「坂東太郎」の愛称で親しまれる利根川は、日本最大の流域面積を誇る雄大な河川です 。その広大さゆえに、多種多様な魚たちを育み、四季折々の釣りを楽しむことができる、まさにアングラーにとって魅力あふれるフィールドと言えるでしょう。特に6月は、新緑が目に鮮やかな初夏の陽気の中、川の生命感も一層高まり、釣り入門にも最適な季節です。
しかし、そのスケールの大きさから「どこで何を狙えばいいの?」と戸惑ってしまう初心者の方も少なくないかもしれません。ご安心ください!この記事では、そんな利根川中流域の6月の釣りを徹底的にガイドします。どんな魚が釣れるのか、初心者でも比較的簡単に釣果が期待できるポイントはどこか、そして具体的な釣り方や必要な道具、さらには安全に楽しむための注意点まで、わかりやすく解説していきます。利根川の懐の深さは、時に初心者を圧倒するかもしれませんが、正しい知識と準備があれば、その豊かな恵みを存分に享受できるはずです。6月は、水温の上昇とともに魚種によっては最盛期を迎えたり 、あるいは遡上してくる魚との出会いが期待できる時期でもあります 。このガイドを読めば、利根川中流域での釣りが身近なものとなり、素晴らしい釣りの思い出を作るための一歩を踏み出せるでしょう。
6月の利根川中流域は魚種の宝庫!狙えるターゲット大集合

6月の利根川中流域は、まさに魚種の宝庫。雪解け水の影響も落ち着き、水温が上昇してくるこの時期は、多くの魚たちが活発に動き始めます。上流の山間部から注ぎ込む清冽な水と、中流域の広がりを持つ流れが混ざり合い、多様な魚にとって快適な環境が形成されるのです。水温は魚の活性や居場所に大きく影響するため 、この時期ならではの魚の動きを理解することが釣果への近道となります。
清流の女王「ヤマメ」と幻の「サクラマス」
ヤマメ (Yamame):
「清流の女王」とも称されるヤマメは、その美しいパーマーク(幼魚斑)と引きの強さで、多くのアングラーを魅了する渓流魚の代表格です。6月は、特に「戻りヤマメ」と呼ばれる、一度降海し再び遡上してきた(あるいはそれに近い生態を持つ大型化した)個体に出会えるチャンスがある重要な月です 。これらの大型ヤマメは、引きも格別で、釣り人にとって憧れのターゲットと言えるでしょう。
ただし、6月も後半になると水温が上昇し、渋川周辺など下流部ではヤマメの活性が低下することがあります。その場合は、より水温の低い上流部の沼田地区や月夜野地区などが狙い目となってきます 。利根川では、場所によって釣れるヤマメのサイズや数に違いが見られることもあり 、様々なサイズのヤマメが確認できることは、川の健全さを示しているとも言えます 。6月前半は比較的広範囲でヤマメを狙えますが、月が進むにつれて水温が上昇するため 、ヤマメはより水温の安定した涼しい場所を求めるようになります。このため、初心者の方は、6月のできるだけ早い時期に釣行するか、水温が比較的低いエリアを選ぶと良いでしょう。
サクラマス (Sakura Masu – 利根マス):
サクラマスは、ヤマメの降海型で、「幻の魚」とも呼ばれるほど希少価値の高い魚です。その力強い引きと美しい銀色の魚体は、釣り人のロマンを掻き立てます。6月でも遡上してくるサクラマスを狙うことができ、利根大堰下流などの特定のエリアでは、一時的に群れが留まることもあるため、チャンスが生まれます 。利根川水系では、「利根マス」や「渡瀬マス」といった、遡上経路や由来による呼び名もあり、地域ごとの釣りの奥深さを感じさせます 。
大物ハンターの標的「シーバス」
シーバス(スズキ)は、その力強い引きとゲーム性の高さから、ルアーフィッシングの好ターゲットとして絶大な人気を誇ります。驚くべきことに、シーバスは利根川をかなり上流まで遡上し、中流域の淡水域に近いエリアでもその姿を見ることができます 。特に6月は、合流点や堰、橋脚周りなどで活発に捕食行動をとるシーバスが報告されており、初心者でもエキサイティングなファイトを体験できる可能性があります 。
利根川のシーバスは、稚アユやイナッコ(ボラの稚魚)、ウグイといった小魚を捕食していることが多く 、これらのベイトフィッシュを意識したルアー選びが釣果を左右します。利根大堰(河口から約154km地点)のような、海から遠く離れた場所でもシーバスが釣れるという事実は、利根川の生態系の豊かさと、シーバスの驚異的な適応能力を示しています。中流域で他の魚を狙っている際に、思わぬ大物シーバスがヒットすることもあるかもしれません。
ゲームフィッシュの代表格「ブラックバス(ラージマウス・スモールマウス)」
ブラックバスは、日本全国で人気の高いゲームフィッシュで、利根川水系にもラージマウスバスとスモールマウスバスの2種類が数多く生息しています。6月は、産卵後の体力回復のために積極的にエサを追う「アフターシーズン」にあたり、バスの活性が高まる絶好のシーズンです。
ラージマウスバスはアシ際や倒木などのカバーを好み、スモールマウスバスは流れのある岩場や複雑な地形変化を好む傾向があります。それぞれの習性を理解し、ポイントを選ぶことが釣果アップの鍵となります。
美しきファイター「ニジマス(ハコスチ含む)」
ニジマスは、その美しい色彩と力強いファイトで知られる人気のターゲットです。特に群馬県で開発された「ハコスチ」は、大型で引きが強く、釣り味も格別と評判です。
6月の利根川中流域でもニジマスを狙うことができます。群馬漁業協同組合などにより春にも放流が行われており、冬季ニジマス釣り場(10月~2月頃に設定されることが多い以外でも出会える可能性があります。ただし、キャッチ&リリース区間や持ち帰り制限などのルールが設けられている場合があるため、釣行前には必ず漁協の情報を確認しましょう。
