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【完全ガイド】テナガエビ釣りを始めよう!初心者向け仕掛け・エサ・ポイント選びのコツ

テナガエビ釣りは、手軽に楽しめて、しかも食べても美味しいとあって、ファミリーフィッシングや入門者にも人気のターゲットです。この記事では、テナガエビ釣りに初めて挑戦する方が、必要な道具から釣り方、ポイント選び、そして釣ったテナガエビの扱い方まで、網羅的に理解できるように、専門的な知識を交えながら分かりやすく解説します。多摩川のような有名な釣り場をイメージしながら、一般的なテナガエビ釣りのノウハウを学び、釣果アップを目指しましょう。

Contents
  1. テナガエビ釣りへGO!まずは基本をチェック
  2. これだけは揃えたい!テナガエビ釣りの基本タックル(道具)
  3. テナガエビ釣りの基本仕掛けと作り方
  4. テナガエビが喜ぶ!おすすめのエサと付け方
  5. 釣果アップの秘訣!テナガエビのポイント選び
  6. テナガエビ釣りの実践テクニック
  7. 釣ったテナガエビの持ち帰り方と下処理
  8. 安全にテナガエビ釣りを楽しむために
  9. まとめ:テナガエビ釣りに挑戦して、楽しい一日を!

テナガエビ釣りへGO!まずは基本をチェック

テナガエビ釣りは、身近な川や湖で楽しむことができる、奥深い魅力を持った釣りです。特に初夏から秋にかけてのシーズンには、多くの釣り人で賑わいます。この時期はテナガエビの繁殖期にあたり、浅瀬に上がってくるため、比較的簡単に釣ることができます。

本記事では、テナガエビ釣りの魅力に触れつつ、初心者がつまずきやすいポイントを丁寧に解説し、釣りの準備から実釣、そして釣った後の処理まで、一連の流れをなるべく分かりやすくサポートします。

万が一わからなかったら申し訳ございません(>_<)

テナガエビってどんな生き物?

テナガエビは、その名の通り長い手が特徴的なエビで、河川の河口域から中流域、湖沼などの淡水・汽水域に生息しています。夜行性で、日中は石の下や護岸の隙間、水草の陰などに隠れています。縄張り意識が強く、他の個体と争う姿も見られます。寿命は1年から3年ほどで、大きいものでは体長20cmを超えることもあります。

テナガエビ釣りのシーズンと時間帯

テナガエビ釣りの主なシーズンは、水温が上昇する初夏から秋口にかけてです。特に6月から7月下旬は産卵期にも重なり、浅場で活発に活動するため、絶好の狙い目となります。

時間帯については、テナガエビは夜行性のため、基本的には朝マズメ(日の出前後)や夕マズメ(日の入り前後)に活性が高まります。日中でも、日陰になる場所や障害物の周り、あるいは水が濁っている状況下では十分に釣果が期待できます。曇りや小雨の日も、テナガエビの警戒心が薄れやすく、釣りやすい条件と言えるでしょう。

これだけは揃えたい!テナガエビ釣りの基本タックル(道具)

