かつては高級モデルにしか搭載されていなかった技術が、今やエントリーモデルにも採用され、初心者でも驚くほど高性能な一本を手にすることができるようになりました。2025年の最新情報を基に、あなたの記念すべき初アオリイカとの出会いを、最高の形でサポートする一本を見つけ出しましょう。

これだけは押さえたい!エギングロッド選びの基礎知識

数あるルアーフィッシングの中でも、エギングは特にロッドの性能が釣果に直結する釣りです。なぜ専用ロッドが必要なのか、そして最初の1本を選ぶ上で最も重要な2つの要素、「長さ」と「硬さ」について、まずはじっくりと理解を深めていきましょう。

なぜ専用ロッドが必要?「シャクり」と「感度」の重要性

エギングロッドが他のルアーロッドと一線を画す理由は、主に2つの専門的な性能に集約されます。それは「シャクり(エギを操作する動作)」のしやすさと、イカのアタリを捉える「感度」です。

シャクりやすさ:軽さと反発力が釣りを快適にする

エギングは、ロッドを上下に鋭くあおる「シャクり」という動作を繰り返すことで、エギ(餌木)に生命感あふれる動きを与え、イカを誘う釣りです。一日中この動作を続けるため、ロッドはまず軽量であることが求められます。重いロッドではすぐに腕が疲れてしまい、釣りに集中できません。

さらに、ただ軽いだけでなく、シャクった力を効率よくエギに伝えるための適度な**ハリ(反発力)**が必要です。このハリがあることで、キレのあるダートアクションを生み出し、遠くのイカにもエギの存在をアピールできるのです。

感度:フォール中の「コン」を捉える生命線

エギングでイカがエギに触れてくるタイミングのほとんどは、シャクった後のフォール(沈下)中に集中します。この時、ラインは少し緩んだ状態(糸フケ)になりがちで、アタリは非常に繊細です。イカがエギにそっと触れるだけの「コン」という、かすかな信号を手元に伝える高い感度が、エギングロッドには不可欠です。この小さなアタリを感じ取り、瞬時にフッキング(アワセ)に持ち込めるかどうかが、釣果を大きく左右します。

このように、エギングロッドは「軽快な操作性」と「繊細な感度」という、相反する要素を高次元で両立させるために、非常に専門的な設計が施されているのです。

最初の1本を決める「2大ルール」:長さと硬さの選び方

数あるスペックの中で、初心者がまず決めるべき最重要項目が「長さ」と「硬さ」です。この2つを正しく選ぶことができれば、エギングの楽しさと成功の9割は手に入れたと言っても過言ではありません。

長さ:操作性と遠投性の天秤

エギングロッドの長さはフィート(ft)で表記され、一般的に8ft(約2.4m)から9ft(約2.7m)以上まで様々です。長さは「エギの操作性」と「遠投性能」のバランスを決定づけます。

迷ったらコレ!王道の「8フィート6インチ(約2.6m)」

結論から言うと、最初の1本に最もおすすめなのは8フィート6インチ(8’6″)です。これは多くのメーカーが基準として採用している長さで、十分な遠投性能と操作性のバランスが最も優れています。防波堤や少し足場の高い磯など、初心者が訪れるであろうほとんどの釣り場にこの1本で対応可能です。

なぜ8’6″が基準なのでしょうか。それは、エギングで求められる2つの要素、つまり「遠くのポイントを探る能力」と「足元でエギを細かく操作する能力」の最適な妥協点だからです。これより短ければ遠投力が犠牲になり、長ければ繊細な操作が難しくなります。8’6″という長さは、どちらの性能も過度に損なうことなく、幅広い状況に対応できる「最大公約数」として、長年の経験から導き出された黄金比なのです。まずはこの基準となる長さを選び、自分のスタイルが確立してから、2本目として専門的な長さを選ぶのが賢明です。

操作性重視なら「8フィート3インチ(約2.5m)以下」

8’3″以下のショートロッドは、何よりもその軽快な操作性が魅力です。ロッドが短い分、軽い力でキビキビとエギを動かすことができ、シャクりの動作をマスターしやすいというメリットがあります。特に、小柄な方や女性にとっては、8’6″よりも8’3″の方が格段に扱いやすく、疲れにくい場合があります。