身近な大物「コイ」・風流な「フナ」・愛すべき「ウグイ」
コイ (Carp):
利根川には多くのコイが生息しており、時にはメーター級の大物も潜んでいます。6月は産卵期にあたり、浅場や水草周りで活発に活動する姿が見られることもあります。身近なターゲットでありながら、その引きの強さは侮れず、専門に狙うファンも多い魚です。
フナ (Crucian Carp, including Hera-buna):
フナ釣りは、日本の伝統的な釣りの一つであり、その奥深さや風情から多くの愛好家がいます。マブナやヘラブナなど、種類も豊富で、比較的簡単な仕掛けで手軽に楽しむことができます。
ウグイ/ハヤ (Dace):
ウグイ(ハヤとも呼ばれる)は、利根川のどこでも見かける非常にポピュラーな魚です。他の魚を狙っているとよく掛かってくる「ゲスト」ですが、専門に狙うと数釣りが楽しめ、初心者やお子様連れのファミリーフィッシングにも最適です。6月の暖かい時期は特に活発にエサを追います。
初心者でも釣果が期待できる!6月の利根川中流域 おすすめ釣りポイント

利根川中流域と一口に言っても、その範囲は広大です。魚種によって好む環境が異なるため、狙う魚に合わせたポイント選びが重要になります。ここでは、初心者の方でも比較的アクセスしやすく、6月に釣果が期待できる代表的なポイントのタイプをご紹介します。
ヤマメ・サクラマス狙いのポイント
ヤマメやサクラマスは、清冽な水を好み、流れのある場所や水深のある淵、そしてそれらが連続するような変化に富んだ地形に潜んでいます。
- 瀬 (Riffles): 川底が浅く、流れが速い場所。水中に酸素が豊富に供給され、ヤマメがエサを待ち構えていることがあります。特に、瀬の中にある石の周りや、流れが少し緩やかになる「たるみ」は好ポイントです。
- 淵 (Pools): 水深があり、流れが緩やかな場所。大型のヤマメやサクラマスが休息したり、身を隠したりしています。淵の流心脇や、かけあがり(水深が急に浅くなる場所)が狙い目です。
- 堰堤下 (Below Weirs): 堰堤は魚の遡上を一時的に妨げるため、その下流には魚が溜まりやすい傾向があります。特に放水がある場合は、流れの変化が生まれ、好ポイントとなることがあります。
- 合流点 (Confluences): 支流が本流に流れ込む場所は、水温や水質の異なる水が混ざり合い、ベイトフィッシュが集まりやすいため、それを追ってヤマメやサクラマスも集まることがあります。
- 具体的なエリアのヒント:
- 渋川周辺: 梅雨時期までは大物釣りの最盛期とされますが、6月も終わると水温上昇でヤマメは口を使わなくなる傾向があります。
- 沼田~月夜野エリア(利根漁協管轄): 渋川より上流で、水温が比較的低いため、6月後半から7月にかけてもヤマメやサクラマスが狙えます。岩本放水口付近、新鷺石橋、上牧堰堤下流などが実績ポイントとして挙げられます。
- 阪東橋周辺(群馬漁協管轄): 多くの釣り人が集まる人気エリアですが、6月を過ぎると水温上昇の影響を受けやすくなります。
- 大渡橋周辺: こちらも利根川本流のポイントとして知られています。
ヤマメやサクラマスは非常に警戒心が強い魚です。ポイントに近づく際は、水面への影を落とさないようにしたり、足音を立てないように静かにアプローチすることが重要です。また、同じポイントで粘りすぎず、反応がなければ移動する「ラン&ガン」のスタイルも有効です。特に水温が上昇しやすい6月は、朝夕のマヅメ時や、水温が比較的安定している時間帯を狙うのが良いでしょう。
シーバス狙いのポイント
シーバスは、ベイトフィッシュを求めて広範囲を回遊し、流れの変化や障害物周りに潜んでいます。
- 利根大堰周辺 (Near Tone Ozeki): 埼玉県行田市に位置するこの堰は、遡上してきたシーバスが一時的に溜まる最上流部の一大ポイントとされています。魚影は濃いですが、人気ポイントでもあるため、釣り方も工夫が必要です。
- 合流点 (Confluences):
- 渡良瀬川との合流部: 埼玉県内。ブラックバスも生息する淡水域ですが、ベイトフィッシュが豊富でシーバスも集まります。
- 江戸川との合流部: 非常に人気のポイント。利根川、江戸川双方からのシーバスを狙えます。
- 鬼怒川との合流部: 茨城県。鬼怒川からのベイトを求めてシーバスが集まります。水深があるため、カケアガリなどを丁寧に探る必要があります。
- 橋脚周り (Around Bridge Piers): 橋脚は流れに変化を生み出し、シーバスが身を寄せる格好のストラクチャーです。明暗部ができるナイトゲームでは特に有望です。
- 水門周り (Around Sluice Gates): 長門川水門や逆水門(常陸川水門)など、支流が本流に流れ込む水門は、ベイトが集まりやすく、シーバスの待機場所となります。特に雨後などで水の動きが良い時はチャンスです。
シーバス釣りでは、潮の動き(潮汐)が釣果に大きく影響します。一般的に、潮が動いている時間帯、特に下げ潮が良いとされますが、ポイントやベイトの状況によって最適なタイミングは異なります。デイゲーム(日中)とナイトゲーム(夜釣り)では、シーバスの行動パターンや有効なルアーも変わってくるため、時間帯に合わせた戦略が必要です。
シーバスフィッシングについては以下の記事も参考にしてみてください。
ブラックバス狙いのポイント
ブラックバスは、障害物や地形変化に身を潜め、獲物を待ち伏せする習性があります。