テナガエビ釣りは、比較的シンプルな道具で楽しむことができます。ここでは、初心者が最初に揃えるべき基本的なタックルを紹介します。

テナガエビ釣りに必要な道具リスト

テナガエビ釣りに最低限必要な道具は以下の通りです。

  • 竿(ロッド): 1.5mから3m程度の短めのものが扱いやすいです。渓流竿や万能竿、小物釣り用のノベ竿などが適しています。足場の高さや狙うポイントまでの距離を考慮して選びましょう。リールは基本的には使用しません。
  • 道糸(釣り糸): ナイロンラインの0.8号から1.5号程度が一般的です。竿の長さと同じか、少し短めにしておくと操作性が向上します。
  • ウキ: 小型で感度の良い玉ウキやシモリウキ、トウガラシウキなどが使われます。テナガエビの繊細なアタリを捉えるためには、適切な浮力調整が重要です。
  • オモリ: ガン玉や板オモリを使用します。ウキの浮力に合わせて、ウキがゆっくり沈むように調整します。
  • ハリス止め・自動ハリス止め: 道糸とハリス(ハリを結んだ糸)を簡単に接続できる便利なアイテムです。
  • ハリ: テナガエビ専用バリの2号から4号、または袖バリやタナゴバリの小型のものを選びます。テナガエビの口は小さいため、細軸で小さいハリが適しています。根掛かりも多いため、予備は多めに用意しましょう。
  • エサ: アカムシやミミズが定番です。詳細は後述します。
  • その他: ハサミ(エサや糸を切るため)、プライヤー(ハリ外し用)、釣ったテナガエビを入れるフタ付きバケツ(エアポンプがあればなお良い)、タオルなどがあると便利です。

【表】テナガエビ釣り おすすめ道具のスペック目安

道具の種類推奨スペック簡単な備考
竿(ノベ竿)1.5m ~ 3.0m操作性を重視し、釣り場の状況に合わせて選択
道糸(ナイロン)0.8号 ~ 1.5号竿の長さと同程度かやや短め
ウキ玉ウキ(3~4号程度)、小型シモリウキ感度重視、沈めて使うのが基本
オモリガン玉(B~3B程度)、板オモリウキがゆっくり沈むように調整
ハリテナガエビバリ(2~4号)、タナゴバリ(新半月など)小さく細軸のもの、予備を多めに
ハリス0.3号 ~ 0.6号、長さ5~10cm程度短めがアタリを取りやすく、根掛かりしにくい

この表は、初心者が道具を選ぶ際の目安として活用できます。釣具店で相談しながら、自分に合ったものを見つけるのも釣りの楽しみの一つです。

テナガエビ釣りの基本仕掛けと作り方

テナガエビ釣りでは、シンプルながらも奥深い仕掛けを用います。ここでは、代表的な「ウキ釣り仕掛け」の構成と作り方、そして重要なウキの調整について解説します。

これで完璧!代表的なウキ釣り仕掛け

テナガエビ釣りで最も一般的で初心者にも分かりやすいのは、「玉ウキ仕掛け」または複数の小さなウキを使った「シモリウキ仕掛け」です。基本的な構成は、竿先から順に、道糸、ウキ止め(ゴム管や爪楊枝などで固定)、玉ウキ(またはシモリウキ数個)、オモリ(ガン玉など)、自動ハリス止め(または小型サルカン)、ハリス、そしてハリとなります。

簡単ステップ!仕掛け作りの手順

  1. 道糸を竿の長さより少し短めにカットします。
  2. 道糸にウキ止めゴムを通し、玉ウキ(またはシモリウキ)をセットします。シモリウキの場合は、道糸に等間隔で複数個取り付けます。
  3. オモリ(ガン玉など)をウキの下、またはハリスの上部(ハリス止めの上など)に取り付けます。オモリの位置は、ウキの沈み具合やアタリの出方を見ながら調整します。
  4. 道糸の先端に自動ハリス止め(または小型サルカン)を結びます。自動ハリス止めは、ハリスの交換が容易になるため便利です。
  5. ハリス付きのハリをハリス止めに接続します。ハリスの長さは5cm~10cm程度と短めにするのが一般的です。

仕掛け作りは慣れれば簡単ですが、各接続部がしっかりと結ばれているか確認することが大切です。

ウキの調整がキモ!テナガエビ釣りの「沈めウキ」釣法

テナガエビ釣りにおける最大の特徴とも言えるのが、ウキの使い方です。一般的な釣りとは異なり、テナガエビ釣りではウキを水面より数cm(例えば1cmから5cm程度)沈めて使用するのが基本です。