飛距離が武器になる「8フィート9インチ(約2.7m)以上」

サーフ(砂浜)や広大な磯場など、とにかく遠投が求められる状況で活躍するのが8’9″以上のロングロッドです。他のアングラーが届かない沖のポイントを狙えることは大きなアドバンテージになります。ただし、長くなる分、自重が増し、シャクり続けるには体力が必要になるため、初心者にはやや扱いが難しい側面もあります。

表1:エギングロッドの長さ別特徴

長さ (目安)主なメリットおすすめの釣り場初心者へのおすすめ度
~8’3″ (ショート)操作性が高い、軽量で疲れにくい、シャクりやすい漁港内、小規模な堤防、ボート★★★★☆
8’3″~8’6″ (スタンダード)操作性と遠投性能のバランスが最高、最も万能堤防、漁港、足場の低い磯など、あらゆる場所★★★★★
8’9″~ (ロング)遠投性能が非常に高い、足場の高い場所で有利サーフ、大規模な磯、沖の潮目を狙う場合★★☆☆☆

硬さ:季節とエギのサイズに合わせる

ロッドの硬さ(パワー)は、L(ライト)、ML(ミディアムライト)、M(ミディアム)、MH(ミディアムヘビー)といった記号で表されます。初心者が最初の1本として選ぶべきなのは、最も汎用性の高い**「ML」「M」**のどちらかです。

この選択は、あなたが主にどの季節に釣りをするか、どんなサイズのイカをメインターゲットに据えるか、という具体的な目標によって決まります。

オールシーズン対応の万能選手「ML(ミディアムライト)」

もしあなたが「秋の数釣りも、春の大型狙いも、1本のロッドで楽しみたい」と考えるなら、MLが最もおすすめです。

MLクラスは、秋シーズンに多用される2.5号~3号といった小型のエギを扱いやすく、数釣りに適しています。ロッドがしなやかなため、小型イカの繊細なアタリも感じ取りやすく、アワセた際にイカの身が切れてしまう「身切れ」も防ぎやすいという利点があります。それでいて、春の大型狙いで使う3.5号のエギも十分に扱えるパワーを秘めており、まさに一年を通して活躍できる万能な硬さと言えます。

3.5号エギを最も快適に扱えるスタンダード「M(ミディアム)」

もしあなたが「春の大型アオリイカを釣ることが最大の夢だ」と考え、エギングで最も標準的な3.5号のエギをメインに使うことを想定しているなら、Mが最適です。

Mクラスは3.5号のエギを最も快適に、そしてキビキビと動かすことができる硬さです。MLよりもパワーがあるため、重いエギをしっかりとキャストし、深い場所でも的確なアクションを伝えられます。また、2kgを超えるような大型イカが掛かった際にも、主導権を渡さずに安心してやり取りができるパワーを備えています。秋の釣りも可能ですが、その真価は春の大型狙いで発揮されるでしょう。

このように、MLとMの選択は、どちらが優れているかという問題ではなく、アングラーのスタイルや目的への適性の違いです。「秋にたくさん釣ってエギングに慣れたい」ならML、「春の大型イカに照準を合わせたい」ならM、というように、ご自身の釣りのイメージに合わせて選ぶと失敗がありません。

表2:エギングロッドの硬さ別ガイド

硬さ得意なエギサイズメインシーズン特徴
L (ライト)1.8~3.0号小型エギの操作に特化。非常に繊細なアタリも捉えやすい。
ML (ミディアムライト)2.5~3.8号秋メインのオールシーズンしなやかで扱いやすい。秋の数釣りから春の大型まで幅広く対応。
M (ミディアム)2.5~4.0号春メインのオールシーズン最も標準的な3.5号エギの操作性が抜群。パワーがあり大型にも安心。
MH (ミディアムヘビー)3.0~4.5号パワー重視。ディープエリアや激流、大型イカ狙いに特化。