- アシ際・護岸際 (Reed Beds / Revetments): アシの根元や護岸の基礎などは、バスが隠れやすく、ベイトフィッシュも集まる一級ポイントです。
- テトラ帯 (Tetrapod Areas): テトラポッドが複雑に入り組んだ場所は、バスにとって絶好の隠れ家となります。穴撃ちや、テトラの切れ目を丁寧に探るのが有効です。
- 流れ込み・インレット (Inlets): 小さな川や水路が本流に流れ込む場所は、水温変化や酸素供給があり、ベイトフィッシュと共にバスも集まりやすいポイントです。雨の後などは特に有望です。
- 橋脚下 (Under Bridge Piers): 日差しを遮るシェード(日陰)となり、バスが好んで着くポイントです。流れの変化も期待できます。
- ワンド奥のカバー (Cover in the Back of Coves/Inlets): ワンドの奥まった場所にある倒木や水生植物などのカバーは、特にラージマウスバスが好むポイントです。
- 具体的なエリアのヒント:
- 渡良瀬川との合流部周辺: スモールマウスバスの実績が高いエリアです。
- 利根川江戸川合流部: 広大なエリアで、多くのバスがストックされています。
- 新利根川や霞ヶ浦水系の流入河川: 利根川本流ではありませんが、近隣エリアとしてバス釣りの情報が豊富です。これらのエリアの考え方は本流にも応用できます。
おかっぱり(岸釣り)では、足元の変化やちょっとしたカバーも見逃さず、丁寧に探ることが重要です。6月はトップウォータープラグへの反応も良くなる時期なので、水面を意識した釣りも楽しめます。
バス釣りについては以下の記事も参考にしてみてください。
【完全ガイド】スモールマウスバス釣りの始め方!初心者向け釣り方・ルアー・タックル徹底解説
ニジマス狙いのポイント
ニジマスは、流れのある場所を好み、ヤマメよりもやや水温変化に強いとされています。
- 流れの筋・瀬 (Current Seams / Riffles): ヤマメと同様に、流れの中や瀬脇に定位していることがあります。特に、流れが複雑に変化する場所や、石裏の反転流は狙い目です。
- 淵やトロ場 (Pools / Slow-flowing Deep Areas): 深みのある場所で休息していることもあります。特に、瀬からの流れ込みがある淵は有望です。
- 放流実績のあるエリア: 漁協によってニジマスが放流されているエリアは、当然魚影が濃くなります。群馬漁協の冬季ニジマス釣り場(期間外でも魚が残っている可能性あり)や、春に放流が行われた区間などをチェックしてみましょう。
- 群馬漁協冬季ニジマス釣り場(前橋市内、上毛大橋~中央大橋): 冬季限定の釣り場ですが、シーズンオフでも魚が残っていることがあり、広大なエリアでニジマスを狙えます。6月は一般の遊漁券で釣りが可能です(要確認)。
- 堰堤上下 (Above/Below Weirs): 堰堤はニジマスにとっても好ポイントとなり得ます。
ニジマス、特に大型のハコスチは非常に引きが強いことで知られています。タックルはヤマメ用よりもやや強めのものを用意すると安心です。キャッチ&リリースが推奨されるエリアや、持ち帰りサイズ・尾数制限がある場合があるので、必ず漁協のルールを確認してください 32。
コイ・フナ・ウグイ狙いのポイント
これらの魚は比較的広範囲に生息しており、初心者でも手軽に狙えるターゲットです。
- 流れの緩やかな場所 (Slow-flowing Areas): ワンド状になった場所や、本流から少し外れた支流、水路などが狙い目です 。
- 公園の岸辺 (Park Banks): 足場が良く、安全に釣りが楽しめるポイントが多いです。特に、水深が適度にある場所や、杭などの障害物周りは魚が集まりやすいです 。
- 水門周り (Around Sluice Gates): 小さな水門の周りは、水の流れが変化し、エサも溜まりやすいため、コイやフナ、ウグイの好ポイントとなります。
- 水草の周り (Around Aquatic Plants): 水草は魚の隠れ家やエサ場となるため、その周辺は有望です。
- 具体的なエリアのヒント:
- 利根川沿いには多くの公園や親水施設があり、そういった場所はアクセスしやすく、これらの魚を狙うのに適しています。
- 千葉窯業前(新利根川との関連)は砂地の好ポイントとされています 。
これらの魚は、比較的簡単な仕掛けとエサで釣れるため、ファミリーフィッシングにもおすすめです。のんびりと川辺で過ごしながら、アタリを待つ時間もまた釣りの楽しみの一つです。
表1: 利根川中流域 6月のおすすめ魚種別ポイント概要
魚種 | 主なポイントのタイプ | 狙い目の地形・状況 |
ヤマメ・サクラマス | 瀬、淵、堰堤下、合流点 | 流れの変化、石周り、水深のある場所、水温が比較的低いエリア |
シーバス | 利根大堰、主要河川合流部、橋脚周り、水門周り | 流れの変化、明暗部、ベイトフィッシュの有無、潮の動き |
ブラックバス | アシ際、テトラ帯、流れ込み、橋脚下、カバー | ストラクチャー周り、シェード、ベイトフィッシュの有無 |
ニジマス | 流れの筋、瀬、淵、放流実績エリア | 流れの変化、水深のある場所、酸素量の多い場所 |
コイ・フナ・ウグイ | 流れの緩やかな場所、公園の岸辺、水門周り、水草周り | 障害物周り、エサが溜まりやすい場所、足場が良い場所 |
注: 上記は一般的な傾向であり、天候や川の状況によってポイントは常に変化します。
【漁協情報】遊漁券を忘れずに!