なぜウキを沈めるのか?その理由は以下の通りです。

  • エサを確実に底へ届けるため: テナガエビは基本的に川底や障害物の底付近に生息しているため、エサを彼らの目の前に確実に届ける必要があります。ウキを沈めることで、エサが底から離れすぎるのを防ぎます。
  • 仕掛けの安定性を高めるため: ウキを水中に沈めることで、風や波の影響を受けにくくなり、仕掛けが不自然に漂うのを抑えることができます。これにより、より自然な状態でエサをテナガエビにアピールできます。
  • テナガエビに違和感を与えないため: テナガエビがエサをくわえた際に、ウキが浮いていると大きな抵抗となり、警戒してエサを離してしまうことがあります。ウキを沈めておくことで、この抵抗を最小限に抑え、テナガエビが安心してエサを食べる時間を与えることができます。

オモリの重さを調整し、仕掛けを投入した際にウキがゆっくりと水面下に沈んでいく程度にするのが理想的です。ウキ下の調整も非常に重要で、エサが川底スレスレを漂うか、わずかに底に着く状態を保つようにします。釣り場の底は平坦とは限らないため、ポイントごとに底の起伏に合わせてウキ下を微調整する丁寧さが釣果に繋がります。

迷ったらコレ!市販の仕掛けも活用しよう

仕掛け作りに自信がない、あるいは手早く釣りを始めたい初心者の方は、釣具店で販売されているテナガエビ専用の完成仕掛けを利用するのも良い方法です。これらの仕掛けは、必要なパーツがすべてセットになっており、竿に結ぶだけですぐに釣りを開始できます。

多くのテナガエビ用セット仕掛けは、ウキが適切に沈むようにあらかじめオモリのバランスが調整されているため、初心者でも「沈めウキ」釣法を実践しやすくなっています。

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テナガエビが喜ぶ!おすすめのエサと付け方

テナガエビを釣るためには、彼らが好むエサを選び、適切にハリに付けることが重要です。

テナガエビ釣りの定番エサ

テナガエビは雑食性ですが、特に動物性のエサによく反応します。

  • アカムシ (Red Chironomid Larvae): 食いが非常に良く、多くの釣り人に愛用されているテナガエビ釣りの主流エサです。釣具店で入手可能です。
  • ミミズ (Earthworms): アカムシと並んで定番のエサで、特有のニオイと味でテナガエビを誘います。食いつきも良好です。釣具店や一部のホームセンターで販売されており、細めのものがテナガエビ釣りには適しています。もちろん、庭に畑などがある方は庭で取れたものでも問題ありません。
  • その他のエサ: 上記以外にも、サシ(ウジ虫の一種)、アオイソメやジャリメといったゴカイ類も使用できます。また、虫エサが苦手な方向けには、魚肉ソーセージやカニカマを小さく切ったものでも釣れることがあります。

こうすれば釣れる!エサの付け方のコツ

エサの付け方一つで、釣果に大きな差が出ることがあります。以下のコツを押さえましょう。

  • エサは小さく付ける: テナガエビの口は小さいため、エサはごく小さく付けるのが基本です。ハリの大きさに合わせ、ハリ先がわずかに露出する程度、具体的には針の2倍程度の大きさが目安となります。
  • アカムシの付け方: 1匹から2匹程度をハリにチョンと掛けるように刺します(チョン掛け)。複数匹付ける場合も、団子状にならないように注意しましょう。
  • ミミズの付け方: ハサミで5mm~1cm程度の長さにカットして使用します。ハリに通し刺しするか、チョン掛けにします。
  • 針先を露出させる: どんなエサを使う場合でも、針先を少し露出させておくことが重要です。これにより、テナガエビがエサを口にした際にハリ掛かりしやすくなります。

エサが大きすぎると、テナガエビがエサの端だけをくわえてしまい、うまくハリ掛かりしないことがあります。また、針先が完全に隠れていると、アワセてもすっぽ抜ける原因になります。

【表】テナガエビ釣り おすすめエサ比較

エサの種類メリットデメリット/注意点主な入手場所
アカムシ食いが抜群に良い、入手しやすい活き餌の管理が必要、暑さに弱い釣具店
ミミズニオイで誘引、食いつきが良い太いものはカットが必要、活き餌の管理釣具店、ホームセンター
サシ比較的安価、生命力が強い虫が苦手な人には抵抗感があるかも釣具店
魚肉ソーセージ手軽に入手可能、虫嫌いでも扱いやすい食いは活き餌に劣る場合あり、小さくカットする必要スーパー、コンビニ