後悔しないための4つのチェックポイント

長さと硬さが決まったら、さらに快適な釣りをするために、以下の4つのポイントもチェックしておきましょう。

  1. 自重(じちょう):ロッド本体の重さです。前述の通り、エギングはシャクリ続ける釣りなので、できるだけ軽いロッドが理想です。現在のエントリーモデルでも性能は十分高く、120g以下、できれば110g前後を目安に選ぶと長時間の釣りでも疲れにくいでしょう。
  2. ガイド:ラインが通るリングのことです。エギングで使うPEラインは細くてしなやかなため、ガイドに絡みやすいという弱点があります。**「Kガイド」**と呼ばれる、糸絡みを自動で解消してくれる形状のガイドが搭載されているモデルを選ぶと、ライントラブルが格段に減り、ストレスなく釣りに集中できます。
  3. ティップ(穂先)の種類:穂先には中空構造の**「チューブラーティップ」と、中身が詰まった「ソリッドティップ」があります。最初の1本には、ハリがあってシャクりやすく、汎用性の高いチューブラーティップ**が断然おすすめです。ソリッドティップは非常に繊細なアタリを穂先の曲がりで視覚的に捉える「目感度」に優れますが、やや専門的なモデルです。
  4. ガイドシステム:一般的なロッドのように外側にガイドが付いている**「アウトガイド」と、ロッドの内部にラインを通す「インターライン」があります。インターラインは風が強い日でも糸絡みが皆無という大きなメリットがありますが、ラインを通すのが少し手間だったり、釣行後のメンテナンスが必要だったりします。初心者が最初の1本として選ぶなら、扱いやすくメンテナンスも簡単なアウトガイド**がおすすめです。

【2025年版】予算別!最強コスパのおすすめエギングロッド

基礎知識を身につけたところで、いよいよ具体的なロッド選びに入りましょう。2025年現在、各メーカーの技術革新により、驚くほどコストパフォーマンスに優れたモデルが市場に溢れています。特に実売価格1万円台のゾーンは、上位機種の技術を取り入れた高性能モデルがひしめく激戦区です。ここでは、あなたの予算に合わせて後悔のない1本が選べるよう、3つの価格帯に分けて厳選したモデルをご紹介します。

1万円以下:とにかく安く始めたい人の高コスパモデル

「まずはエギングがどんなものか試してみたい」「初期投資はできるだけ抑えたい」という方には、1万円以下で購入できる高コストパフォーマンスモデルがおすすめです。安価ながらも、信頼できるメーカーの製品は、アオリイカを釣るための基本性能をしっかりと備えています。

メジャークラフト ファーストキャスト エギング

  • 特徴:「これから釣りを始める全ての人に」というコンセプト通り、圧倒的なコストパフォーマンスで初心者をサポートするシリーズ。
  • 分析:実売価格は7,000円前後と非常に手頃でありながら、軽量で初心者でも扱いやすい設計が魅力です。特に「FCS-832E」は自重102gと、この価格帯では驚異的な軽さを実現しています。エギングはもちろん、ちょい投げやサビキ釣りなど、他の釣りにも流用できる汎用性の高さもポイントです。ただし、レビューを見ると、感度やガイド性能は上位モデルに一歩譲るという声もあり、糸絡みが少し気になる場面もあるようです。
  • 総評:信頼できるメーカー製で、とにかく初期費用を抑えたい場合の最有力候補。無名の激安セットとは一線を画す品質で、エギング入門の扉を開くには十分すぎる一本です。
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シマノ ルアーマチック (S86ML)

  • 特徴:世界のシマノが送る、ソルトルアーゲーム全般に対応するエントリーシリーズ。エギング、シーバス、タチウオなど、一本で幅広く楽しめる万能性が売りです。
  • 分析:シマノならではの安心の品質と充実したアフターサポートが、1万円以下という価格で手に入ることが最大の魅力です。汎用性を重視しているため、エギング専用ロッドと比較するとやや重かったり、シャープさに欠ける部分はありますが、釣果を出す上での性能は全く問題ありません。むしろ、エギング以外にも様々な釣りに挑戦したいと考えている方にとっては、これ以上ないほどの価値を持つロッドです。
  • 総評:シマノブランドの信頼性を求める万能ロッド派に。エギングをきっかけに、海のルアーフィッシングの世界を幅広く楽しみたいなら、このロッドが最高の相棒になるでしょう。
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1万円台:性能と価格のベストバランス!本命エントリーモデル