利根川で釣りを楽しむためには、原則として管轄する漁業協同組合(漁協)が発行する「遊漁券(入漁券)」が必要です。これは、漁場の維持管理や魚の放流などに充てられる大切な資金源となります。無許可での釣りは密漁にあたるため、必ず事前に購入しましょう。利根川中流域は主に「群馬漁業協同組合」と「東毛漁業協同組合」の管轄エリアに分かれています。釣行するエリアに合わせて、適切な遊漁券を選びましょう。
群馬漁業協同組合エリア
群馬漁協は、利根川本流の広範囲と、その支流を管轄しています。
- 管轄エリア: 利根川本流の具体的な区間としては、坂東大堰下流端から福島橋下流端までなどが含まれます。詳細な管轄図は群馬漁協のウェブサイトやフィッシュパスなどのオンラインサービスで確認できます。
- 対象魚種と料金(例):
- 全魚種(アユを除く)日釣券: 2,000円程度から(現場売りは割増料金あり)。
- 年券も用意されています。
- 料金は魚種や漁法によって異なる場合がありますので、最新情報を確認してください。
- 購入場所:
- オンライン: フィッシュパス、JTBレジャーチケット(コンビニ発券、セブンチケット などで購入可能です。オンライン購入は釣りを始める30分前までに完了させることが推奨されています 。
- 取扱釣具店・コンビニ: 群馬県内の多くの釣具店や一部コンビニエンスストアでも取り扱っています 。
- 現場売り: 漁場監視員から直接購入することも可能ですが、割増料金となる場合があります。
- 6月の規則:
- ヤマメ・イワナ・サクラマスは3月1日から9月20日までが漁期です。
- アユは6月頃に解禁となります(要確認。
- 持ち帰り制限や体長制限、キャッチ&リリース区間などが設定されている場合があるため、必ず遊漁規則を確認してください。坂東大堰(魚道を含む)は通年禁漁となっています。
群馬漁協の管轄エリアは広大で、ヤマメ、サクラマス、ニジマス(ハコスチ含む)、アユ、コイ、フナ、ウグイなど多様な魚種がターゲットとなります。特に春にはヤマメやニジマスの成魚放流も行われています。
東毛漁業協同組合エリア
東毛漁協は、利根川中流域の群馬県東部エリアと、その支流(広瀬川、粕川、早川など)を主に管轄しています。
- 管轄エリア: 利根川本流については、福島橋下流端より加須市地先まで。特筆すべきは、五料橋下流端から下流は左岸のみが東毛漁協の利用範囲となる点です。右岸は異なる漁協の管轄となるため注意が必要です。詳細な漁場図は東毛漁協のウェブサイトやフィッシュパスで確認しましょう。
- 対象魚種と料金(例):
- 雑魚日釣券(アユを除く魚種): 1,000円。
- 年券もあります。
- 料金は魚種や漁法(投網など)によって異なります。
- 購入場所:
- オンライン: フィッシュパスで購入可能です。
- 取扱釣具店・コンビニ: 太田市や伊勢崎市などの釣具店(上州屋新太田店、木村釣具店、つり具おおつか伊勢崎店など)や一部コンビニで取り扱っています 。
- 6月の規則:
- ヤマメ・イワナ・サクラマスは3月1日から9月20日までが漁期です 。6月はこれらの魚を狙えます。
- コイ・フナ・ウグイ・ドジョウ・ナマズは1月1日から8月31日までが漁期です。
- アユの解禁日は別途公示されます。
- 釣り専用区やルアー釣り禁止区間、特定の漁具の禁止事項など、詳細な遊漁規則が定められていますので、必ず確認してください 。
東毛漁協エリアは、本流だけでなく、比較的穏やかな流れの支流も多く、初心者でも親しみやすいポイントが含まれています。
表2: 利根川中流域 主要漁協 遊漁券情報まとめ
漁協名 | 主な管轄エリア(利根川本流) | 6月に狙える主な魚種(要規則確認) | 日釣券料金目安(雑魚) | オンライン購入 | 主な取扱店・購入方法 |
群馬漁業協同組合 | 坂東大堰下流端~福島橋下流端など | ヤマメ、サクラマス、ニジマス、アユ(解禁後)、コイ、フナ、ウグイ | 2,000円~ | 可 | フィッシュパス、JTB、セブンチケット、管内釣具店、コンビニ、現場監視員 |
東毛漁業協同組合 | 福島橋下流端~加須市地先(五料橋下流より下流は左岸のみ) | ヤマメ、サクラマス、コイ、フナ、ウグイ、ナマズ、アユ(解禁後) | 1,000円 | 可 | フィッシュパス、管内釣具店(上州屋新太田店など)、コンビニ |
注: 料金や規則は変更される場合があります。必ず釣行前に各漁協の最新情報を確認してください。
初心者向け!魚種別カンタン釣り方入門

さあ、いよいよ実践編です!ここでは、利根川中流域で6月に狙える人気の魚種別に、初心者の方でも挑戦しやすい釣り方と、基本的なタックル(道具)、そしてちょっとしたコツをご紹介します。
ヤマメ・サクラマスのルアー&餌釣り入門
ヤマメやサクラマスは警戒心が強く、繊細なアプローチが求められますが、その分釣り上げた時の喜びは格別です。
ルアーフィッシング
- おすすめルアー:
- ミノー (Minnow): 小魚を模したルアーで、渓流釣りの定番。5cm前後のシンキングミノー(沈むタイプ)が基本です 。流れの速い場所でも操作しやすく、底付近を狙えます。カラーは、アユやヤマメ稚魚を模したナチュラル系(シルバー系、アユカラー)、アピール力の高いゴールド系やチャート系、活性が低い時に有効なブラック系など、状況に合わせて使い分けます 。重さは3g~7g程度が中心です。メガバスのGH46 ハンプバックFS やバスデイのシュガーミノーシリーズ などが人気です。