この表を参考に、釣行の状況や自身の扱いやすさを考慮してエサを選んでみてください。

釣果アップの秘訣!テナガエビのポイント選び

テナガエビを効率よく釣るためには、彼らが潜んでいる場所を見つけ出す「ポイント選び」が非常に重要です。

テナガエビはどこに隠れている?基本的な探し方

テナガエビのポイント選びの**キーワードは「障害物」と「日陰」**です。彼らは臆病な性格で、外敵から身を守れる場所に好んで潜んでいます。

  • 障害物周り (Around Obstructions):
    • 消波ブロック(テトラポッド)の隙間や穴: 最も代表的なポイントです。複雑に入り組んだ構造が、テナガエビにとって絶好の隠れ家となります。
    • 石積み、ゴロタ石の隙間: 川岸の石積みや、川底に点在する大きめの石(ゴロタ石)の間も有望なポイントです。
    • 護岸の割れ目や水抜き穴、杭の周り: 一見すると見過ごしがちな場所ですが、護岸のコンクリートの割れ目や水抜き用のパイプの中、水中に打たれた杭の根元などもテナガエビが潜んでいることがあります。
    • 流木や沈んでいるゴミの周り: 川底に沈んだ流木や、空き缶などの人工的な障害物の周りもチェックしてみましょう。
    • 水草の根元や茂み: 水生植物が茂っている場所では、その根元や葉の陰も隠れ家となります。
  • 日陰を狙え! (Target Shady Areas!):テナガエビは夜行性のため、日中は明るい場所を避け、物陰に潜んでいます。したがって、橋の下や、岸辺の樹木、あるいは消波ブロックや石積みが作る日陰部分を重点的に狙うのが効果的です。
  • 流れの緩やかな場所 (Areas with Gentle Current):テナガエビは強い流れを嫌う傾向があります。そのため、川本流の中でも流れがよどんでいる場所、ワンド(入り江状の地形)、または障害物によって流れが緩やかになっている場所を探しましょう。

初めて訪れる釣り場では、可能であれば干潮時に一度足を運び、川底の地形や障害物の位置などを観察しておくと、満潮時のポイント選びに大いに役立ちます。テナガエビ釣りは、ただ仕掛けを投入するだけでなく、彼らの隠れ家を積極的に「探す」ことが釣果に繋がるのです。

どのくらいの深さが良い?水深の目安

テナガエビは、意外にも比較的浅い場所に生息しています。一般的には、水深数十cmから1m程度の場所を好みます。シーズン中の活性が高い時期には、長靴で歩けるような水深20cm程度の非常に浅い場所で見つかることも珍しくありません。

釣りを始める際は、まず足元の手前の浅場から丁寧に探っていくのがセオリーです。そこでアタリがなければ、少しずつ沖の深みや、より複雑な障害物の周りへと探る範囲を広げていきましょう。初心者は、深場を狙うよりも、まずは確実にエサを届けられる浅場の障害物周りを丁寧に攻めることが釣果への近道です。

汽水域でのポイント選びと潮の影響

テナガエビは、河川の河口付近などの汽水域(淡水と海水が混じり合う水域)にも多く生息しています。このような場所では、潮の干満によって水位や流れの速さが刻々と変化するため、その影響を考慮したポイント選びが重要になります。

一般的に、潮が満ちてくる「上げ潮」のタイミングでは、それまで干上がっていた浅場の障害物が水に浸かり、テナガエビの新たな隠れ家となるため、ポイントが増えて釣りやすくなると言われています。逆に、潮が引いていく「下げ潮」のタイミングでは、川の流れと合わさって流速が速くなりすぎ、釣りが難しくなることもあります。