もし予算に少しでも余裕があるなら、この1万円台の「ゴールデンスタンダード」ゾーンから選ぶことを強くおすすめします。この価格帯は、大手メーカーが最も力を入れて開発競争を繰り広げている激戦区。その結果、上位機種から受け継いだ先進技術が惜しみなく投入され、価格をはるかに超える性能を持つモデルが揃っています。

わずか数千円の追加投資が、釣りの快適性、感度、そして所有する満足度を劇的に向上させます。例えば、シマノの「ハイパワーX」やダイワの「ブレーディングX」といったブランクス補強技術は、キャスト時のブレを抑え、シャクりのパワーをロスなくエギに伝達します。これは釣果に直結する重要な性能であり、この価格帯のロッドを選ぶ最大の理由です。まさに、本気でエギングを始めるための「最初の1本」に最もふさわしい価格帯と言えるでしょう。

シマノ 22 セフィア BB

  • 特徴:シマノのエギング専門ブランド「セフィア」の名を冠した、高性能エントリーモデルの代名詞。ブランクスのネジレを抑制する強化構造「ハイパワーX」を搭載し、キャスト精度とシャクりの軽快さを高めています。
  • 推奨モデル:S86ML / S86M
  • 分析:実売価格1万円台半ばでありながら、上位機種に迫る軽さと感度を誇ります。ユーザーからは「昔の上位モデルより高性能」「価格の割に感度が良すぎる」といった声が絶えず、その完成度の高さが伺えます。初心者から中級者まで、長く満足して使える性能を持った、まさにエントリーモデルのベンチマーク的存在です。
  • 総評:性能と品質で選ぶなら間違いない王道の一本。価格以上のパフォーマンスを約束する、信頼の「セフィア」ブランドです。
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ダイワ 25 エメラルダス X

  • 特徴:ダイワのエギング専門ブランド「エメラルダス」の血統を受け継ぐ、スタイリッシュなエントリーモデル。2025年に待望のモデルチェンジを果たしました。ネジレを防ぐ「ブレーディングX」に加え、軽量・高感度な「エアセンサーリールシート」を搭載し、シャープな操作感を実現しています。
  • 推奨モデル:86ML・J / 86M・J
  • 分析:鮮やかなエメラルドグリーンをあしらったデザイン性の高さと、クラスを超えた軽量設計が人気の理由です。特にリールシートは上位機種にも採用されるもので、握りやすさと感度向上に大きく貢献しています。性能と所有欲の両方を満たしてくれる、現代的なエギングロッドです。
  • 総評:軽さとシャープな操作感を重視するアングラーへ。ダイワの最新技術が詰まった、デザイン性にも優れた一本です。
ダイワ エギングロッド 25 エメラルダス X 86M・J【同梱不可】
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ダイワ 25 エメラルダスX 86ML・J (Daiwa エギングロッド 竿 釣り 2ピース)
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メジャークラフト 24 ソルパラ エギング

  • 特徴:コストパフォーマンスの代名詞「ソルパラ」シリーズが2024年にリニューアル。初心者でも投げやすい、しなやかなブランクス設計が特徴で、誰でも簡単にエギを遠投できるようサポートしてくれます。
  • 推奨モデル:SPE-862ML / SPE-862M
  • 分析:実売価格1万円前後という驚異的な価格ながら、糸絡みの少ないFuji製ガイドを採用するなど、基本性能に一切の妥協がありません。耐久性にも定評があり、ガンガン使い込めるタフさも魅力です。上位モデルのような突き詰めた感度はありませんが、「釣る」ために必要な性能は十二分に備えています。
  • 総評:新たなコストパフォーマンスの王様。1万5千円クラスの性能を1万円で手に入れたい、最も賢い選択肢です。
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表3:「本命エントリーモデル」徹底比較

モデル推奨番手全長自重適合エギ (号)注目技術実売価格 (目安)特徴
シマノ 22 セフィアBBS86ML2.59m105g1.8~3.8ハイパワーX約13,000円~高剛性ブランクスによる安定した操作性。品質のシマノ。
ダイワ 25 エメラルダスX86ML・J2.59m103g1.8~3.5ブレーディングX、エアセンサーシート約14,000円~クラス最軽量級の軽さとシャープなデザイン。
メジャークラフト 24 ソルパラSPE-862ML8’6″104g1.5~3.5約10,000円~投げやすさを追求したしなやかさ。圧倒的コストパフォーマンス。