- スプーン (Spoon): 金属製のシンプルなルアー。投げて巻くだけでも釣れるため、初心者にも扱いやすいです 。ミノーで反応がない時のローテーションにも。
- スピナー (Spinner): ブレードが回転してアピールするルアー。こちらも投げて巻くだけでOK 。
- 基本タックル:
- ロッド (Rod): 5フィート6インチ~6フィート(約1.7m~1.8m)程度の渓流用スピニングロッド。UL(ウルトラライト)~L(ライト)クラスの硬さが一般的です 。
- リール (Reel): 1000番~2000番クラスの小型スピニングリール。ハイギアタイプだと糸ふけを素早く回収できて便利です。
- ライン (Line): ナイロンラインの4lb(ポンド)前後が扱いやすくおすすめです 。PEライン(0.6号程度)を使う場合は、先端にフロロカーボンのリーダー(1.5号程度、30~60cm)を結びます 。
- 簡単なアクション:
- アップクロスキャスト (Upstream Cross Cast): 自分より斜め上流に投げ、ルアーを流れより少し速くリトリーブし、自分の正面を通過させる基本的な攻め方。
- ダウンクロスキャスト (Downstream Cross Cast): 自分より斜め下流に投げ、流れに乗せてルアーを扇状に探る方法。特に活性の低い魚に有効です。
- トゥイッチング (Twitching): 竿先をチョンチョンと小刻みに動かし、ルアーに不規則な動きを与えて魚にアピールします。強弱や頻度を変えて反応を見ましょう。
- リフト&フォール (Lift & Fall): ルアーを一旦底まで沈め、竿を煽って持ち上げてから再び沈める動作を繰り返します。
- 釣り方のコツ:
- 流れの変化(ヨレ、反転流)や障害物(岩、倒木)の周りを丁寧に探りましょう 。
- ヤマメは基本的に流れてくるエサを待ち構えています。ルアーを自然に流し込むイメージが大切です。
- アタリは「コンッ」という明確なものから、ルアーの動きが止まったり、重みが乗るような微妙なものまで様々です。
餌釣り(ミャク釣り)
- おすすめの餌:
- 川虫 (River Insects): キンパク、クロカワムシ、ヒラタなど、現地の川で採取できるものが最も効果的です。採取方法は、下流にタモを構え、上流の石をひっくり返して捕まえます 。
- ミミズ (Earthworms): 「キヂ」とも呼ばれ、万能餌として知られています 。
- イクラ (Salmon Roe): 食い渋った時や、放流された魚に有効な場合があります。
- 基本タックルと仕掛け:
- 竿 (Rod): 5.3m~7m程度の渓流竿(ノベ竿)。利根川本流のような広い場所では9m以上の長竿が有利なこともあります。ダイワの「プライム本流」は利根川でのテストを経て開発されたモデルです。
- 道糸 (Main Line): ナイロンまたはフロロカーボンの0.2号~0.8号。水温が低く活性が低い時期や小型狙いなら細め、大型狙いや川虫以外の餌を使う場合は太めが良いでしょう。
- ハリス (Leader/Tippet): 道糸よりやや細いものを使うか、道糸を通しで使います。
- 目印 (Indicator): ナイロンや発泡素材のものを3~4個、見やすい間隔で取り付けます。アタリを取るために重要です。
- オモリ (Sinker): ガン玉のB~4B程度。流れの速さや水深に合わせて重さを調整します。底波にエサを自然に流すのが基本です。
- ハリ (Hook): ヤマメ針や渓流針の6号~9号。餌の大きさに合わせます。
- 釣り方のコツ:
- ポイントのやや上流に仕掛けを振り込み、エサが自然に底付近を流れるように竿を操作します 。
- 目印の動きに集中し、止まったり、沈んだり、横にずれたりする不自然な動きがアタリです 。
- アワセ(フッキング)は、竿をスッと立てるように行います。川虫など小さい餌は即アワセ、ミミズなど大きい餌は一拍置いてからアワセると良いでしょう。
- 立ち位置が重要で、ポイントの真正面に立つと仕掛けをコントロールしやすくなります。
シーバスのルアーフィッシング入門
シーバスは引きが強く、ルアーへの反応も良いため、初心者でもエキサイティングな釣りが楽しめます。
- おすすめルアー:
- ミノー (Minnow): 9cm~12cm程度のフローティング(浮くタイプ)やシンキング(沈むタイプ)が基本。イナッコやアユなどのベイトフィッシュに似せたカラーや形状を選びましょう。シマノのサイレントアサシンやimaのkomomoなどが有名です。
- バイブレーション (Vibration): 広範囲を効率よく探れ、深場も攻略できます。7cm~9cm、15g~28g程度が使いやすいでしょう。バスデイのレンジバイブやコアマンのアイアンプレートなど。
- シンキングペンシル (Sinking Pencil): 弱った小魚を演出しやすく、スレたシーバスにも有効です。
- トップウォーター (Topwater): 水面で誘うルアー。シーバスが水面を割って出るバイトは迫力満点です。