ただし、場所によっては潮位が低い方が狙いやすいポイントが現れることもあるため、一概には言えません。重要なのは、潮の動きによってテナガエビの居場所や活性が変化することを理解し、潮止まり前後(満潮または干潮で潮の流れが一時的に緩やかになる時間帯)など、流れが比較的穏やかなタイミングを狙うことです。汽水域での釣りは、潮の動きを読むという、また一つ上の楽しみ方が加わります。

テナガエビ釣りの実践テクニック

ポイントを選び、仕掛けとエサの準備ができたら、いよいよ実釣です。ここでは、テナガエビを釣り上げるための具体的なテクニックを解説します。

そっと投入!仕掛けの入れ方

テナガエビは非常に警戒心の強い生き物です。仕掛けを投入する際は、水面を叩く音や不自然な動きで彼らを驚かせないように、ポイント(障害物の隙間や日陰など)にそっと静かに仕掛けを落とし込むように入れます。

狙った障害物の奥や、テナガエビが潜んでいそうな場所に正確に仕掛けを届けることが重要です。竿の長さを活かし、ポイントの直上から垂直に仕掛けを沈めていくイメージで操作しましょう。

アタリのサインを見逃すな!

仕掛けを投入し、ウキが所定の位置(水面下数cm)に沈んだら、テナガエビからのアタリを待ちます。テナガエビのアタリは、魚のようにウキが勢いよく消し込むような派手なものではなく、非常に繊細で多様な現れ方をします。

代表的なアタリの出方:

  • ウキがピクピクと小さく動く: テナガエビがエサに触れたり、ハサミで探ったりしている初期のサインです。
  • ウキが横にスーッと移動する: テナガエビがエサをくわえて、自分の隠れ家へ運ぼうとしている動きです。これは比較的明確なアタリと言えます。
  • ウキが少し沈む、またはさらに深く沈む: エサを本格的に食べようとしているか、障害物の奥へ引き込もうとしている可能性があります。
  • ウキがゆらゆらと不規則に動く: テナガエビがエサの周りをうろついたり、ためらったりしている様子かもしれません。

ウキが水面下5cm程度の位置に来るようにオモリで調整しておくと、これらの微妙な変化がより見やすくなります。偏光グラスを使用すると、水中のウキの動きや、時にはテナガエビの姿そのものも確認しやすくなり、釣りが一層面白くなります。

焦りは禁物!アワセのタイミングとコツ

テナガエビ釣りで最も重要かつ難しいのが、アワセ(フッキング)のタイミングです。アタリがあっても、絶対にすぐに竿を上げてはいけません(早アワセは禁物)

なぜ待つのか?テナガエビの捕食行動を理解する:

テナガエビは、エサを見つけると、まず大きなハサミでエサを掴みます。そして、その場ですぐに食べるのではなく、安全な自分の隠れ家(障害物の奥など)までエサを運んでから、ゆっくりと食べ始める習性があります。したがって、ハサミでエサを持っているだけの段階でアワセても、エサだけ取られたり、うまくハリ掛かりしなかったりするのです。

アワセのタイミングの目安:

  • ウキに何らかの動き(前アタリ)が現れてから、10秒から20秒、あるいはそれ以上待つのが基本です。心の中でゆっくりと20秒数える、といった方法も有効です。
  • ウキの動きが一旦止まった後や、ウキがしっかりと水中に沈み込んだり、横方向に大きく移動したりする「本アタリ」を見極めてからアワセるのが理想的です。

アワセ方(聞きアワセ):

テナガエビのアワセは、魚釣りのように「ビシッ」と強く竿をしゃくるのではなく、「聞きアワセ」という非常にソフトな方法で行います。

  1. 十分な「食わせの間」を与えた後、竿先をゆっくりと持ち上げていきます。
  2. 竿先に「ピクピクッ」とか「クンクンッ」といったテナガエビの重みや、彼らが後ろに下がる(キックバックする)ような抵抗を感じたら、それがハリ掛かりしたサインです。
  3. その感触があったら、慌てずにそのままゆっくりと、水面を滑らせるように抜き上げます。