2万円~3万円台:中級者も見据えた本格派モデル

「どうせ始めるなら、長く使える良いものが欲しい」「最初から性能に妥協したくない」という本気度の高い初心者の方には、2万円台のミドルクラスモデルがおすすめです。この価格帯になると、ロッドの心臓部であるブランクスの素材がグレードアップし、自重は100gを切り始め、感度も飛躍的に向上します。まさに、中級者になっても不満なく使い続けられる、本格的な性能を備えたロッドです。

ダイワ エメラルダス MX

  • 特徴:ダイワエギングロッドの中核をなす、軽量・高感度を追求したミドルクラスの本格派。高密度カーボン「HVFナノプラス」とネジレ防止構造「X45」を採用し、上位機種に迫る性能を実現しています。
  • 分析:「86M・N」で自重95gという、エントリーモデルとは別次元の軽さが最大の武器です。この軽さがもたらす感度と操作性は、水中の潮流の変化や、イカの本当に小さな触りさえも手元に伝えてくれます。エントリーロッドからのステップアップとしても最適な一本です。
ダイワ エギングロッド エメラルダス MX 86M・N (エギングロッド) [2021年モデル]【大型商品】※単品注文限定、別商品との同梱不可。ご注文時は自動キャンセル対応。
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シマノ セフィア XR

  • 特徴:シマノのフラッグシップ技術を惜しみなく投入した、高性能ミドルクラスロッド。軽量高強度な「スパイラルXコア」ブランクスと、グリップまでカーボン一体成型にすることで振動を増幅させる「カーボンモノコックグリップ」が、異次元の感度を生み出します。
  • 分析:このロッドの真骨頂は、手元に伝わる情報の質と量です。エギが着底した感触はもちろん、海底の質(砂地か岩か)、潮の流れの強弱まで、まるで水中の様子が目に浮かぶかのように感じ取ることができます。
  • 総評:「感じる」ことを極めたいアングラーへ。シマノの最先端技術が、あなたのエギングを新たな次元へと引き上げます。
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タックルはバランスが命!リールとラインの選び方

最高のロッドを選んでも、リールやラインとのバランスが悪ければ、その性能は半減してしまいます。ここでは、選んだロッドの性能を100%引き出すための、リールとラインの選び方を解説します。

リール選び:エギングタックルの心臓部

エギングのリールは、ロッドとの重量バランス、そして一日中シャクっても疲れない軽さが重要です。

  • サイズ(番手):ダイワならLT2500番、シマノなら2500番またはC3000番が基準です。末尾に「S」(シャロースプール)と付くモデルは、エギングで使う細いPEラインに最適化されており、無駄な下巻き糸が不要なのでおすすめです。
  • ギア比:ハンドル1回転でどれだけラインを巻き取れるかを示す数値です。「ハイギア(HG、XH)」は巻き取りが速く、シャクった後の糸フケを素早く回収できるため手返しが良いのが特徴です。一方、「ノーマルギア」は巻き取りがゆっくりな分、エギを移動させすぎず、じっくりとイカにアピールできます。どちらも一長一短ありますが、迷ったら汎用性の高いハイギアを選ぶのが近年の主流です。
  • ハンドル:1本の「シングルハンドル」と、2つのノブが付いた「ダブルハンドル」があります。ダブルハンドルは回転バランスに優れ、シャクった後にハンドルが勝手に回ってしまうのを防ぐため、エギの姿勢を安定させやすいというメリットがあります。ただし、シングルハンドルの方が軽量です。これは好みで選んで問題ありません。

おすすめの組み合わせ例

  • スタンダードコンビ:シマノ「セフィアBB S86M」ロッド + シマノ「22 セフィアBB C3000SHG」リール。同じシリーズで揃えることで、デザインも性能バランスも完璧な「純正」タックルが完成します。
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  • ハイコストパフォーマンスコンビ:ダイワ「エメラルダス X 86ML」ロッド + ダイワ「23 レガリス LT2500S-XH」リール。性能と価格のバランスに優れた、非常に人気の高い組み合わせです。
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ラインとリーダー:イカとの唯一の接点