- 基本タックル:
- ロッド (Rod): 8フィート6インチ~9フィート6インチ(約2.6m~2.9m)程度のシーバス用スピニングロッド。ML(ミディアムライト)~M(ミディアム)クラスが汎用性が高いです。
- リール (Reel): 3000番~4000番クラスのスピニングリール。
- ライン (Line): PEラインの0.8号~1.5号が主流。先端にナイロンまたはフロロカーボンのリーダー(16lb~25lb程度、約1m)を結びます。
- 簡単なアクション:
- ただ巻き (Steady Retrieve): 基本中の基本。ルアーが持つ本来のアクションで誘います。リトリーブスピードを変えることで、ルアーの潜行深度を調整したり、シーバスの反応を見たりします。
- ストップ&ゴー (Stop & Go): ただ巻きの途中でリトリーブを止め、食わせの間を作ります。
- リフト&フォール (Lift & Fall): バイブレーションなどでボトム(川底)を取り、竿をしゃくり上げてルアーを浮かせ、再び沈める動作を繰り返します。
- ドリフト (Drift): 流れに乗せてルアーを自然にポイントへ送り込むテクニック。特にナイトゲームで有効です。
- 釣り方のコツ:
- ベイトフィッシュを意識する: シーバスが何を捕食しているか(イナッコ、アユ、ハクなど)を観察し、ルアーのサイズやカラーを合わせることが重要です。
- 潮回りをチェックする: 特に河口に近いエリアでは潮の動きが釣果を大きく左右します。一般的に下げ潮が良いとされますが、ポイントによって異なります。
- 明暗部を狙う: 橋脚周りや常夜灯のある場所では、明るい場所と暗い場所の境目(明暗部)にシーバスが潜んでいることが多いです。ナイトゲームの鉄板ポイントです。
- 水の色やベイトの種類でルアーカラーを選ぶ: 水が濁っている時はチャート系やゴールド系などのアピールカラー、澄んでいる時はナチュラルカラー、夜光虫が発生している時はブラック系やピンクベリー系が有効な場合があります。初心者はまず、その場にいる小魚に似た色や、目立つ色から試してみると良いでしょう。
ブラックバスのルアーフィッシング入門
ブラックバスはルアーへの反応が良く、多彩な釣り方で楽しめる人気のターゲットです。
- おすすめルアー:
- ワーム (Worms):
- 種類: ストレート系(ゲーリーヤマモトのカットテール など)、シャッドテール系(ケイテックのスイングインパクト、O.S.Pのドライブシャッドなど)、クロー系(O.S.Pのドライブクロー など)、ホッグ系(ノリーズのエスケープツインなど)、高比重系(デプスのカバースキャット など)、バックスライド系(ゲーリーヤマモトのファットイカ など)。特に「山田たぬき」はその万能性から非常におすすめです。
- リグ (Rigs): ノーシンカー(重りをつけない)、テキサスリグ、ダウンショットリグ、ネコリグ、フリーリグ、スプリットショットリグなど、状況に合わせて使い分けます。初心者はまず、扱いやすいノーシンカーやテキサスリグから始めると良いでしょう。
- トップウォーター (Topwater): 6月は水面を意識したバスが多く、トップウォータープラグへの反応が期待できます。ポッパー(メガバスのPOPXなど)、ペンシルベイト、ノイジー系(デプスのでかダッヂ など)があります。
- クランクベイト (Crankbaits): 広範囲を効率よく探れるルアー。シャロークランク(浅場用)は、水門周りやアシ際で有効です。濁りが入った時はスピナーベイトと共に効果を発揮します。
- スピナーベイト (Spinnerbaits): アピール力が高く、濁った水や広範囲を探るのに適しています。キュアホップスピン7gのような小型のものから、アピール重視の大きめのものまで様々です。
- ワーム (Worms):
- 基本タックル:
- スピニングタックル(軽めのルアー、繊細な釣りに):
- ロッド: 6フィート~6フィート6インチ(約1.8m~2.0m)程度、L(ライト)~ML(ミディアムライト)パワーのスピニングロッド。
- リール: 2000番~2500番クラスのスピニングリール。
- ライン: フロロカーボンラインの4lb~6lb、またはナイロンラインの5lb~8lb。
- ベイトタックル(重めのルアー、カバー撃ちなどに):
- ロッド: 6フィート6インチ~7フィート(約2.0m~2.1m)程度、M(ミディアム)~MH(ミディアムヘビー)パワーのベイトキャスティングロッド。
- リール: ベイトキャスティングリール。
- ライン: フロロカーボンラインの10lb~16lb、またはナイロンラインの12lb~20lb。
- 初心者の方には、まずライントラブルが少なく扱いやすいスピニングタックルから始めるのがおすすめです。
- スピニングタックル(軽めのルアー、繊細な釣りに):
- 簡単なアクション:
- ワーム: ズル引き(底をゆっくり引いてくる)、リフト&フォール(持ち上げて落とす)、シェイク(小刻みに震わせる)など。6月はワームを落とし込むフォーリングのアクションも重要です。
- トップウォーター: ポーズ(一時停止)を活かしたアクションや、ドッグウォーク(竿先でルアーを左右に首振りさせる)など。