強くアワセてしまうと、テナガエビの口が切れたり、ハサミだけが釣れてしまったり、最悪の場合は仕掛けが根掛かりしたりする原因になります。この「待つ」時間と、繊細な「聞きアワセ」がテナガエビ釣りの醍醐味であり、釣果を左右する重要な技術です。

アタリがない…そんな時の対処法

仕掛けを投入してから30秒から数分程度待ってもウキに全く反応がない場合は、そのポイントにはテナガエビがいないか、あるいは活性が低く食い気がない可能性があります。

そんな時は、以下の対処法を試してみましょう。

  • 積極的にポイントを移動する: 一つの場所に固執せず、テンポよく探るポイントを変えていきましょう。同じような障害物が連続している場所でも、テナガエビが好む「釣れる穴」とそうでない「釣れない穴」がはっきりと分かれることがあります。
  • 「誘い」を入れてみる: 仕掛けをほんの少し(数cm程度)持ち上げてから、またゆっくりと下ろす「誘い」の動作を入れると、エサが動くことでテナガエビの注意を引き、食いついてくることがあります。
  • ウキ下を再調整する: エサがしっかりと底に着いていない可能性も考えられます。特に底に起伏がある場所では、ウキ下をこまめに調整し、エサが確実にテナガエビのいる層に届くようにしましょう。
  • エサを付け直す・種類を変える: エサが取れていたり、小さくなっていたりしないか確認します。また、気分転換にエサの種類を変えてみるのも一つの手です。
  • 諦めずに再投入: アタリがあったものの途中でテナガエビがエサを離してしまった場合でも、同じポイントに再度仕掛けを投入すれば、再び食いついてくる可能性が高いです。

テナガエビ釣りは、受け身で待つだけでなく、積極的に状況を判断し、工夫を凝らすことで釣果が伸びる釣りです。

釣ったテナガエビの持ち帰り方と下処理

苦労して釣り上げたテナガエビは、ぜひ美味しくいただきたいものです。ここでは、釣ったテナガエビを新鮮な状態で持ち帰り、美味しく食べるための下処理方法を紹介します。

美味しく食べるために!活かして持ち帰るコツ

釣ったテナガエビを最も良い状態で持ち帰るには、活かしておくのが理想的です。

  • エアポンプ付きバケツで活かす: 釣れたテナガエビは、エアポンプ(通称ブクブク)をセットしたフタ付きのバケツに入れ、釣り場の綺麗な水と一緒にして活かしておきます。フタがないと、テナガエビが飛び出してしまうことがあるので注意が必要です。
  • 水温管理と水換え: 夏場など水温が上がりやすい時期は、バケツを日陰に置くなどして水温の上昇を防ぎます。水が汚れてきたり、水温が上がりすぎたりした場合は、時々新しい水に交換すると良いでしょう。テナガエビは高水温と酸欠に弱いため、こまめなケアが大切です。
  • 弱った個体の扱い: 釣りの途中で弱ってしまい、体の色が変わってきたような個体は、無理に活かそうとせず、早めにクーラーボックスに移し、氷などで保冷して持ち帰るようにしましょう。

泥抜きはした方がいい?

テナガエビは、川底の泥や石の下に生息しているため、消化管の中に泥や砂を含んでいることがあります。これを「泥抜き」という作業で排出させることで、より美味しく、臭みなく食べることができます。

  • 泥抜きの方法:
    1. 活かして持ち帰ったテナガエビを、エアポンプを設置したバケツや容器に移します。
    2. カルキ抜きをした水道水(または現地の水が綺麗であればその水)を入れ、数時間から1日程度活かしておきます。この間にテナガエビは体内の泥を排出します。
    3. 泥抜き中は、1匹でも死んでしまうと水質が急激に悪化し、他の元気なエビにも影響が出るため、死んだ個体は速やかに取り除くようにしましょう。
    4. 現地の水が濁っていたり、臭いが気になる場合は、帰宅後にカルキ抜きした水道水で、現地の塩分濃度に近い塩水を作って水替えをするのも良い方法です(汽水域で釣った場合)。
  • 泥抜きをしない場合や、すぐに調理する場合:時間がない場合や、泥抜きが面倒な場合は、釣ったテナガエビをすぐに下処理して調理することも可能です。
    1. 持ち帰ったテナガエビ(活きていても、締めていても可)に粗塩をたっぷりと振りかけ、ザルなどに入れて優しく揉み洗いします。これにより、体の表面のヌメリや汚れが落ちます。テナガエビのトゲで手を怪我しないように注意しましょう。
    2. その後、流水で塩気と汚れをきれいに洗い流します。
    3. キッチンペーパーなどで水気をしっかりと拭き取ってから調理に移ります。特に唐揚げや素揚げにする場合は、水分が残っていると油が跳ねる原因になるため、念入りに水気を取りましょう。