イカとの唯一の繋がりであるラインシステムは、非常に重要です。

  • メインライン(PEライン):エギングでは、伸びがなくて感度が良く、細くても強いPEラインが必須です。初心者は、扱いやすさと強度のバランスが良い0.6号0.8号を選びましょう。0.8号の方がライントラブルが少なく安心ですが、慣れてきたら飛距離の出る0.6号に挑戦するのも良いでしょう。リールには150m~200m巻いておけば十分です。
  • リーダー:PEラインは根ズレ(岩などに擦れること)に弱いため、先端にフロロカーボン製のリーダーを結ぶ必要があります。リーダーが擦れからPEラインを守り、不意の大物にも対応できます。太さは2.5号~3.0号(10lb~12lb)を1m~1.5mほど接続するのが基本です。
  • ノット(結び方):PEラインとリーダーを結ぶ作業は、最初は難しく感じるかもしれません。理想は強度が高い「FGノット」ですが、初心者のうちは比較的簡単な「電車結び」や「ノーネームノット」から始めても全く問題ありません。まずは確実に結べる方法を一つマスターすることが大切です。

初心者卒業!釣果を伸ばすヒントとよくある失敗

最高のタックルを手に入れたら、あとは海へ行くだけです。しかし、多くの初心者が同じような壁にぶつかります。ここでは、よくある失敗とその克服法を知り、ライバルに差をつけましょう。

初心者がやりがちな3つの失敗と克服法

  1. 「底が取れない」の壁:エギングの基本は、まずエギを海底まで沈めることから始まります。この「着底」が分からないと、どこを釣っているのか把握できず、釣果は望めません。エギを投げた後、スルスルと出ていたラインが「フッ」と止まる瞬間を見逃さないようにしましょう。手元に「トン」という感触が伝わることもあります。これが着底の合図です。
  2. エギが動かない「NGシャクリ」:初心者にありがちなのが、ロッドを力任せに「引っ張る」ようなシャクリ方。これではエギはダートせず、ただ水中をズルズルと引かれているだけです。手首のスナップを効かせて、ロッドを「パンッ」と鋭く、短く弾くイメージでシャクってみましょう。ラインが水を切る音が出れば、エギがしっかり動いている証拠です。
  3. 粘りすぎは禁物:釣れると聞いたポイントでも、イカの活性が低ければアタリはありません。1時間投げても何の反応もなければ、そこにイカがいないか、やる気がない可能性が高いです。エギングは足で釣果を稼ぐ「ラン&ガン」が有効な釣り。同じ場所で粘りすぎず、思い切って場所を移動する勇気を持ちましょう。

エギングだけじゃない!実は万能なエギングロッド

あなたが手にしたエギングロッドは、実は非常に汎用性が高い万能ロッドでもあります。適度な長さとパワーは、シーバス(スズキ)、チヌ(クロダイ)、ロックフィッシュ(カサゴやハタ)、さらには小型の青物(サゴシなど)を狙うライトショアジギングまで、様々な釣りに対応できます。エギングのオフシーズンには、他の釣りに挑戦してみるのも、釣りの世界を広げる素晴らしい経験になるでしょう。

さあ、最高のエギングロッドで冒険に出よう

ここまで長い道のりでしたが、これであなたはエギングロッドを選ぶための確かな知識と判断基準を身につけました。無数に見えたロッドの列も、今では自分に合った数本の候補に絞り込めているはずです。

最後に、最も重要なポイントをもう一度お伝えします。

「最初の1本は、長さ『8フィート6インチ』、硬さ『ML』または『M』を基準に選ぶこと。そして、予算が許すなら、実売1万円台の『ゴールデンスタンダード』ゾーンから、シマノの『セフィアBB』やダイワの『エメラルダス X』といったモデルを選ぶこと。」

これが、2025年現在、初心者がエギングロッド選びで成功するための、最も確実な方程式です。

適切な道具は、釣りの難易度を下げ、楽しさを最大限に引き出してくれます。この記事で選んだ一本が、あなたのエギングライフを豊かにし、忘れられない一杯との出会いを運んでくれることを心から願っています。さあ、最高の相棒を手に入れて、魅惑のエギングの世界へ冒険に出かけましょう!

ABOUT ME
Shin
釣歴32年のパパアングラーで子供を連れて行ける釣り場やキャンプ場を日々探して巡っています。役に立つ情報満載でブログをお届けさせていただきます(^^♪
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