- クランクベイト・スピナーベイト: 基本はただ巻き(一定速度でリールを巻く)です。
- 釣り方のコツ:
- アシ際、テトラ、倒木などのストラクチャー(障害物)やカバー(隠れ家)を丁寧に探りましょう。
- 雨の後や水が濁った時、流れ込みがある場所はバスが集まりやすいチャンスポイントです。
- おかっぱり(岸釣り)では、足元のシェード(日陰)やアシの際なども見逃さずにチェックしましょう。
- ブラックバス釣りはルアーの種類やテクニックが非常に豊富ですが、初心者はまず、扱いやすいワーム(ノーシンカーのストレートワームやシンプルなテキサスリグなど)と、基本的なハードルアー(小型のクランクベイトやスピナーベイトなど)から始めると、多くの状況に対応でき、釣りの楽しさを感じやすいでしょう。
ニジマス(ハコスチ含む)のルアー・餌釣り入門
ニジマスは美しい魚体と強い引きが魅力です。特にハコスチはパワフルなファイトが楽しめます。
- ルアーフィッシング:
- おすすめルアー: ミノー(6cm~7cm、スプーン。バスデイのシュガーミノーSG70Fやシュガーミノーボトムトゥイッチャー50ESなどが実績があります。
- タックル: ヤマメ用タックルと共用可能です。
- アクション: ダウンクロス(下流斜め)にキャストし、ゆっくりとリトリーブするのが基本です。
- 餌釣り:
- おすすめの餌: 川虫、ミミズ、イクラなど、一般的な渓流魚向けの餌が有効です 。
- 仕掛け・タックル: ヤマメ用の餌釣りタックルと共用できます。
- 釣り方のコツ:
- 放流ポイントの周辺は魚影が濃いことが多いです。
- 流れの変化がある場所や、水深のある場所を探ってみましょう。
- キャッチ&リリース区間や持ち帰りに関するルールが設定されている場合があるので、必ず事前に確認してください。
- 「ハコスチ」は群馬県が誇るブランドニジマスで、その力強い引きは釣り人を虜にします。冬季釣り場が有名ですが、春の放流もあるため、6月でも出会える可能性があります。
コイ・フナ・ウグイの簡単餌釣り入門
これらの魚は身近なポイントで手軽に狙え、釣りの入門に最適です。
- コイ (Carp):
- 餌: 吸い込み仕掛け用の練り餌、食パン、サツマイモやイモようかん、タニシ、カラスガイ 111、市販のコイ用スティック餌(いもにんにくなど。
- 仕掛け: ブッコミ釣り(投げ込み釣り)が一般的です。オモリが道糸を自由に動く「中通しオモリ」を使うと、コイに違和感を与えにくいです。
- タックル: 3m~4.5m程度の投げ竿や万能竿、スピニングリール3000番~4000番、道糸はナイロン4号~5号程度。
- フナ (Crucian Carp):
- 餌: グルテン餌 、赤虫、ミミズ、市販の練り餌。
- 仕掛け: ウキ釣りが基本。タナ(水深)を底近くに合わせるのが一般的です。
- タックル: 1.5m~3.6m程度のノベ竿(リールのない竿)が手軽です。市販のフナ釣り用仕掛けセットも便利です。
- ウグイ (Dace):
- 餌: サシ(ウジ虫)、ミミズ 、練り餌 、ご飯粒、ソーセージなどでも釣れます 。
- 仕掛け: ウキ釣りまたはミャク釣り(目印を使った釣り)。
- タックル: 2.7m以上のノベ竿や、渓流竿、万能小継竿などが使えます 。
表3: コイ・フナ・ウグイ 初心者向けタックル&餌
魚種 | 主な釣り方 | おすすめ竿 | リール(あれば) | 道糸目安 | 簡単な仕掛けタイプ | おすすめ餌 |
コイ | ブッコミ釣り | 投げ竿・万能竿 (3m~4.5m) | スピニング (3000~4000番) | ナイロン 4~5号 | 中通しオモリ仕掛け | 食パン、練り餌、イモ類、タニシ |
フナ | ウキ釣り | ノベ竿 (1.5m~3.6m) | なし | ナイロン 0.6~1号 | ウキ釣り仕掛け | グルテン餌、赤虫、ミミズ、練り餌 |
ウグイ | ウキ釣り/ミャク釣り | ノベ竿・渓流竿・万能小継竿 (2.7m~) | なし | ナイロン 0.4~0.8号 | ウキ/ミャク釣り仕掛け | サシ、ミミズ、練り餌、ご飯粒 |
これらの魚は、特別なテクニックがなくても比較的簡単に釣れるため、釣りの楽しさを手軽に味わうことができます。
安全第一!利根川釣行 必須の準備と心構え

楽しい釣りは、安全があってこそ。広大な利根川では、特に自然を相手にするレジャーであることを忘れずに、万全の準備と心構えで臨みましょう。
これだけは揃えたい!必須&便利アイテム
- 必須アイテム:
- ライフジャケット: 万が一の落水に備え、必ず着用しましょう。動きやすい腰巻タイプや肩掛けタイプもあります。
- 滑りにくい履物: 川岸や川底は滑りやすい場所があります。ウェーダーを着用する場合はフェルト底やスパイク底のもの、スニーカーでも滑りにくい靴を選びましょう 。
- 帽子: 熱中症対策や、木の枝などからの頭部の保護に役立ちます。
- 偏光サングラス: 水面のギラつきを抑え、水中が見やすくなるだけでなく、飛んでくるルアーや仕掛けから目を守ります。
- レインウェア: 天候の急変に備えましょう。透湿防水素材のものだと快適です。
- 飲み物: 特に6月は日差しが強くなると暑くなるため、水分補給はこまめに行いましょう。
- 救急セット: 絆創膏、消毒液、虫刺され薬など、最低限の応急処置ができるように準備しておくと安心です。