調理前には、日本酒や焼酎などのお酒に数分浸けて締める(臭み取りと殺菌効果)方法や、氷水に入れて締める方法も一般的です。テナガエビは唐揚げや素揚げ、佃煮などで美味しくいただけます。

安全にテナガエビ釣りを楽しむために

テナガエビ釣りは手軽なレジャーですが、水辺での活動である以上、安全管理とマナーの遵守は不可欠です。

最低限守りたい注意点とマナー

  • 足元の安全確保: 釣り場は滑りやすい場所も多いため、足場の良い場所を選び、滑りにくい靴(長靴や滑り止め付きのサンダルなど)を履きましょう。
  • 子供の安全: 子供連れで釣りをする場合は、絶対に目を離さないようにし、万が一の事故に備えてライフジャケットを着用させることを強く推奨します。
  • 熱中症・日焼け対策: 特に夏場の釣りでは、帽子を着用し、こまめに水分補給を行うなど、熱中症対策を万全にしましょう。日焼け止めも忘れずに。
  • 天候の確認: 天候が不安定な日や、雨予報、雷注意報が出ている場合は、釣行を中止または延期する勇気を持ちましょう。
  • 夜釣り・マズメ時の備え: 早朝や夕方、夜間に釣りをする場合は、ヘッドライトやランタンなどの照明器具を必ず準備し、視界を確保しましょう。
  • ゴミは持ち帰る: 釣り糸の切れ端やエサの袋など、自分が出したゴミは必ず持ち帰り、釣り場の環境美化に努めましょう。美しい釣り場を未来に残すためには、釣り人一人ひとりの心がけが大切です。
  • 先行者への配慮: 先に釣りをしている人がいたら、挨拶をし、邪魔にならないように十分な距離を取ってから釣りを始めるのがマナーです。
  • テナガエビの脱走に注意: 釣ったテナガエビは、意外にも地面を歩いて移動する能力があります。バケツから飛び出して逃げてしまわないように、フタをするなどの対策をしましょう。
  • 漁業権や釣り禁止区域の確認: 場所によっては漁業権が設定されていたり、釣りが禁止されている区域があったりします。事前に確認し、ルールを守って釣りを楽しみましょう。

これらの注意点とマナーを守ることで、自分自身も周囲の人も気持ちよく釣りを楽しむことができます。

まとめ:テナガエビ釣りに挑戦して、楽しい一日を!

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テナガエビ釣りは、初心者でも手軽に始められ、釣りの面白さと食べる楽しみを一度に味わえる魅力的なアクティビティです。本記事で紹介した仕掛けの作り方、エサの選び方、ポイントの見極め方、そして釣りのテクニックを参考にすれば、きっと素晴らしい釣果に恵まれることでしょう。

多摩川をはじめとする身近な河川には、たくさんのテナガエビが潜んでいます。安全には十分に注意し、釣り場のマナーを守りながら、テナガエビとの駆け引きを存分に楽しんでください。釣って楽しく、食べて美味しいテナガエビ釣りに、ぜひこの機会に挑戦してみてはいかがでしょうか。きっと、忘れられない思い出となるはずです。

ABOUT ME
Shin
釣歴32年のパパアングラーで子供を連れて行ける釣り場やキャンプ場を日々探して巡っています。役に立つ情報満載でブログをお届けさせていただきます(^^♪
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