- 遊漁券: 事前に購入し、釣行中は必ず携帯しましょう。
- あると便利なアイテム:
- ウェーダー: 川の中に入って釣りをする場合に必要です。胸まであるチェストハイタイプや腰までのウエストハイタイプがあります。
- ウェーディングスタッフ: 川を渡る際や、川底の状況を確認するのに役立ちます。転倒防止にも繋がります 。
- ヘッドライト・ネックライト: 朝マヅメや夕マヅメ、夜釣りの際には必須です。
- 虫除けスプレー: 夏場は蚊やブヨなどの虫が多くなります。
- 日焼け止め: 紫外線対策を忘れずに 。
- タオル、着替え: 濡れたり汗をかいたりした時のために 。
- フィッシュグリップ、プライヤー: 魚を安全に掴んだり、針を外したりするのに便利です。
- クーラーボックス: 飲み物を冷やしたり、持ち帰る魚を保冷したりするのに使います(持ち帰り可能な魚種・サイズの場合)。
川の危険と安全対策
自然の川には、予期せぬ危険が潜んでいることもあります。安全対策をしっかりと行いましょう。
- 天候・水位の確認:
- 釣行前には必ず天気予報、河川情報(水位・雨量など)を確認しましょう。「群馬県水位雨量情報システム」などでリアルタイムの情報を得ることができます。
- 上流で大雨が降ると、下流では晴れていても急に増水する「鉄砲水」が発生する危険性があります。特に注意が必要です。
- 川での行動:
- 無理な渡渉(川を横切ること)は絶対にやめましょう。流れが緩やかに見えても、川底の状況や水深は見た目以上に危険な場合があります。
- 川の中を歩く際は、足元をウェーディングスタッフなどで確認しながら慎重に進みましょう 117。苔の生えた石は特に滑りやすいので注意が必要です。
- 単独での釣行はできるだけ避け、複数人で行動するか、釣行場所や帰宅予定時刻を家族や友人に伝えておきましょう 。
- ウェーディング時の注意:
- 初めての場所では、干潮時など明るい時間帯に下見をして、地形や深みを確認しておくと安全です。
- 河口に近いエリアではアカエイに注意が必要です。すり足で歩く、エイガードを着用するなどの対策をしましょう。
- 急に深くなっている場所(深み)にはまらないように、常に足元を意識しましょう 。
- その他:
- 熱中症対策: 6月でも日差しが強い日は熱中症のリスクがあります。こまめな水分補給と適度な休憩を心がけましょう。
- 落雷: 雷の音が聞こえたり、稲光が見えたりした場合は、速やかに釣りを中断し、安全な場所に避難してください。
安全は全てにおいて優先されます。事前の情報収集(天気予報、水位情報 など)と、現場での慎重な判断が、楽しい釣りのためには不可欠です。特に初心者の方は、川の状況を過小評価せず、常に安全マージンを持った行動を心がけましょう。
みんなで楽しむために。釣り場のマナーとルール
釣り場は、私たち釣り人だけでなく、地域住民の方々や他のレジャーを楽しむ人々にとっても大切な場所です。お互いが気持ちよく利用できるよう、マナーとルールを守りましょう。
- ゴミは必ず持ち帰る: 釣りで出たゴミ(仕掛けのパッケージ、空き缶、弁当の容器など)は、必ず全て持ち帰りましょう。美しい釣り場を未来に残すための基本です。
- 先行者への配慮: 先に釣りをしている人がいたら、挨拶をし、邪魔にならないように十分な距離をとってから釣りを始めましょう。
- 駐車マナー: 駐車禁止場所や、地域住民の迷惑になるような場所への駐車は絶対にやめましょう。指定された駐車場を利用するか、迷惑のかからない場所に停めましょう。
- 漁協のルール(遊漁規則)の遵守: 各漁協が定める遊漁規則(禁漁区、禁漁期間、体長制限、持ち帰り制限など)を必ず守りましょう。
- キャッチ&リリースについて: 釣った魚を持ち帰らずに再放流(リリース)する場合は、魚へのダメージを最小限に抑えるように心がけましょう。
- できるだけ素早くリリースする。
- 魚に触れる際は、手を水で濡らしてから優しく扱うか、ランディングネットの中で針を外す。
- 魚を地面に直接置かない。
- バーブレスフック(カエシのない針)の使用が推奨されます。キャッチ&リリース区間では義務付けられていることもあります。
マナーを守り、ルールを遵守することは、釣り場の環境保全に繋がり、将来も私たちが釣りを楽しめるようにするために非常に重要です。特に初心者の方は、釣りの技術だけでなく、こうした釣り人としての心構えも身につけていきましょう。
まとめ

6月の利根川中流域は、ヤマメやサクラマスといった清流のターゲットから、シーバス、ブラックバスといったエキサイティングなゲームフィッシュ、そしてコイやフナ、ウグイといった身近な魚たちまで、実に多様な釣りが楽しめる魅力的なフィールドです。
この記事でご紹介したポイントや釣り方、必要な道具や安全対策を参考に、ぜひ利根川での釣りに挑戦してみてください。広大な利根川も、一つ一つのポイントを丁寧に探っていけば、きっと素晴らしい出会いが待っているはずです。
何よりも大切なのは、安全に注意し、自然と他の釣り人に敬意を払うこと。そして、釣りのプロセスそのものを楽しむ心です。
さあ、準備を整えて、6月の利根川で素晴らしい釣りの思い出を作りましょう!安全に気をつけて、楽しんでくださいね!